『甘殺』 韓国語版のDVD音声には、コメンタリーバージョンもございます。
監督+主演の4人で出来上がった作品を鑑賞しながら、ああだこうだ、撮影時のエピソードなど語っていらっしゃるので、ご紹介させていただきましょう^^
ハギの主観で、おもしろいなと思ったところだけを取り出せば、1回で全編終われるかな、と思っていたのですが、聞き始めるとどれもこれも、私だけが知っているには勿体なくて・・・ 3~4回ぐらいでご紹介できればなぁと思っています ^^;;;
ヨンウニムが撮影に参加された初日に、このシーンは撮られたそうです。「ファン・デウという人物像が非常によく表れていて、これから始まる映画に興味を引ける(観客の心を掴める)と思ったので採用しました」と監督が説明されます。
洗濯機を担いでいるおじさんは キム・ギチョンさん。『血の涙』 にも出演された役者さんです。「大先輩だし、お歳のこともあるのに重い冷蔵庫を担ぐ役を引き受けてくださって、とても感謝している」とはニムの談。「中身は空っぽにしましたが、実際に担いでみるとかなり重かったですよね」と監督。
「僕が担ぐ分には重くはありませんでした。力はあるので。ですが重いフリをしないといけなかったので大変でした」とニム^^
このときのお衣装は HAZZYS というブランドのものだそうで、この映画がヒットした当時ずいぶん売り上げを伸ばしたとか、監督も「店を覗いてみましたよ。思った以上に高価で買えませんでした」なんてやりとりも。
ついにガンヒさん登場です。「このシーン、箱を開けようとして固まるシーン、自分でも上手く演じられたと思うんですけど」というガンヒさんの言葉に一瞬黙ってしまったニムと監督。一呼吸おいて「僕も、上手く演技指導できたと思っています」と監督が応じられました。
「ミナの伯父さんぐらいに見えるといいなと思って設定したのですが、ご自身は内縁の夫に見えるように撮ってほしいとこだわりをおっしゃって、苦労しました。結果的にどんなふうに見えたでしょうか?」と監督。
ギョンホさんが「伯父(父の兄)さんまではいかなくて叔父(父の弟)さんぐらい?」なんて遠慮がちにおっしゃっています。
初めて自分の弱点を見せたデウ。実際にこの程度のサイズのベルト式マッサージ器はこれほど振動せず、(観客に伝わらないので)背後の毛布の下に大きなマッサージ器が隠してあるそうです。
「この女子大生役の人、とっても印象に残っているわ」とガンヒさんが言うと、「僕は男の子の方がユ・ジテさんに似ているとずっと思ってた」とニム ( ´艸`)
友人ソンシク役のチョ・ヨンギュさんは映画俳優というより舞台俳優と言われることの多いお方。『甘殺』 の前には『白雪姫を愛した小人』 という舞台で王子様の役だったとか。「おお、王子様の顔してるわ」とガンヒさんがおっしゃいますが、『白雪姫を愛した小人』 の中の王子様は、漁夫の利というか、棚ぼたというか、白雪姫を愛してやまない7人目の小人の手柄を、さも自分が立てたかのように姫をさらっていくずるい役のようです。
そして、ジョンファ役のソン・ウソンさんはアクションスクール出身とか。『シークレット・ガーデン』 でハ・ジウォンさんが演じたライムのような人生を歩んで来られたのでしょうか???
