Jリーグを世界標準へ! -20ページ目

Jリーグを世界標準へ!

自分の国のサッカーを愛してこそ真のフットボーラー。

天皇杯の試合内容については後日改めてという事で。


今日は昨日の天皇杯準々決勝『浦和レッズvsジュビロ磐田』はPKで決着がついたわけですが、試合後の福西選手のコメントで問題視すべき部分があったので書いておきます。



PK戦だけじゃない。浦和の岡田さんにやられた。(スポーツニッポン)

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/12/24/06.html



試合後の悔しさから発した言葉でしょうが、審判を侮辱する発言もここまでくるとひどいものだと思います。以前山形サポーターが主審に八百長発言をして取り上げられましたが、この内容も岡田主審が浦和贔屓であると明確に表現しています。要は八百長であると福西選手が判断して発言していると捉えてもおかしくありません。原則として審判は絶対です。個人的にも審判の判断は結果が覆らない以上は尊重します。


今季、審判の立場が大きく揺らいでいます。理由は大きく分けて(1)審判の判断基準のあいまいさ、(2)選手・監督の審判への必要以上の侮蔑という点があります。このような判定のあいまいさはプロスポーツでは極力なくしていかなくてはいけないですし、早くこの問題を解決して審判への敬意は抱かれるべきであると考えます。


そして、選手・監督の発言は世間の影響力を考えると慎重に言葉を選ぶ必要があると思います。サッカー少年の事を考えると、プロ選手も言っているからと「あの審判おかしいよ」と、審判への不平や不満を簡単に述べるような選手に育ってほしくないと思いますし。最近のJリーグで多いのが判定への不満を述べる事が先でプレーを勝手に止めてしまう選手が多い事です。


これは今年前半の浦和レッズでもありましたし、ほかのチームでも1年中を通じて見られる行為でした。はっきり言ってみている側としてはみっともないし、判定の疑惑ばかり議論されてプレーの内容や試合の質について2番目になってしまう事もありました。


審判の判定基準に問題があってもJFAやJリーグがいまいち動きが鈍い状況もあって、この問題は徐々に大きな火種となっています。そんな時に誤解を招くような不用意な発言をすべきではないと思います。


審判の判定について徹底議論される必要もあると思いますが、それとは別でこの手の発言には厳重な処罰を与えるべきだと僕は思います。




オーストリア1部のザルツブルクに宮本選手が移籍する事が確定しました。

彼は自分と同じ30歳。この世代は中田英寿を筆頭に、松田、久保、西澤、福西、箕輪、鈴木隆行、佐藤由紀彦らがいます。


常に同世代として日本代表で比較されてきたヒデが引退した年に、はじめて宮本選手が海外に飛び立つというのは何かの巡りあわせでもあるのでしょうか。


ジーコジャパンにおける宮本選手は自分の中では評価はしていないのですが、元々、宮本選手は好きなタイプの選手でした。やはり日韓W杯の時の宮本選手ですね。ハイラインのフラットラインでの通称フラット3をW杯という大舞台で機能させた中心選手の1人でしたね。思いっきりの良いラインの統率は見ているほうにとっても斬新でした。確かにライン手前でポストプレーヤーがくさびになってワンツーで即ダッシュというフラットラインディフェンスの死角を突かれる事もあったのですが、日本式ディフェンスの新しい時代が来たなと感じたくらいでした。


しかし、それもトルコ戦でしたでしょうか、同世代の松田選手によってフラットラインを事実上破綻させられた形となり、輝いた瞬間は一瞬だったとも言えた訳ですが。


短くも輝いた宮本恒靖の真骨頂だったと思います。

世界でも数少ない3バックにおけるハイラインのフラットラインディフェンスで世界と互角に戦ったラインコントローラーとして。



しかし栄光はそこまで。それ以降は、ジーコジャパンになって宮本選手はディフェンスのわからないジーコの変わりに守備でのプレーイングマネージャーのような立場にさせられてしまいました。これによって、守備における明確なコンセプトをもらう事ができない宮本選手は自分なりに守備を模索していきます。しかし、どんなに考えても、それに当てはまる選手をジーコが選んでくれるわけではありません。ジーコ独特のアンテナが反応した選手たちが呼ばれてきました。


