今日の試合レポートはこちらの試合。
Jリーグディビジョン1第2節 埼玉スタジアム2002
ホーム
5位 大宮アルディージャ
vs
アウエー
10位 アルビレックス新潟
開幕して黒星無しの好調大宮と、初戦は大敗したものの2節でホームでFC東京に完勝してきた新潟の共に上がり調子のチームの好カードです。今節は同じ市をホームにもつ浦和は広島へ遠征中なので、今節の埼スタは大宮がホームとして使用します。
ちなみに、先週の埼玉スタジアム2002の浦和-磐田戦は56,000人が入りました。
今日のスタジアムはどうでしょうか。まずは大宮側から。
これは後半開始時なのですがこれは少なすぎ…。ちなみに天皇杯の埼玉ダービー時の大宮側はもっといました。↓は昨秋の天皇杯準決勝時の大宮ゴール裏です。
一方、アウエーの新潟はビジター席にスタンバイ。
ほぼ大宮と同等でしょうか。バス70台でかけつけたそうです。ただ、これが浦和戦のビジター席だったら狭いですから満杯になっていたでしょうから、アウエーとしては集まっているほうではないでしょうか。
しかし、この試合の観客数は一体何人なんだとgiggsさん のサイトを見て見ると…
『9,368人』
残念な人数です。10,000人を割り込みました。大宮は今季はまだ黒星が無く、また小林大悟選手というほとんどの得点に絡んでいる中盤の人気選手を獲得したりなどで今季は期待がもてるのですが、一体どうしたのでしょうか。
それでは試合を見てみましょう。
新潟は昨年得点ランキング上位のエジミウソン選手と柏から加入した矢野選手、そして中盤のシルビーニョ選手、サイドからは鈴木選手というクオリティの高いフォーメーション、一方ホームの大宮はセンターラインをFWマルティネス→MF小林大悟→DFトニーニョとがっちり固めた大崩のなさそうなフォーメーションです。
試合は一進一退で進みますが、新潟がフォアチェックを徹底して大宮自慢の中盤に余り仕事をさせず、今季のテーマとしているポゼッションサッカーを展開します。決まりごとが徹底されているという感じでしょうか。一方大宮は球際の強さがなく、全体的に軽いプレーが目立ちます。
そして試合は動き先制はなんとアウエーの新潟。
左側が新潟ゴール、右側が大宮ゴールです。
ディビッドソン・純・マーカス選手にボールが渡った瞬間、FWの2人が強烈なプレッシャーをかけます。慌てたマーカス選手は矢印の方向にパスを出します。
マーカス選手が出すパスが弱く、後ろからプレッシャーをかけた矢野選手がそのままインターセプトで新潟のカウンターになります。まだ低い位置ではありますが、大宮にとってはDFラインに到達されており、危険なゾーンです。センターバックのトニーニョ選手が矢野選手にあたらないといけないため、ディフェンスのサイドの2人は2列目の選手の飛び出しを気にしつつ中央を絞ります。2列目から飛び出しを狙っているエジミウソン選手にはパスミスをしたマーカス選手がきっちりついて追いかけています。
トニーニョ選手と接近した矢野選手は右から飛び込んできたエジミウソン選手にパスを出します。この時点での大宮の左サイドバックの奥野選手は中をきってエジミウソン選手の進路を外に限定させているので奥野選手としてはまだ想定の範囲内というところでしょう。しかし、エジミウソン選手についてきたマーカス選手が早々に諦めてしまっているのが、エジミウソン選手をフリーでボールをうけられた理由でもあり、疑問です。そしてペナルティエリア付近でエジミウソン選手と奥野選手の1対1が発生します。
エジミウソン選手は奥野選手が中を切っていたので矢印の方向を狙います。しかし。奥野選手は外を意識しすぎるあまり、接近した時に中を切る意識が低くなっています。『相手に背中を見せたら背中側を狙われるから気をつけろ』と昔よくコーチに言われましたが、奥野選手の背中をみたエジミウソン選手は…
とうぜんながら切り替えして奥野選手の背中側からペナルティエリア内に突っ込みます。奥野選手はエジミウソン選手に体を当てる気だったのか、勢いがついてしまっていて完全に逆をつかれています。
ゴールに向かって走るエジミウソン選手の前を奥野選手が切りにいきますが、この動きは悪くないのですが体の入れ方が良くないため、エジミウソン選手には奥野選手の背番号2が明確に見えています。
案の定エジミウソン選手はもう1度切り返します。
奥野選手、この1プレイの間に2回も同じような抜かれ方をしてしまいましたが、抜き去られて当然のような1つ1つのプレイで、最終ラインの守り方としてはプレイが軽い気がします。トニーニョ選手がフォローにはいりますが、このエリアで1対1でここまで完全にDFが抜かれてしまうとフォローも大変です。
