高嶺の花は愛愛しい 番外編(クマさんと僕5) | ラブストーリー

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  何度だって言うよ あなたが好き
    

翌日の文化祭は僕もユノ先輩もクラスの模擬店があったけど、お互いの担当時間じゃない時間を利用して一緒に校内を回る事にした

 

 

僕が先輩のクラスに顏を出すと又クマさんが僕の前に立ちはだかる

 

 

「よう、チャンミン君」

「あ・・・お疲れ様です、」

 

 

僕がきっとクマさんはいなくていいのに・・・って思ってたのが顔に出た

 

 

「そんな嫌な顔するなよ」

「ユノ先輩は・・・」

「ユノならまだ手が離せない感じだったけど」

「そうですか・・・、じゃあ廊下で待ってます」

「うん、」

 

 

僕はきっとユノ先輩は人気があるから離してもらえないんだろうなぁって思った

僕はユノ先輩と回れるなら少しでも全然いいし、気長に待つ事にする

 

 

僕がスマホを出して廊下で時間を潰そうとするとクマさんも一緒に来た

 

 

「・・・・な、なんですか?」

「いや、別に」

 

 

そう言って僕の横に来てスマホを覗き込むクマさん

 

 

「あ!やっぱり!!」

 

 

げっ、クマさんに待ち受けを見られた!!

 

 

僕はヤバいと思ってスマホを隠す

 

 

「隠したって見たもん」

「・・・」

「ユノもその待ち受けに変わってた」

 

 

マズかったか?

元々ユノ先輩はクマさんとの待ち受けだったのに僕とのに変わっててしかも僕も同じ待ち受けだなんて、クマさんにしたら嫌な気持ちかも知れないよな

 

 

「あ・・・これは・・・っ」

「ユノの奴嬉しそうに俺に見せてくんだよ」

「あ・・・そうですか」

「でさ、俺のは?って聞いたの、」

「・・・はい」

 

 

僕はなんか居た堪れなかった

 

 

「そしたらさ、あいつさ、俺に何て言ったと思う?」

「え?」

 

 

なんて言ったの?

 

 

僕はドキドキしてしまう

 

 

「これいいだろ~?だってさ、いいだろう~って俺が羨ましがると思ってるんだぜ、あいつ」

「はぁ・・・」

「マジ笑う」

 

 

クマさんはがははははと笑った

 

 

「あいつさ俺がチャンミン君を狙ってると思ってるんだぜ」

「え?!」

「俺とチャンミン君が仲がいいからヤキモチ妬いてんだ」

「は?!」

 

 

クマさんは又ががはははははと笑う

確かに面白い

 

 

僕とクマさんの仲がいいなんて有り得ない

僕はいつもこの人にビビってるか怒ってるかイライラしてるだけなのに

 

 

「良かったね、チャンミン君」

 

 

クマさんは僕の肩をポンと叩いた

 

 

「、ありゃチャンミン君が好きだぞ」

「え?!」

「まぁ俺は応援するよ」

「え?!え?!」

「だってさ、チャンミン君もユノが好きでしょ?」

「ちょっと待って下さい・・・」

 

 

僕がユノ先輩を好き?

うん。好きだ

確かに好きだけども!

クマさんだってユノ先輩を好きな筈だ

 

 

って言うかユノ先輩が僕を好きって何?!

 

 

ユノ先輩もクマさんが好きだと思うし

 

 

「なんだよ、まさかチャンミン君はチャンミン君で俺がユノを好きだとか思ってるんじゃないだろうなぁ?」

 

 

思ってる

 

 

「残念だけど、俺は好きな子いるかなら?」

「え?!」

「ユノにも言ってないけどいるんだよちゃんと、そこは安心していいと思うよ」

「そうなんですか?!?!」

 

 

僕は思わず喜んでしまう

 

 

「チャンミン君って正直な」

「あ・・・・」

「でもさ、ちょっとユノが心配だったの、だからユノの側にいたけどさ、もう必要ないって事だろ?チャンミン君がいるからな」

 

 

心配??

 

 

「あいつさっ、ああ見えて繊細だよ?いつもニコニコしてっけど色々持ってるからさっ、頼むなチャンミン君」

 

 

そこにユノ先輩が教室から出て来た

 

 

「チャンミン!」

「ユノ先輩」

 

 

ユノ先輩は僕とクマさんが居るのを見て顔を曇らせた

 

 

あ。嫌なんだってすぐ分かる

 

 

「ま~た変な心配してる」

「してない」

「してるだろ、俺とチャンミン君はお前が思ってるような事は何もないって」

 

 

僕とクマさんを見比べるユノ先輩

 

 

「じゃあな」

 

 

クマさんは片手を上げてヒラヒラとするとあっちに行ってしまった

 

 

「心配って何ですか?」

「してないってば」

 

 

クマさんはユノ先輩の色んな事を知ってるんだろう・・・

そりゃ僕が想像もしない事も知ってるのかも知れない

だからユノ先輩の側に居たって言ってた

 

 

それが何かは分からない

でも僕がこれからはユノ先輩の側にいる

 

 

だからこれからはユノ先輩は僕が守る

その地位をクマさんは僕に譲って来たんだから

 

 

ユノ先輩を守れる自分になろう

 

 

僕は漠然とそう思った

はっきりはわからないけど、そうクマさんが思わせてくれた

 

 

「ユノ先輩、僕はクマさんの事は好きじゃないですよ?僕が好きなのはユノ先輩です」

 

 

そう言うとユノ先輩は照れた

 

 

「何か熊野に言われた?」

「はい、これからは僕がユノ先輩の側にいるから」

「何それ」

「バトンタッチです」

「熊野がそう言ったの?」

「僕がそう取ったんです、心配?」

「・・・・いや、そうして」

 

 

この変な会話がユノ先輩を安心させるならそれでいいと思った

 

 

僕はクマさんには負けない

クマさんが守って来たユノ先輩を今度は僕が守る

 

 

「 ・・・俺、だからって熊野とチャンミンが仲悪くなって欲しい訳じゃないから・・・そこは複雑なんだけど...」

「分かってますよ、何度でも言います、僕はユノ先輩のだから、それだけ分かってて」

「うん」

 

 

ユノ先輩は僕の隣に来た

 

 

ピタッと

 

 

この人のパーソナルスペースが近いのも何か意味があるのかな

それもクマさんは知ってるのかも知れないな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

意味深な感じで終わってしまったけど明日からはお誕生スペシャルのお話を更新していきます

 

どんなお話かはお楽しみに、って事でキメてる

(まだ決まってないって噂もある...)

よろしくお願い致しますニコニコ

 

 

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