ジーコは攻撃をメインに置いていますから、この4年間、宮本選手が意図する選手がどこまで選出されていたかは疑問です。また、入れ替えがない競争の無いチームでしたから、この選手では機能しないと思っても使わざるを得ない葛藤もあったかもしれません。


ジーコジャパンにおける多くの時間で、宮本選手は自分の理想と選出される選手のスタイルのギャップに悩んでいたような気もします。あとはジーコの無鉄砲かつ無計画な度重なるフォーメーション変更にも。


日本の文化として、MFでヒデと中村俊輔の位置関係はどうだとか、福西とヒデの位置関係はどうだとか、高原のパートナーは誰だとかという方向ばかり言われますが、実はDFもパートナーってとても重要なんですよ。しかし、これはどこのメディアも全く取り上げない。


両サイドに控える選手のタイプによって、中央に位置する選手のプレッシャーはだいぶ違うんです。浦和レッズを例に出すと、坪井・堀之内という両選手をサイドに控えた時の闘莉王選手と、ネネ・内館という両選手をサイドに控えた時の闘莉王選手の守備にかける時間の違いでそれもまたわかると思います。


ちなみにジーコにとってディフェンダーは誰でもよかったんだと思います。名前とフィジカルがあれば。だから、坪井選手が怪我をしたから茂庭選手を投入したりとか、ディフェンダーのスタイルの種類をまったく考えずに、とにかくDFであればいいから投入しようという無茶苦茶な戦い方をW杯でとってしまったのだと思います。そりゃ坪井選手の後にタイプの違う茂庭選手を投入して、同じ戦い方をしようとしたら、オーストラリア戦のように無理がでてきますよね。


彼のこの4年間は選手生活でさらに進化できる4年間だったかもしれません。しかし、優れたDFのメンタリティを持つ指導者に恵まれず、不運にもプレーイングマネージャーのような主将に任命されてしまったあたりから彼の成長が鈍くなって、むしろ悪く固まりはじめていたと思います。


そういう点では今回の海外挑戦ではこれまでの悪い流れをリセットできる良い機会だと思います。

日本代表はもう厳しいと思いますが、新境地開拓はまだできると思います。


頑張ってください。同世代の星へ。








不整脈に苦しんだ事がある自分はワシントンを見ていて真似をしている事がある。


心臓疾患から奇跡の復活をした浦和レッズ・ワシントンは得点を決めると胸をトントンと叩く。『どうだ!俺の心臓は動いているぞ!』って神にアピールしてるんだって。生きている事を確認して確かめながら、生きる事の喜び、サッカーをする事の喜びを人一倍感じているワシントンの強さを分けてもらいたくて、自分も悩んだときは胸をトントンと叩くようになった。


人間なんてのはそんなに強くない。なにか拠り所がほしかったりする。それが宗教であったり、好きな人だったり、尊敬する人だったり。自分には宗教という概念がないけれど、拠り所がほしくなる気持ちはわからなくはない。もしサッカーが宗教というのならば、自分はそのサッカーという宗教における敬虔な信者だと思うから。


皆さんと同じように。



  

2006Jリーグアウォーズが行われました。

各賞は以下の通りです。


●最優秀選手賞
田中 マルクス闘莉王(浦和)

●ベストイレブン
GK 川口 能活(磐田)
DF 田中 マルクス闘莉王(浦和)
DF 山口 智(G大阪)
DF 加地 亮(G大阪)
MF 鈴木 啓太(浦和)
MF 阿部 勇樹(千葉)
MF 中村 憲剛(川崎F)
MF 谷口 博之(川崎F)
MF 遠藤 保仁(G大阪)
FW ワシントン(浦和)
FW マグノ アウベス(G大阪)

●最優秀監督賞
ブッフバルト(浦和)

●得点王
ワシントン(浦和)
マグノ アウベス(G大阪)

●新人王
藤本 淳吾(清水)

●優秀新人賞
内田 篤人(鹿島)
藤本 淳吾(清水)
中村 北斗(福岡)

●優秀主審賞
上川 徹

●優秀副審賞
廣嶋 禎数

●フェアプレイ個人賞
山岸 智(千葉)
根本 裕一(大分)

●フェアプレイ賞 高円宮杯
本年度は該当なし

●功労選手賞
小島 伸幸
相馬 直樹
澤登 正朗

●Jリーグベストピッチ賞
平塚競技場

●年間優勝チーム表彰
J.LEAGUE Division1:浦和レッズ



闘莉王選手、MVPおめでとうございます!

