スミンの前に姿を現した司祭服の正体は、悪霊に憑りつかれて死んだはずの母親だった!
一方ヨンピルは、入院中の病室で映像と写真をもとに、真相に到達しようとしていたが、その矢先、再び悪魔崇拝の祈祷攻撃を受け、逆十字が刻まれた自らの手で、おのれの首を絞め始めてしまった。必死の抵抗を試みたが勝てず、ヨンピルは命を落としてしまった。
ク刑事は、ヘミン修道女を襲った犯人が来ていた入院服を調査、修道院が過去に運営していたアガタ精神病院のものであることを突き止め、今は廃病院となっているアガタ精神病院へ、スミン、シン女史、ク刑事、そしてウンホの4人が急行した。ところが、2人ずつ組になって行動していたはずの4人はいつの間にかバラバラになってしまい、ひとりになったスミンの前には再び母親が現れた。「母さんは死んだ。二度と騙されるものか」というスミンに向かって母は、「スミン、よく聞きなさい。ここは現実ではなくて夢の中よ。悪魔が夢の中でおまえを弄んでいるのよ」と妙なことを言う。そこへ、入院しているはずのヘミン修道女が現れたのだ。
混乱するスミンに向かって修道女は、「愛する人たちの命を奪ったのは、今、オ神父の目の前にいる悪魔です」と言う。しかし母は、「夢の中の情景がどれほど現実に近くても、必ずおかしな部分があるはずだと言ったムン神父の言葉を思い出しなさい。ここは全部、あの女の頭の中で作られた世界よ」と言った。そして現れた悪魔の司祭。呪いの藁人形にナイフを突き立てて呪いをかけていたのは、まぎれもないヘミン修道女その人だったのだ! 修道女は母を刺し、「こんなに容易く悪魔に屈服してどうするんですか」とスミンを叱咤した。
その後、スミンは破門される道を選び、ウンホはそのスミンの決断を歓迎して、一緒にベネズエラへ行こうと言った。「最後の挨拶をしてくる」と修道女を訪ねたスミンは、旅人への祈祷をしてくれと修道女に頼む。ところがヘミン修道女は、「お元気で。お幸せに。それで十分です」と言って祈祷をしてくれない。そんなヘミン修道女に向かってスミンは「神様を信じていらっしゃいますか?」と問うたが返事はなく、スミンは修道女に向かってロザリオとナイフを取り出した。
そう、スミンは、これらすべてが悪霊によって作り出された幻覚、夢であることに気づいたのだ。スミンが母親の墓を訪ねたときの映像が流れる。「本物そっくりに上手く作られているが、母が亡くなってから、僕は父の写真をすべて捨てたんだ」そう、その世界の母親の墓には、両親とスミンの3人で撮った写真が置かれていた。また、礼拝堂の中の十字架はすべて逆さに掲げられ、ヘミン修道女の行う修道女の祈祷はスミンが知っている神への祈りとは違うものだった。さらに、破門の道を選ぶと告げた時にウンホがそれを歓迎したのは、明らかに現実ではない。
ついに正体を現した悪魔。ヘミン修道女は悪魔の顔になり、自分かウンホを刺すがいい、と詰め寄る。それに負けずスミンは、自分の腹に殉教者のナイフを突き立てた。
そうすることで、付魔者ミソの無意識の中から、ようやく抜け出すことができたのだった。
そう、現実には、ミソの除霊儀式を行っていた、南部カトリック病院の水中治療室から、時間は進んでいなかった!
ムン神父をはじめ、634レジアのメンバーはみな生きていた!!!
スミンは、思わず「ウンホ!」と叫んでウンホを抱きしめるが、現実世界ではウンホの記憶は戻っていないため、いきなり目覚めて自分を強く抱きしめるスミンに、当のウンホは戸惑うばかりだった。