俺は帰る為に上着を取った
「今日はすみませんでした」
「こっちこそ、ご馳走様。とっても美味しかったよ、ランには嫌われちゃったかも知れないけど」
「いえ、ランはユノが好きですよ」
吠え過ぎたランはチャンミンに怒られて元気がない
「ランおいで」
俺が呼ぶとランは尻尾を振りながら来る
俺はランをワシワシ撫でてバイバイと言った
「くぅぅん」
ランの甘えた声
俺は又会えるって思ってた
ランと散歩をしにチャンミンは来てくれるって、思ってたから
でもチャンミンが来る事はなかった
やっぱり俺がチャンミンの想いを断ったからかな・・・
それもあって、俺から行くのも迷惑だったら嫌だし・・・
色んな事を考えてしまう
ずっとチャンミンがが来てくれるのが当たり前で、来なくなったら寂しいとか、でも付き合えないとかって、俺、最悪だ
結局どうしたいのか・・・
俺はチャンミンをどう思っているのか
その時、玄関の外で犬の鳴き声がした
俺はすぐにランだって分かった
「ラン!」
玄関から飛び出すとランがそこに居たけど、チャンミンはいなかった
「お前どうした?一人できたのか?チャンミンは?」
ランは尻尾を振って俺に来いでも言うように誘った
「どこ行くんだ?チャンミンの所に帰らないと・・・、おいで」
「来てユノ」
「え?」
又ランが喋った?
って言う事はチャンミンがそう言ってるって事?
ランは俺にチャンミンの想いを伝えに来てる
俺はランについて外に出た
そしてランを追いかける
いつもの散歩道にある公園に入ったラン、そこにチャンミンはいた
ベンチで一人で腰掛けているチャンミン
「チャンミン?」
「ユ、ユノ!」
ランはチャンミンの所まで行くとチャンミンの足元に座った
「・・・ランが呼びに来た、チャンミンが呼んだんだろ?」
「・・・情けないです、僕・・・勇気がなくて、あなたに嫌われるのが怖くて会いにいけなくて、ランに頼んで、それでユノが来なかったら諦めようって思ってました」
チャンミンは本当に情けないって顔をしていて
俺の気持ちまで苦しくなる
チャンミンにこんなに想われているのに、チャンミンを振って、挙句俺もチャンミンに会いたかったなんて・・・どこまでチャンミンを苦しめるんだって
「ごめん・・・チャンミン、情けないのは俺の方だよ・・・。今、俺、チャンミンに会えて嬉しいって思ってる」
「え?」
座っていたランが体を伏せて休み始めた
ゆっくり話してくれとでも言ってるみたいだ
俺はチャンミンの横のベンチに座った
「俺がチャンミンと付き合えないって言ったのに、チャンミンに会えなかったら凄く寂しくてさ、俺どうしたいのかって考えてた」
「それって・・・」
「うん、俺チャンミンが好きなのかも」
俺は恥ずかしくてチャンミンを見る事ができなかったけど、チャンミンが俺を見てるのはわかった
「チャンミンが又ランと会いに来てくれるだろうてって思ってて、それで十分って俺思ってた。でもチャンミンに会えなくて分かった気がする、俺はチャンミンと居たいんだって、それってもう好きなんじゃないかって」
「僕にですか?ランじゃなくて、僕に会いたかったの?」
チャンミンがそう言うから俺はこくりと頷いた
チャンミンは信じられないと言った風に俺を見ていたんだろうけど、俺はやっぱりチャンミンが見れなかった
恥ずかしくて
恥ずかしくて
俺はが顔を伏せているとベンチにあった手にチャンミンの手が重なる
「ユノ・・・僕、自惚れてもいい?」
チャンミンの声が震えてる
俺はもう一度こくんと頷いた
明日チャンミンのお誕生日に最終回にします