今年の活躍から可能性は1番あるだろうなと思っていました。

今年の世界のトレンドは守備。欧州ではカンナバーロ選手が頂点に立ちました。闘莉王選手の守備が評価されての受賞だと信じ、その功績を称えたいと思います。



さて、ベストイレブン。

あれれ・・・。失点数でDFから2名選出されたガンバ大阪より20点は少ない浦和レッズの守備陣から闘莉王選手しか選出されませんでした。坪井、堀之内のどちらかは選ばれるだろうと思っていただけに驚きです。やはり途中、負傷欠場したのが響いているのでしょうか。特に堀之内選手のマンマークはかなり効いていたと思うのでちょっぴり残念です。来年ですね。来年。ちなみに、GKの理由って知名度と代表経験でしょうか・・・。W杯の神セーブ?


そんなわけで、自分の中で、ガッツリーゾ・アウォーズを考えましたので発表します!



●最優秀選手賞
山田暢久(浦和)

キャプテンになって3年目。毎年タイトルをチームにもたらし、今年は正念場の夏以降、チームを勝利に結びつける決定的な仕事を何度もこなしました。ユーティリティ性もあり、シーズン前半は右サイド、ディフェンシブハーフをこなし、後半はトップ下、シャドーストライカーとして活躍。欧州から戻ってきた小野伸二選手から実力でスタメンを奪った事は評価が高い。

●ベストイレブン
GK 山岸範宏(浦和)
DF 田中 マルクス闘莉王(浦和)
DF 坪井 慶介(浦和)
DF 青山 直晃(清水)
MF 鈴木 啓太(浦和)
MF 山田 暢久(浦和)
MF ポンテ (浦和)
MF 中村 憲剛(川崎F)
MF 遠藤 保仁(G大阪)
FW ワシントン(浦和)
FW マグノ アウベス(G大阪)

●次点

GK 西川 周作(大分)

DF 堀之内 聖(浦和)

DF 中澤 佑二(横浜)

DF スピラール(名古屋)

MF 長谷部 誠(浦和)

MF 三都主アレサンドロ(浦和)

MF 二川 孝広(G大阪)

MF 谷口 博之(川崎)

MF 阿部 勇樹(千葉)

FW ジュニーニョ(川崎)

FW 我那覇和樹(川崎)



●最優秀監督賞
ブッフバルト(浦和)

●新人王
藤本 淳吾(清水)

●優秀新人賞
内田 篤人(鹿島)
藤本 淳吾(清水)
中村 北斗(福岡)

トヨタカップはインテルナシオナル(ブラジル)がバルセロナを1-0で完封しました。


どんなチームを相手にしてもファンタスティックな試合を成立させられるバルセロナの器用さと、勝利を最優先にして相手のウィークポイントを完全にロックオンして戦うインテルナシオナルの愚直さのぶつかりあいで見ごたえのある試合でした。


自分の中で、今年のトレンドは『守備のメンタリティ』だったと思います。ドイツW杯でもイタリア代表が優勝しました。現在のイタリアは攻撃的なチームになりはじめていますが、やはりチームの源流は堅守・・・つまりカテナチオ時代から脈々と受け継がれてきたメンタリティがあります。


まずは失点しない為にどうしていこうかという事を知り、その上で1点を取りに行く戦い方が勝利する上で必要な事だとW杯で見せてくれました。また、失点をしないというのは昔みたいに徹底して引いたサッカーをするのではなく、前線からのフォアチェックを徹底し、それに引っ張られるかのようにディフェンスラインを上げて中盤をコンパクトにして相手の中盤に背中越しにプレッシャーを与えて前を向かせてサッカーをさせないという事です。攻撃は最大の防御という言葉がありますが、ある意味でその表現に近いものですよね。


今日のインテルナシオナルはまさにそれができていた戦い方でした。


日本テレビではインテルの守備力というものを強烈にアピールしてましたが、別にインテルは守備力のチームではないと思っています。ブラジルのチームですから攻撃力も相当なものです。だから守備力が高いというのではなく、インテルはバルサ以上に守備のメンタリティが構築されていたという方が妥当だと思います。