トニーニョ選手のフォローも追いつかずにエジミウソンがシュート。キーパーの位置は悪くないのですが…。
キーパーが飛んだ逆の方向へ冷静にエジミウソン選手が蹴りこんで新潟先制。
このゴールシーン、黄色い枠で囲んでいる選手が奥野選手がフェイントで抜かれている間もほぼ動かず鉄則であるだろうゴール枠のケアをしていません。普通、これだけペナルティエリア内で時間をかけられたらDFはもうちょっと枠に詰めているものですが、マーカス選手の諦めの早さといい、集中力を欠いているシーンが重なっての失点となりました。
矢野→エジミウソンとわずか2人に大宮DF陣は崩されてしまいました。
こうして前半は0-1の新潟リードで後半に入ります。
大宮は自慢の中盤を新潟の厳しいプレスで抑えられ、前線のマルティネス選手が孤立して試合が作れません。大宮はここで早々とマルティネス選手を諦めて桜井選手を投入します。
その効果が早速あらわれ、大宮は後半追いつきます。
この得点もやはり小林大悟選手からはじまります。ペナルティエリア外でフリーとなった小林選手がセンタリングをあげようとしています。変わったばかりの桜井選手が味方FWの若林選手の後ろにいます。大宮は3人がゴール前に詰めており、人数的には新潟よりも多い状況です。
小林選手のセンタリングと同時に若林選手がDF2人の間に切り込み、新潟DF2人が若林選手を見る形になって桜井選手がフリーになります。
ファーにいる新潟DFもこの段階ではまだ桜井選手につききれていません。桜井選手は余裕をもってヘディンゲの体勢に入ります。
DFがつく間もなく、桜井選手がフリーでヘディングシュート。キーパー一歩も動けず。自分でスペースを作り出した桜井選手のファインゴールといえるでしょう。
同点に追いついた大宮は勢いに乗りたいところですが、相変わらずよく走る新潟になかなか主導権を握らせてもらえず、依然としてポゼッションは新潟が高めの状況が続きます。
そして後半も中盤に差し掛かった頃、新潟が勝ち越しゴールを決めます。
クロスが入ってきたこの危険な位置にいたのはエジミウソン選手。エジミウソン選手についたのはマーカス選手と波戸選手。キーパーが完全にふられているのでゴールはがら空きです。絶体絶命のここはDF2人は体をはってコースを潰しにいき、またエジミウソン選手にシュートをうたせないようにしないといけません。
しかし、DF2人はエジミウソン選手に体を寄せるわけでもなく、コースを潰すわけでもなくただ立ち尽くしてしまっています。特にコースだけは潰さないといけません。キーパーの怒声が聞こえてきそうです。そしてこのままエジミウソン選手のボールはゴールへ。
これで新潟は勢いづき、新潟サポーターの応援もホームの大宮を凌駕するくらいに盛り上がります。
この新潟の強さは初戦の川崎戦とは別のチームなんじゃないかというような出来具合でした。1人1人が役割を把握し、長短織り交ぜたパスを駆使して中盤のポゼッション率をあげていきました。そして何よりインターセプトの回数が非常に多かったという事でしょうか。先制点のときもそうなんですが、大宮の不用意なパスを走りまくる新潟がことごとくインターセプトしていました。また、プレスをかけたときも、球際の強さがあるので相手からボールを奪うことも多かったと思います。
これはその相手に強烈なプレッシャーをかけてボールを奪い、パスを繋いでシュートに持っていくシーンです。
大宮DFがペナルティエリアに近い位置でボールを持ったところに、矢野選手が全速力でフォアチェックをかけてきます。大宮DFは矢野、寺川という2選手に囲まれて慌てて前線に不用意にボールを出します。狭い所を通すよりも、キーパーへのバックパスや中央の選手に横にパスという方法もあったと思います。このパスに本間選手とエジミウソン選手が反応しています。エジミウソン選手にはマークがついています。
そして本間選手がインターセプト。この瞬間を見てわかるように、完全に新潟のプレスの網にかかってしまったかのようなパス経路です。矢野選手がファーストディフェンダーとしての役割をきっちり果たしているので相手DFにとっては余裕がなくなってしまっていますね。
そしてそのまま本間選手から矢野選手にパスが渡り、高い位置からのカウンター開始です。同時に左サイドから寺川選手が走りはじめています。矢野選手が前を向いているので、当然エジミウソン選手をマークしている選手もエジミウソン選手から離れて矢野選手にあたりに行きます。エジミウソン選手は鈴木選手の左にいる大宮の選手がケアします。
矢野選手、自分にDFを3人引き付けたところで背後にまわる寺川選手へヒールパスを出し、自身は中央に突っ込んでいきます。
