俺の手に重ねていただけのチャンミンの手が するりと俺の手を絡め取る
少し汗ばんだ手
きっと緊張してるんだな
俺はその手をキュッと握り返した
「ユノ・・・僕、もう一度言っていいですか?」
俺は恥ずかしかったからちらりとだけチャンミンを見た
そして又顔を伏せたのに、チャンミンが俺の顔を覗き込んで来る
「ねぇ、ユノ・・・」
「うん」
顔を反らしてもチャンミンが追いかけて来る
「僕はずっとあなたを見てました、雨の日も風の日も彼氏の家の前で待ってるあなたが気になっていつしか恋に落ちてました。何故だかわかりますか?」
俺は首を振った
「家の前でウキウキそうにしてるあたなも、寂しそうにしてるあなたも、可愛くて、あんな風に愛されたいと思いました。あなたの彼氏が羨ましく思えたんです」
「嘘だよ・・・俺、重い男なんだ、そんなの嫌に決まってる」
「いえ、僕はそんな風に愛されたいんです、そして同じ様に愛します」
俺は伏せた顔を少し上げた
「だって、僕は飼い犬に想いを伝えさせるくらいなんですよ?」
「それは・・・」
「ふふふ・・・ランこそ毎日僕の想いを聞かされて、もう懲り懲りだと思っているでしょう」
俺はランを見る
「そうなのか?ラン」
「毎日黙って僕の気持ちを聞いてくれてました、だからきっとあなたがあの日彼氏の家の前にいたのを放っておけなかったんだと思います」
「凄いな・・・ランは」
「本当にそう思います。ランの勇気が僕にあれば・・・本当は良かったんですが、僕には勇気がなくて。でもこんな風にユノと出会わせてくれたランには感謝しかありません」
チャンミンは足元のランを撫でる
気持ちよさそうに目を細めるラン
「どうか僕と付き合ってください」
言われるのは二度目
「俺あの日、誕生日だったんだ・・・、それなのに寂しくて、哀しくて、でもランがチャンミンの想いを聞かせてくれた時、王子様が現れたんだって思った」
俺を救ってくれた
「最高の誕生日プレゼントだったよ」
「そうだったんですね・・・実は、僕は今日、誕生日です」
「え?」
「僕にもプレゼントを下さいませんか?」
「おめでとうチャンミン、俺でいい?」
「勿論です」
チャンミンは遠慮がちに俺を抱き締めてくれた
愛されてるのが伝わってきて幸せになるハグだった
「言い忘れてました、ユノもお誕生日おめでとうございます」
「ありがとう」
ランが二人に誕生日プレゼントをくれたんだな
こんな風に恋が終わって恋が始まるなんて思いもしなかった
ハッピーバースデー俺
ハッピーバースデーチャンミン
あれからランが喋る事はなくなった
だって俺とチャンミンは付き合う事になったし、思ってる事はお互いちゃんと伝えようってのがルールだったから
それでも喧嘩をする日もあって、どうやって仲直りしていいかわからない時や、
あと、今日は少し人肌恋しかったりしても上手伝えられなかったりした時、
ランは堪りかねて俺達のいい架け橋になってくれる事は多々あった
俺達の関係はランがいなきゃ、成し得ないって事
ランは俺達のキューピッドだ
ランありがとうな
ランの誕生日にはとびっきり豪華な肉でも買ってやろうって思ってるよ
最後までお付き合い下さってありがとうございました
ユノもチャンミンもお誕生日おめでとうございます!
なんか変なお話になっちゃったけどw
お祝いしたかったのー
ちなみにユノはちゃんと元カレと別れてます
そのシーン書かなかったけどw
ご安心下さい
実は我が家にもワンちゃんが居ます
でも我が家のワンちゃんは小型犬でそんな賢くもないので
そんな経験があってのお話ではありません
でもたまにお喋るするワンちゃんとかテレビでてますよねw
あぁいうのたまらなく可愛いです
ネコも飼ってた事あって、動物は大好きなイオリンです
お話を読んで少しでも幸せになって貰えてたら嬉しいです
ありがとうございました
又高嶺の花は愛愛しいに戻る予定です
宜しけれは又お願いします
イオリン