すみません、お待たせいたしました。『悲鳴』後編、ご案内いたします。
どーも、夜中に作業するのは背筋が気持ち悪くて・・・ 遅くなってしまいました。
チョンヒ(チェヨンではなくチョンヒのように聞こえるので改めました)は解剖実習室から電話を掛けて来ていました。
「先輩、実習室にいるんだけど、ソンジェ先輩がいるの。女性と一緒にカデバから心臓を取り出してる。女声の心臓が動いてるの。先輩、怖い、助けて!」
怯えるチョンヒに、長い黒髪の人物が静かに忍び寄ってきます。。。
「チヨン、チヨン、私と一緒に行こう」と誘うチョンヒの声を聞きます。
窓の外にチョンヒをみつけ、安堵の表情を見せるチヨンですが、チョンヒの後を追いかけようとして気づきました。 ここは3階 窓の外にチョンヒが立てるはずがありません。
「チョンヒが危ないんだ!」と叫んで、みなで解剖実習室に向かいます。
が、しかし、4人が駆け付けたときには、チョンヒはこと切れていました。。。
チョンヒの・・・でしょうか、お葬式。
「もう解剖実習室になんか入れない」「命を落とすぐらいなら休学した方がいい」と言い出す仲間たち。

本当に先輩のせいなのか? 思い悩むウッチ。
そこへ、チヨンから電話がかかってきます。
「しっかり聞いてね。私ね、チョンヒが死んだ時間に、チョンヒに会ったの」
「何だって?」
「306教室の窓の外から、私のことをじっと見てたの」
「306? 3階じゃないか。どうやって窓の外から覗けるんだ」
「でも、たしかなの。私のことを呼んだ声も聞いたわ」
「チ、チヨン・・・?」
「次は私よ。みんな目が真っ赤になって死んでいったでしょ。次は私なの。どうすればいい?」
「わからない。いつからかなんて、わからない!」
「お前を死なせやしない。大丈夫だ。どこにも行かず、家族と一緒にいるんだ、いいな」
そう言って電話を切ったウッチは、車を飛ばして大学に向かいます。走りながら、鬼講師に聞いた言葉を思い出しているのです。
「あの人の遺品は地下室のどこかにあるはずだ。亡くなって1年ほどしてからみつかったんだ。ご家族に渡すべきだったのが、そのまま忘れられてしまったようだ」
そうです。その遺品を探しに来たのです。




不気味な真夜中の学校。
覚悟を決めた表情で、解剖室に向かってゆきます。
と、そこへ、いきなりチヨンが現れウッチをギョッとさせます。
「家でじっとしてろと言っただろう。こんなところで何してるんだ!」
「怖くてとてもじっとしていられなくて。あなたと一緒にいたいと思ったの」
って、、、 真っ暗な学校の中で待ってる方がよっぽど怖いって・・・
「絶対僕から離れるなよ。探すものがあるんだ」 と言って地下室に向かいます。
(どうして地下室なのかはわかりません。嵐の夜に真夜中の、医科大学の地下室・・・ 視聴者を怖がらせそうなシチュエーションをそろえてみました! 風なところがなんとも、ですが、気味悪いです ^^;;;)
地下室、はこんなところ。
「地下室のどこかにある」、ということしかわからないのでウッチがロッカーを引っ掻き回していると、チヨンはすべて知っていたかのように、ひとつの引き出しを開けてノートを取り出します。
と、その時、停電してしまって部屋の灯りが消えたので、懐中電灯を頼りにノートの中身を確認すると、1枚の写真が出てきました。自殺した先輩と、ひとりの女性が並んで写っています。
ノートの中身をたどるウッチ。
ここから、自殺した先輩と、写真の女性の経緯が紹介されます。
先輩は女性のことが一目で気に入ったようで、わざとポケベル(時代を感じますね^^)を置いて帰ります。
最初に出会った日も、ソンジョ先輩は別の女性とドライブして海に来ていました。優秀な学生だったとのことですが、相当な女たらしでもあったようです。
先輩にとって売店の彼女はひと夏のアバンチュール。だけど女性の方は本気でした。
ノートには、「彼女が再び訪ねてきた」と書かれていました。先輩からすると、(迷惑な?)衝撃だったようです。
人目につかないところへ連れて行き、「いったい何のつもりだ?! ただの遊び・・・いや、おまえと俺が釣り合うとでも思っているのか? 二度と俺を訪ねてなんか来るな、二度と」・・・ (ひどい奴です)
ショックを受けた彼女は、雷鳴とどろく雨の中にずぶ濡れで立って先輩を待ち続けますが、そんな彼女を建物の中から見て知っていながら、先輩は冷たく無視しました。
そして・・・1年後。
当時の、まだ実習生だった鬼講師と、ソンジェ先輩が解剖実習をしている場面に変わります。
鬼講師が解剖を始めましたが、カデバの異常に気づきます。「あれ? 胎児がいるぞ。妊産婦のカデバなのか?」
さすがに先輩も、いたく反省したようです。そして先輩は、、、自殺してしまったのでした。
一連の怪事件の原因を理解したチヨンとウッチ。ノートに、何度も何度も書かれた数字に気が付きます。
21-4328 21-4328 21-4328・・・・・・
そうです。実習室にホルマリンに漬けて保管されている心臓の標本です!
そのときです。ウッチの携帯が鳴ります。そばにいるはずの、チヨンからの電話です。
「チヨンよ、ねえ、いったいどこにいるの? どこにいるのよ?」 携帯から声だけが響きます。
振り返ったウッチの目に映ったのは、チヨンではなく、亡くなった彼女、ソネでした。
悲鳴を上げて逃げるウッチですが、勇気を振り絞って実習室に向かいます。
実習室の前で、本物のチヨンに会いました。「もうすぐ死ぬかもしれないの。死ぬときはそばにいたいわ」
「すまない。君を絶対死なせたりしない」と、21-4328を懸命に探すウッチ。
それを持って、車を飛ばします。目指しているのはソンジェ先輩のお墓。
助手席で、問題の心臓を抱いて、息も絶え絶えのチヨンを気遣いながら、アクセルを踏みこみます。
「大丈夫。君は耐えられる」と励まして、一人山を登って行きます。(韓国のお墓はよく山の中にあります)
やはり雷鳴とどろく嵐の中、先輩のお墓をみつけて、必死で土を掘るウッチ。素手で掘っているので指先がボロボロになりそうです。
とうとう、瓶を埋められる程度の穴を掘り終えたウッチは、そこにソネの心臓を入れてやります。
最後にもう一度、壁の血文字と実習室の風景が映り、ホルマリン漬けの胎児の映像が、さらなる悲劇を予感させながらも・・・ ここで、幕。