例えばロナウジーニョ対策としては、距離の置き方ですよね。徹底したマークで中央に逃げたはずのロナウジーニョが外に張り続けたのは、相手が絶妙の距離でワンサイドカットを徹底していたからだと思います。あれだけの選手ですから気持ちよくプレーをさせたらかなり危険です。ですからロナウジーニョの得意なエリアに結果的にいたとしても、それはロナウジーニョの意思でいたというよりも、そこにいさせられたという感が強かったですね。これは守備の基本なので覚えておいて損はないと思います。テクニシャンを前にした場合、飛び込んではいけません。近すぎると体を入れられて相手のフェイントの選択肢が増えます。そして同時に自分の視野が狭まります。ですからワンサイドカットをしつつ、相手の距離を自分の距離で抑える事が重要です。


これだけではないですが、インテルを見ていて守備についての考え方、その拠り所があるだけでバルサの攻撃力を恐れる必要がないんだって事がわかったと思います。失点しないための方法を知っているって強いです。どうやったら失点しないかを知るだけで、どんな相手ともスコアレスドローの試合ができるわけですから。

だからインテルからしてみればバルサは恐れる相手ではなかったのだと思います。

ちなみに僕は両足首に脱臼歴があり、癖になっていて常に捻挫しているような違和感・痛みと同居しています。足元が痛いとサッカーをしていてもプレーが満足できるものにはなりません。自分の全てを支える基盤となる足はとても大事なものです。足元がおぼつかないという言葉が微妙にあてはまるなあといつも思っています。


これを自分なりに流用すると、サッカーにおける守備というのは体の中における足だと思うんです。守備(足元)がおぼつかないと何点とっても勝利ができない。つまり何点とれば俺たちは勝てるのかという疑問が生じ、自信がつかないのだと思うのです。逆に足元がしっかりしていれば動きに制限はなく色んな動きを表現できるわけで、つまり守備が計算できる安定感を持っていれば、攻撃も自信をもって多彩な攻撃ができるのだと思うわけです。



身近な所で言えば、ジーコジャパンは守備が弱かったから自信がもてなかった。でもトルシエジャパンは守備に拠り所があったから自信を持ってサッカーをしていたなと。


日本サッカーがまず今取り組むべきはJ1の多くのチームが失点が異常に多い現象の改善だと思います。3位決定戦クラスの試合を見ていて、守備さえ安定できればJリーグもこのレベルで十分やれるなと感じました。



さて、もはや年末の風物詩となってきた感のあるジャストミート福澤と上戸彩の黄金コンビですが、今年もイカレテましたね。ひどい。ひどすぎる・・・涙。


インテルを応援していたドゥンガにむかって、試合後『インテルが勝ったからニタニタしちゃって・・・』といきなりの大暴言。見ているほうがヒヤヒヤしました。当然通訳は訳してないでしょうが。福澤は福澤で、今大会が10代の活躍した大会だったと言い、『日本(Jリーグ)の10代はどういう事ですか』と奥寺さんに投げかける・・・。Jリーグを見てないのになんて無責任な発言・・・と思いましたね。この前のアンダーの試合なんて見てないのでしょう。


おまけに福澤や実況はWikiからの情報をほぼそのまんま読み上げている事が本当に多かった。もう笑えました。まさかと思ってWikiでデコを引いたら、発言内容そのまんまがのっていたのですから。自分の言葉に置き換えないからつまらないのがわからないのでしょうか。


言い始めたらきりがないのですが、個人的に気に入らなかったのをつらつらあげてみます。


・試合後、ドゥンガがいるのにバルサネタばかりで勝ったインテルを称えるような事が少なく、挙句の果てにバルサのドキュメンタリーをドゥンガの前で放映を始める。Jリーグでたとえるならば、カップ戦の決勝で浦和レッズvsFC東京の試合で、浦和レッズが勝って優勝したのにずっとFC東京と平山の特集を流し続ける感じ。


・ドゥンガ、バルサ、デコ、ロナウジーニョ、インテル選手たちなど勝った負けた関係なしに全て番組都合で出演させてとりあえずスターたちを並べればいいというテレビ都合の番組作成。これは日本のサッカー文化の低さを彼らに露呈させてしまったと思うし、フットボーラーの誇りだとかサポーターの誇りだとかを踏みにじる行為。


