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「蘭亭脩契図」は、中国▪東晋の353年3
月3日の故事を題材にした、春の逸話であ
る。「山水清音あり」の文人画 「蘭亭脩
契図」という記事です。著名な書聖の王義
之が蘭亭に文雅の人々を集め、水を浴びて
汚れを清め詩を作って楽しんだ。彼らは
川べりに座って、川上から流されてくる盃
が自分の前に来るまでに詩を作り、出来な
いと罰として酒を飲まされたという。その
時に成ったのが「蘭亭集」で、王義之の
書いた「蘭亭序」は書道史で名高く、中国
の文物に強く憧れ、詩と書と画の完璧な
修得を理想とした文人画家には、この逸話
は格好の題材となった。柔らかな描線の
悠揚迫らぬ作品は、心身のこわばりがほど
ける早春にいかにもふさわしく、呉春の
作品は魅力的な作例であり、高名な池大雅
や与謝蕪村は雅致に富む作品を残し、蕪村
の弟子の呉春は、その衣鉢を継いだ。
つづく (2020.3.31記事)