少し体調が戻った彼が
帰って来た…
急いで朝食を作る…
とは言え…
帰って来るとは全く思ってないので
そんなにご馳走はない(笑)(笑)
彼の大好きな茶碗蒸しは
何故か…
届けへんのによう食べんかった
冷蔵庫にそのまま入れていた
蒸しなおして
アサリのお味噌汁と…
あとはあるもので…
たまご焼きと塩鮭と和え物
お味噌汁を口にして
ホッとする…
彼がつぶやく
横で見ている私は
その言葉だけで嬉しくなる
ごめんね…
昨日はちゃんと食べたの
お弁当だけでも、玄関先にでも
届けといたら良かったね
すると…
お前はアホか
せっかく俺のそばまで来てて
会わんまま帰らせたら
俺がすごいお前に悪いって
可哀想な事したなって
気使うのんわからんか
それでも来てほしいなら
来てほしいって言うから…
凜夜子…
あのな…
俺には凜夜子しかおらんねんから
どうしてもの時は
ちゃんと連絡するから
一人暮らしも長かったんやから
食べるもんは何なとある
だから…
いらん心配すんな
なっ
そう言って
頭を撫でられ
強く抱きしめられた…
彼の胸の中で
黙って頷いた
死ぬほど心配したけれど
心が溶けて行く…
ほんとに良かった…
心から安堵した瞬間だった