・デコがMVPという愚行。優勝者から出すべきMVPを負けたチームから選出した事。欧州サッカー国にトヨタカップの存続意義を否定されかねない事を恐れて欧州に気を使いすぎている。露骨すぎ。


・試合後、即デコをスタジオに呼びつけて敗者の弁を言わせて、デコファンと突然最近言い始めた上戸彩と会話を無理やりさせ

る。ちなみに上戸は昨年は違う選手のファンだった。



来年は浦和レッズはこの場に立つつもりで頑張っていきます。

ただ、もし念願かなってこの大会に出れたとしても、日本テレビ+福澤+上戸彩という地獄のトリオに追っかけられてコンディション調整に失敗しそうな気がします。


来年あたり、上戸彩が『私、鈴木啓太選手の大ファンなんです』とか言いはじめそうな気がしませんか?川崎が出場したら、谷口選手の大ファンとか言いそうですね。


正直、うざいですね。


お前の好き嫌いをアピールする場じゃないんだよっての。

上戸彩の恋人探しならよそでやってくれと。上戸彩がファンだと言えば選手が喜ぶとでも思ってるのかね。



日本代表サポーターの代表ぶってる香取慎吾だとかデコのファンの代表ぶってる上戸彩だとか、サッカーをバラエティ的な側面からしか見れないような福澤だとか、視聴率さえとれればそれでいい日本テレビだとか、開催国枠ばかりこだわる川淵三郎だとか、どうにかならないものですかね。


今から日本テレビに来年からは上戸と福澤だけはやめろと抗議でもしますか。


『彼女がデコさんを好きだと言った上戸彩ちゃんです』と福澤が言ったときの試合終了直後のデコの苦笑いは、恥ずかしい気持ちにさせられました。


日本の恥ですね。















浦和レッズとアビスパ福岡の対戦は今年既に4回行われています。ナビスコ2回、リーグ戦2回。

浦和は1度も負けていません。対戦成績は3勝1分。


そして今日、5度目の対決が埼玉スタジアム2002で行われました。



2006天皇杯 埼玉スタジアム2002

浦和レッドダイヤモンズ(埼玉県) 3-0 アビスパ福岡(福岡県)

(得)ポンテ、ワシントン、永井



まず久々に驚いたのが観客が17,000人だった事です。浦和レッズと言えば常時35,000人以上を動員するクラブです。久々に赤いスタンドに空席が目立ちました。やはりまだ5回戦という事もあるのでしょうか。ただ、17,000人と言えばリーグ戦でも他会場では多い方に入ります。しかし、17,000人と発表された時の反応の多くは『すくねー』という埼玉スタジアムならではのものでした。


そんな『らしくない』浦和レッズのスタンドを見て影響されたのかどうかわかりませんが、浦和レッズも優勝したチームらしくない戦いぶりを強いられる試合の入りとなりました。


とにかく浦和レッズの選手たちに共通していたのは疲労感が漂っているという事。優勝という重圧があったのだなと感じるくらい体が重そうでした。相馬選手が試合後に述べた『集中力の欠如』というのがあったのかもしれませんが、基本的には『久しぶりに自分たちの個人技を出しながら、ボールを回しながら出来ていたゲーム。ここ数試合では見られなかったゲームだった。』(鈴木啓太)というように、メンタルの部分では前向きであったと考えていいのかなと思いました。


ただやはり体力的な部分もあるのか、出足の一歩目が今日の浦和レッズは遅かったんですね。

出足が遅いからセカンドボールに対して先に到達できない状態となり、ドリブルの突破を許したりしてしまいました。出足の鈍さはパスが繋がらない原因にもなっていたような気がします。特に浦和は狭いところをピンポイントで突くパスが多いため、パスの出し手が受け手の能力をイメージして出します。しかし、そのパスが今日は一歩分届かなかったり、一瞬反応が遅れたりしていました。また、福岡は前半からDFラインを高い位置に置いて中盤をコンパクトにしてきたので、寄せも早くて、通らないパスに加えて相手のプレッシャーに浦和は苦しみましたね。