矢野選手からパスを受けた寺川選手が、矢野選手が相手を引き付けたおかげでフリーになったゾーンに本間選手を呼び込んでパスを出します。矢野選手が相手DFラインを下げさせているので人数は足りているように見えますが、実は新潟の選手がフリーの状態になっているゾーンが多くなっています。
本間選手にボールが渡り、そのまま隣にいるフリーのエジミウソン選手にパスを出します。下がりすぎたMFが再びプレッシャーをかけにあがったために、バイタルエリアがぽっかりと開き、そこに矢野選手が走りこんでいます。
パスをうけたエジミウソン選手はマークを引き付けて後ろから押し上げてきたシルビーニョ選手にパスを出します。鈴木選手が遠い位置でフリーになる動きをしています。
エジミウソン選手が2人を引き付けているので鈴木選手がフリーです。そこにシルビーニョ選手はパスを通します。
鈴木選手がパスを受けて、大宮DF陣がプレッシャーをかけにいきます。細かくパスを繋いできているのでDFがボールに集まってきてしまっているのがわかると思います。サイドチェンジやパスを繋ぐというのは相手のDFをかぶらせるという点で大きな効果を発揮するというのがあらわれているケースだと思います。そして鈴木選手はDFを引き付けるだけ引き付けたところでシルビーニョ選手にボールを戻します。
そして大宮DFが鈴木選手に引き付けられたことでできたスペースからシルビーニョ選手が余裕を持ってシュートを放ちます。惜しくも枠を外しましたが、最後をシュートで終わったことと、インターセプトからシュートに至るまでの過程が綺麗にきまったという点で印象的なシーンでした。
そして新潟に追加点かと思われた幻のゴール。
これはカウンターをかけた時です。大宮6人に対して新潟は外国人コンビの2人で攻め上がります。早々にエジミウソン選手が逆サイドで呼んでいますね。
それをみたシルビーニョ選手がクロスをあげようと左足を振り上げます。このタイミングではまだ相手センターバックが残っていますのでオフサイドではありません。
そしてパスの瞬間。センターバックの選手がタイミングを計ってラインを少しあげます。非常に際どいタイミングですが、流れ的にオフサイドなので線審もそう判断したのかもしれませんが、決して間違ってない判断だと思います。ディフェンダーが上手でした。
パスが通ったところで笛が吹かれますが、エジミウソン選手の耳には届いていません。
オフサイドでなければ追加点というシーンでした。笛が鳴った後のこのプレイでエジミウソン選手はイエローカードをうけます。
信じられないという表情のエジミウソン選手。絶妙のタイミングでの飛び出しだったので気持ちはわかります。
そしてそのまま試合は終了。
大宮 1-2 新潟
新潟が大宮に今季初の黒星をつけました。
今日の勝敗の分かれ目はチームの完成度の差ではないでしょうか。大宮も新潟もそれほど大きな実力差はありません。しかし、新潟は明確な戦術コンセプトをチームで共有・徹底していたのに対し、大宮は人数が足りないシーンなどがあったりとまだ完全に全員がマッチしているという感じではありませんでした。現状は小林大悟選手のプレイ頼みという状況です。
新潟は攻撃の際はくさび役の選手がしっかりとマークを引き付ける事で必ず数的優位にたつ場所が発生し、そこからゆとりをもった攻撃をしていました。また守備ではフォアチェックを徹底し、前線の選手がファーストディフェンダーとしての意識を高くもっていることで、大宮DFに余裕のあるプレイをさせず、ミスを誘っては攻撃に転じていました。強豪クラブとの対戦では中盤を維持させてもらえないと思うので、その時をどう対処するかという課題はあるかとおもいますが、中位チームとの対戦ではこのような戦い方ができれば好成績も期待できるのではないでしょうか。
大宮は小林大悟選手のイマジネーションに他の選手がついてきてないという点が目立ちました。連携不足なのかもしれませんが、闘争心が見えず、スポンサーがしっかりしたお坊ちゃま集団という印象が強く残りました。ある程度の成績は残せるでしょうが、ここ1番というシーンでは今日のような球際の弱さでは厳しいと思われます。
最後に、この試合は流れがスピーディでおもしろかったのですが、これは審判の片山さんがよかったというのがあります。流れを止めるような笛が少なかったことで試合を演出している感じで、見てるほうはとても気持ちよく見ることができました。
編集後記はこちらで →3月18日編集後記
それではこの辺で。
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