たまゆら 4 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください

 

 

 

 

 

 

 

ユノは店の入り口にある緑の植物に水をあげながら僕の顔を見て来る

 

 

「前とは少し眠れてるのかな?顔色が良い様に思うよ」

「はい、お陰様でユノの言う通りにしたら不思議と疲れが溜まらなくなって」

「そうなんだ!良かった、今日はいいお天気だしね、気分も上がるね」

「本当、温かいですね」

「さぁ、入って」

 

 

そんな他愛のない会話を少しした後店内に案内される

 

 

「いらっしゃいませ」

 

 

中には健人がいてもう一人お客さんがいた

健人はその人のカウンセリングをしていたけれど、僕を見ると軽く微笑んで会釈した

僕も健人のお客さんの邪魔にならない様に頭を下げる程度に挨拶をする

 

 

「チャンミンはこっちに座って。今、白湯を淹れるね」

 

 

ユノはカウンターの奥で準備をして僕に白湯を持ってきてくれる

丁度いい温度で僕は小さめのガラスのカップを両手で包み込みながら口を付けた

 

 

「どうでした?前回の後、体なんともなかった?」

「ああーそう、やっぱり体が何となくだるくて早く寝ました」

「そっか、やっぱりチャンミンは素直なんだね、吸収がいいみたいだ、きっと効果が出るのも速いと思うよ」

「そうですか」

 

 

ユノとそんな会話をしながら俺はカウンセリングを受ける

今日の体調や気分、ユノの選ぶアロマは勿論、ユノの声や話しが僕を癒す

 

 

「じゃあ早速、施術していこうか」

「お願いします」

 

 

僕は案内された部屋に入ると服を脱ぎ、紙のパンツに履き替えベッドにうつ伏せで横になりユノを待つ

 

 

準備が整って丁度いい頃に居ユノが声をかけて部屋に入って来た

 

 

「寒くない?」

「はい、大丈夫です」

「うん。又途中で寒いとか暑いとかトイレも行きたくなったら言ってくれたらいいから」

「はい」

 

 

まずは体を解す様に手の平で押しながら初めての僕の体の様子を見ている様だった

 

 

「少し歪みがあるね、背中もだけど腰が凄く固まってる。痛くない?」

「あー、そこ少し痛いです」

「だよね」

 

 

全身を解した後、ユノが手にオイルを塗る音が聞こえて僕の体にそれを塗る様にマッサージが始まる

ユノの手が熱を持って僕の体もぽかぽかとしてくるのがわかる

健人のマッサージより、力加減は強めで健人のは優しくて癒されたけれどユノの方が僕には丁度良かった

 

 

背中から始まり首や腕へとリンパを流す様にされながら僕は何時の間にか眠ってしまう

 

 

折角お金を払ってマッサージしてもらってるのに健人の時も寝てしまって勿体ないと思ったから今日は起きていようと思ったけど、ユノのマッサージの気持ち良さに僕は負けた

 

 

僕はうとうととユノの手の熱を感じながら夢を見た

 

 

健人の時には見なかったけど、ユノに施術されて眠ると夢を見たんだ

 

 

それはその初回だけじゃなく、毎回の事だった

 

 

 

 

 

 

昔の彼女とやり直す夢

今の会社じゃなく、もう一つもらっていた会社の内定を受けた夢

出世をしたけど結婚はできない夢

 

 

どの道が良かったかはわからない

でもどうしてここにくるとそんな夢をみるのか不思議だった

 

 

まるで振り返るように昔の夢を見た

 

 

「今日も寝てしまいました・・・」

「いいんだよ、それで」

「必ず夢を見るんですが・・・まさかユノが見せてるとか?」

「あはは、アロマは脳に働き掛けることはできるけど、夢はその人の見るものだからな。夢は普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積したあらゆる感情や情報を整理する為に見てるんだよ、気にする事ないよ。アロマは悪い夢を浄化させるっても言われてるから、浄化されたと思って喜んで」

 

 

僕は心が軽くなるのを感じる

 

 

「そう思うと夢が見れて良かったです、僕・・・仕事もそうなんですけど、色々滅入ってて」

「そうなんだ」

「ここに来る事にしたのも本当に癒されたくて」

「そうか、チャンミンさ、今度アロマのワークショップがあるんだけど、参加して見ないか?」

「ワークショップ?」

「うんアロマを使って香水を作るんだよ、自分が好きな香りを選んで作るから、自分のお守りみたいになるんだ、その香水をつけてれば悪いものを寄せ付けないって運気が上がるみたいに」

「へぇ・・・面白いですね」

「だろ?俺が講師をするからさ、チャンミンに来て欲しいな」

 

 

ユノは凄い

そうやって講師をやったりもするんだなんて

ここしばらく通ってみて、施術もだけど本当ユノの全てが僕を癒してくれてる気がして、僕はユノに会うのが楽しみだったし、そのワークショップにも行ってみたいって思った

 

 

「行きます」

「本当?」

「はい、是非」

「じゃあ席取っておくな」

 

 

ワークショップにはユノのアシスタントに健人も来て、生徒さんは10人くらいで行われた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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