前後半の福岡を見る限りは降格するチームの守備には見えなかったのですが、やはりきっちりと浦和対策を練っていたという事でしょうね。裏をかえせば、シーズン中はこれくらいの事前準備ができていなかったんだろうなと感じましたし、福岡のスタンド前の横断幕にあった「首脳陣、フロントはゼロ査定」というのはあながち間違ってはいないのかなと思いました。実際に福岡のサッカーって何ですか?って自問自答しても今季5回も戦いながらそれがわからなかったんです。長い目で見た時、今が基礎となるべき時期なのにアビスパ福岡というチームをどうしていこうとビジョンを明確に持てなかったフロント陣の責任は大きいと思うわけです。


そして前後半の浦和の苦労にはもう1つ理由があると思います。

それはオフェンスとディフェンスに空白地ができてしまっていた事です。応援席でいう所の緩衝帯みたいなエリアが。鈴木啓太、小野伸二という2名は基本的にはドリブルよりもパスでさばくタイプです。福岡がコンパクトに保っている中盤において、反応が良くないコンディションでのパスまわしはうまくいくわけがありません。実際、バックパスが今日は異常に多く、そこを突かれてカウンターを食らうケースもありました。長谷部選手がスタメンを外れた事で中盤の底からの強烈な押上げがなくてオフェンス陣は補給路を断たれた前線の兵士のような感じでした。それを感じていたかどうかはわかりませんが、今日は山田選手が下がり目でボールを受けてしきりに強烈なサイドチェンジを繰り返していましたね。サイドの平川選手にボールをさばいてボールを運んでもらって、前線との繋がりをサイドに求めていました。


そこでギド監督がうった策というのが長谷部と永井というドリブラー投入でした。やはり展開を打開するのはドリブルが1番です。中盤をコンパクトにされているので、パスゾーンは少なく、対人についても福岡が数的不利を防ぐ守り方をしていましたから、ドリブルで相手を複数人背負って相手の守備のバランスを崩させるというのは正解だったと思いますし、実際多少強引だった永井&長谷部のドリブルは福岡のディフェンスを必要以上にナーバスにさせていました。


ドリブラーの投入で前線でボールが落ち着くようになった浦和は延長に入ると一方的に試合を進め、前後半30分で3点を取って結果的には圧勝となりました。特に最後は永井選手にゴールを決めさせたいと全員が永井選手にボールを集めていました。最近の浦和レッズはこういう連帯感、団結力がものすごいです。選手だけでなく、チームとサポーターもそうで、試合中に控えに回ってベンチにいた永井選手を出してくれと永井コールが起こったり、またギド監督はそれに応えて永井選手を投入したり。


ピッチ上が調子悪くても、スタンドがそれをバックアップする。これが今年の強さだと思いました。『ギドも粋だなあ』と思いました。



・・・とまあ、ボールをこねちゃってパスが意図した方向に行かなかったり、ハイボールの処理で入る落下位置が微妙にずれて体が流れてしまっていたりと全体的にお疲れモードが出ていた試合で、チャンピオンとして決して褒められる試合内容ではなかったのですが、多くのチームはこういう内容の時は試合を落としますが、今年の浦和はこういう試合でも、拾えるようになりました。


これが1番の成長でしょうね。選手たちの。

そして、それを支えているのが、やっぱり浦和レッズの守備のメンタリティの確立なんだと思います。長い目でチームを作ろうとした時、まずは負けない事から入った当時の関係者にとっては、こういう試合こそ感慨深いんだろうなと思います。これまで関わってきた関係者の苦労や思いが今のレッズの血となり肉となって、機能しているんだろうなと、感じていました。


今日の勝敗を分けたものは、『将来を見てこれまで何をしてきたか』という、クラブとしての自力の差だったと思います。



正直、今の福岡では来季のJ1復帰は厳しいと思います。

社長以下幹部たちが職を辞し、新しい風を入れない限り『アビスパ福岡のサッカー』は世間だけではなく、選手たちにすら浸透せずにただサッカーをするだけのチームになってしまうと思います。


アビスパ福岡というのは元々は僕の故郷、静岡県藤枝市にあったチームです。

そして藤枝というのは浦和レッズのキャプテン・山田&長谷部&赤星を輩出した藤枝東がある街です。


中央防犯→藤枝ブルックスで培った藤枝サッカーを手放して、アビスパ福岡と名を変えてスタートしたわけですからがんばってほしいという思いは強いです。




そしてもう1つ。

福岡には戦力外通告をされた選手たちが薮田選手を筆頭に数名います。

そんな薮田選手たちを労う内容の大きな横断幕と、試合終了後の彼らへの大きなコール。


ホームから遠く離れた埼玉県まで少人数ながら駆けつけて、チームの功労者への労を労ったサポーターたちに敬意を表します。彼らこそ福岡が生まれ変わってやり直すために必要な人材だと思います。




