ヒトヨヒトヨニ 13 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください










俺はチャンミンに止めて欲しかったのか?



自分でもわからなかった


ただチャンミンが一人になったらどうなるのか考えると、たまらなく心配だった


自分が辛かった時、チャンミンにいっぱい救ってもらったから、自分もチャンミンの救いになりたいと思った
チャンミンも振られていっぱい傷付いていたのを知ってるから


自分は大丈夫だと言うチャンミン
俺には社長と幸せになればいいと言う


そんなの放って社長の所に行ける訳がない
でもこの感情がなんなのか、俺自身よく分からなかった


その後俺は社長に何度となく付き合って欲しいと言われて、結局付き合う事になった


勿論、社長はとてもいい人で、優しかったし、文句なしの彼氏だった
でもなんでかチャンミンの事を考える自分がいた


チャンミンは意地悪なところもあったし、口が悪いこともあった
でも基本優しい奴で、俺が寂しいと言った時には絶対、どんな時も飛んできてくれた
お陰で俺は少しも寂しくなくて、彼氏に振られてからも幸せだったと思う


チャンミンはどうだったのかな?


社長と付き合い出してからはチャンミンとは連絡を取ってない
だって社長は俺を寂しい気持ちになんてさせなかったし、当然俺は幸せだったからチャンミンは必要ない


チャンミンは一人で寂しい思いをしていないかな?


いつもそんな事を考えてた


そんな感じで、社長を付き合ってるのにチャンミンの事が頭から離れなかった


「ユノ?どうしたの?」


社長だって俺に優しいのに
チャンミンに優しくされるみたいに落ち着かないんだ


社長に抱かれても
チャンミンに抱かれるみたいに感じないんだ


どうしてだろうって


「ユノ?」
「社長・・・」
「そろそろ、その社長ってのやめない?俺たち付き合ってるんだしね」
「・・・・ん、でも社長は社長なんだ・・・」


そう、それ以上にもそれ以下にもならなかった


「ユノがそう呼びたいならいいけどね」
「ごめん・・・社長」


俺は結局、社長と別れを選んだ


「どうして?」


社長は俺に聞いたけど俺は答えを持ち合わせていなかった
ただ社長ではないんだって事はハッキリしていた


「チャンミンが好きなの?」
「え?」


俺は社長に言われて驚いた
俺がチャンミンを好き?


「それはないよ」
「どうして?」
「だって、チャンミンはそう言うんじゃないし」


何度もキスをしたし体も重ねた、でもチャンミンとの関係はそれだけだった
俺達自身が癒される為だけの関係だった筈だ


チャンミンが好き?


それは何か違う気がした


「そう言うんじゃなくても恋になる事もあるんじゃない?」
「でも・・・好きとかじゃない」
「じゃあユノにとってチャンミンってなんなの?」


俺にとってのチャンミン・・・


「チャンミンは・・・一緒にいて楽だし、空気みたいで・・・」
「空気ってなくちゃならないんじゃない?」


チャンミンが・・・なくちゃならない?


「・・・でもチャンミンは好きとかそう言うんじゃなくて」
「空気はなくちゃダメだよ?」


俺は社長がそう言うのを最もだな・・・と思って聞いた


「なくちゃならないから、関係が変わるのを恐れているだけじゃないかな?」
「・・・・」


チャンミンとの関係には名前がなくて、それに名前が付いて、その関係が終わるのが怖かった


「チャンミンとはずっと一緒にいたいから・・・」
「そうだね、だから始めるのが怖いんだね」
「・・・」
「じゃあ始めなきゃいいんじゃないかな?今まで通りに一緒にいたらいいんじゃないかな?」


社長はそう言って微笑んだ
社長らしい優しい笑顔で


俺にそう教えてくれた






俺達は・・・一緒にいたらいいのかな?


そしたらこんな変な感情を持て余す事もないのかな・・・


「チャンミンに素直にそう言ってごらんよ、ほら今すぐだよ」


俺は社長にそう言われてチャンミンに気持ちを伝える為にチャンミンの家に向かった










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