ハッピーバースデー 6 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

俺はインスタントのコーヒーを淹れてその人に渡す

そして自分の分も淹れて座わった

 

 

「俺チョンユノって言います」

「僕はシムチャンミンです」

 

 

歳は同じくらいだろうか?

よくよく見たら背が高くてとてもカッコいい見た目だった

これはモテる

そんな感じだ

 

 

ランはチャンミンにぴったり寄り添って座ってる

やっぱり、チャンミンの事をしっかり信頼してる感じだしチャンミンは優しくランに手を添えているし、どう見てもランの飼い主はチャンミンで間違いない

 

 

なのにどうしてランはここへ来たがったんだろう

どうして俺に懐くんだろう

 

 

俺とチャンミンはそんな話もしながら、やっぱり歳が近いとか家も近いとか、色々話をしながら何時の間にか1時間がたってた

 

 

「すみません,長居しちゃって」

「いや、いいんだ、そう言えばさ、ランって喋ったり出来る?」

「え?喋る?ランが?」

 

 

チャンミンが驚くのを見て、そうだよな、やっぱり俺がおかしかったのかも知れないと思った

あれから喋るのも聞かないし

 

 

「ごめん、なんでもない」

「は・・・はぁ・・・じゃあ、ラン行こうか?」

「うん、ラン元気でな」

 

 

チャンミンは深く頭を下げて帰って行った

今度はランが動かないって事もなかった

 

 

ランが居なくなってしまって俺は寂しかったけど、飼い主の元に帰るのは当然だし、仕方がない

ランが居た温かさは忘れるしかない

 

 

ところが翌日には又チャンミンとランが俺を訪ねてきてくれた

 

 

「あ・・・ランがどうしてもこっちに・・・」

「え、俺に会いに来てくれたのか?」

 

 

ランは尻尾をブンブン振ってくれる

 

 

「あぁ・・・可愛い」

 

 

俺はランを抱き締めて背中を撫でる

ほんの数日一緒に居ただけなのに覚えてて会いに来てくれるなんて嬉しすぎる

 

 

「すみません・・・」

「俺の方こそごめん、ランがどうしてこんなに懐いてくれるのか俺には分からないけど嬉しいんだ」

 

 

寂しくて哀しい日々に温かさをくれたラン

喋ってくれたのも俺は実はまだ信じてる

俺にだけ気持ちを聞かせてくれたのかも知れないって思ってる

 

 

それからも毎日ランは俺に会いに来てくれた

 

 

週末の時間のある日にはチャンミンと一緒に近くの大きな公園にランの散歩に行ったりした

そうしながらチャンミンと話をするのも楽しかった

 

 

「ねぇユノ・・・」

「ん?」

 

 

俺はランに引っ張られながらチャンミンに呼ばれて振り返る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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