ジョンファの職場がソンシクの事務所の向かい側に引っ越してきたことについて知らなかったフリをしたデウに、「言ったじゃないか」と反発したソンシクに、「どうしていちいち覚えてなくちゃいけないんだ!」って照れ隠しにデウが言い捨てるセリフはヨンウニムのアドリブだそうです。「これはヨンウさんのアドリブでしたね」という監督に、「ここから監督との対立が始まったんでしたね」とニム。
地下鉄の中のシーンは車庫で撮影。車窓を流れる映像はCGだそうです。以前は実際に走っている地下鉄の中で、早朝など人の少ない時間帯を利用して撮影することが多かったそうですが、『甘殺』 撮影当時は規制が厳しくなってできなかったとか。
「こういう撮影の仕方の方が集中できるし短時間で済ませられるし、却っていいと思いますよ」とは出演者の共通した意見のようです。
「ウンジさんの隣のおばあさん、表情を見て下さい。優先座席になんで座るんだと言わんばかりでしょう」と満足げな監督。「じつに細かいところまで演出されましたよね」とおっしゃってるのはニムの声? かしら。「助監督がね、演技指導してくださったんですよ」と言い添える監督でした。
このシーンだけを切り取って、「理学療法士の仕事を愚弄した」と騒いだ人々がいたようです。(韓国らしいというかなんというか・・・) 「これはあくまでデウの想像(夢)の中の出来事で、理学療法における物理治療がこういうものだと言っているわけではありません」と弁明されています。
えっ?! そんなこと百も承知でこの役やりたいと思っているのがニムのファン だと思うのですが・・・
マッサージしながらズボンの中に滑り込んでいく手はウソンさんの "手" だそうです。アクション俳優さんなのでマッサージの技術も習得されているとか。
このシーンも、冒頭のシーンと同じく初日に撮影されたのだそうです。"初日" であったため、監督、助監督、それぞれ思うところが違っていて、誰の意見を採用し、誰の意見を無視するのか、みたいなところで神経をずいぶん使われたようなコメントをされています。
ギョンホさんはこのシーンがとても好きだとおっしゃって、目に涙をためたニムの演技をずいぶん褒められます。
「後半にはミナが半泣きになるシーンがありますから比較してみてください」と監督。
「ヨンウさんほどの容姿なら、女性に不自由することなんてないでしょうに、現実はそうでもないらしいですね」( ´艸`) この監督のツッコミに、「まだ言うんですか」とニムはちょっとムッとしたご様子。
ウイスキーのように見える飲み物は、コーラを水で薄めたもの、だそうです。
この場面ではお二人の肌の色が違い過ぎてメイクアップチームのスタッフさんたちがえらく苦労されたのですって。夕暮れ時でどんどん陽は沈んでいくし、騒音が入って邪魔になるし、撮影そのものも大変だったようですが、納得のいくシーンに仕上がったようですね。「僕はね、ここのセリフってとても大事だと思ってるんですよ。どうしていつも男が笑わせる役に回らないといけないんだ? ってね」by 監督
「今日は楽しかった。明日電話するよ」というデウのセリフを、観覧不可なはずの青少年が真似して流行している、とガンヒさんがバラしちゃいます。
このネックレス。監督としてはどんなデザインのものにするのがよいか判断がつきかねたので女性スタッフに選んでもらったのだそうです。だからこんな素敵なものに決まったんですね。デウが選んだとはとても思えないセンスの良さです ^^;;;
ここでのデウのセリフ。監督が実際の恋愛で口にしたことがあるセリフだと言います。話しぶり、口ぶりはデウのようではなかったそうですが、初めて恋愛というものを経験した頃に、本当におっしゃった、そうです。。。 (あり得ない・・・)
ここで二人は初めてキスをする。ストーリー上はそうなっていますが、撮影の順序は少し違ったようです。「この映画の中で "キス" は特別な意味を持っているので頻繁に登場しますが、観客の立場からすればちょっと多すぎたでしょうかね」と監督がおっしゃるのに、「多すぎるってことはないでしょう」と応じる声が入っているのですが、ヨンウニムの声かギョンホさんの声か、、、微妙です。
「ガンヒさん、本格的なキスシーンは本作が初めてですか?」
「はい。テレビドラマだと結構ごまかして撮影するので。私が出演したドラマをご覧になればおわかりかと思いますが」
「だから僕はずっと映画ばっかり撮っていたいです」←この声も、、、たぶんニムです ^^
監督は続けてウンジさんにもキスシーン撮影体験をお訊ねになりますが、、、
「カメオ出演を快く引き受けてくださって、本当に感謝しています」と。
ご出演いただいた経緯や、中年俳優さんの重要さなどを説明した後、監督はいきなり「ペさんの話が出たから急にペ・ヨンジュンさんに会いたくなりました」なんておっしゃったもんだから、ニム、大爆笑です
このセリフはみなさんお気に入りのようです。
ニム「このセリフ、じつに上手く書かれましたよね」
ガンヒ「台本を初めて見た時、ちょっと恥ずかしいけれど正直で魅力的だと思いました」
ギョンホさん、かな? ニムかな? 「とても共感できますよね」
このシーンで、デウは脚を開いて閉じて開いて閉じて、ちょっと踊りますよね?! こういうのをケダリ-チュムと言うようです。ケダリの意味がいまひとつ分かりませんが、犬の脚? でしょうか? チュムはダンスです。
監督は、このダンスを「ヨンウさんがひとり家で練習しているところを想像すると倒れそうになる」なんておっしゃっています。
はい、ニムは予習をばっちり行ってから撮影に臨む方ですからねっ ( ´艸`)
「この花束、大きすぎるんですけど、隠さないといけませんからね」ですって。
ハギは何かの記念日(知り合ってひと月とか、初めてキスして10日目とか)そういう理由で大きな花束なのかと思っていました。
(あはは、たしかに必要ですね、このサイズ)
その2につづく