今シーズンは浦和レッズが優勝したのですが、浦和の特徴は守備力。守備が堅いから得点も必要かつ計算しやすいレベルで十分で、大量得点を必要としません。おそらく守備が崩壊していたらワシントン選手1人では厳しかったと思われます。


守備とは最終ラインだけがするものではなく、チームが全体で行うものです。この全体が同じ意識をもってどれだけ長く集中できるかというのが大事です。


今シーズンの優勝争いをした浦和、川崎、G大阪を見るとこの集中力というのが優勝の行方を分けた1つの理由だと思われます。そのデータを引っ張ってきましたので紹介します。



時間別失点数


上記の表から以下の事がわかります。


・川崎とG大阪の失点時間の推移は山が3回ある(前半終了間際、後半開始直後、試合終了間際)。

 →上記時間帯は得点がほしい時間でもあり、前懸かりになりすぎて逆にディフェンスが薄くなり

   失点している事がわかる。攻撃の際の守備に対する集中力が消える事を示している。


・浦和は試合終了間際に失点数が増える以外は、山がなく安定している。

 →試合開始から長い時間集中を切らさずに守備への意識を持つことができている。

 →得点がほしい時間帯に失点が少ないのは、攻撃が前懸かりになりすぎず、きっちりと中盤で

   ポゼッションを奪って攻撃と守備のバランスをとりながら攻撃をしている事がわかる。


・G大阪の60-74分の失点の少なさ。

 →選手交代の多い時間帯。選手交代によってリズムをとって終盤の猛攻撃をはじめる時間帯

  になっていることがわかる。しかし、その反動で75分以降息切れを起こすケースが多かった。



まだまだ色々わかりますが、とりあえずこんな所で。

Jリーグではこのような戦い方でもそれなりに力技で押せますが、アジアに出て行く場合、このデータだけみてもACLに出場する川崎はこのウィークポイントを狙われる可能性が高いです。特に前後半共に終了間際の集中力欠如はチーム内で最後の踏ん張りを鼓舞できる選手が不在であるということも言えるのではないでしょうか。


浦和の今シーズンは、闘莉王選手、内舘選手、シーズン前半は都築選手がその役を担っていました。


ちなみに参考までに時間別得点数をまとめたものをご覧ください。



時間別得点数


3チームとも、後半になればなるほど得点を狙いにいってます。浦和のサッカーは点を取りにいかないつまらないサッカーと、一部の評論家は述べていますが、試合終了間際の爆発力は川崎と同じですので必ずしも守りにはいっているばかりではないのはわかると思います。おそらくですが、必要に応じてドローを狙いにいって確実に勝ち点1を取りにいくゲーム運びのうまさを理解できていないのかと。


G大阪にとって痛かったのは、後半開始直後の得点力の低さです。後半への入り方が3チームで最もまずかったということがわかります。川崎の場合は後半開始直後は完全にノーガードの殴り合いです。



それでは各チームの得失点の推移(詳細版)を見てみましょう。



□浦和レッズ


浦和


□川崎フロンターレ


川崎


□ガンバ大阪

大阪



いかがでしょうか。結構特徴的な形のグラフになっていると思います。各チームサポーターの今シーズンの心の叫びがもろに表れてる気もします。


ちなみに、僕自身の考えとしては攻撃というものはある種、ミズモノだと思っています。現在のJリーグのレベルですと、選手の実力、好不調の波に大きく影響されてきます。またそのとき所属する選手によっても左右されてくるものだと思います。


一方、守備を見てみると浦和の場合は、闘莉王選手不在の磐田戦では敗北を喫しましたが、浦和の堅守の象徴でもある代表の坪井選手、レギュラーの堀之内選手が離脱しても後半大きく崩れることはありませんでしたし、むしろ後続を引き離したりもしました。個人に左右されないチームとしてのディフェンスのメンタリティがしっかりとしていれば個人に左右されないという事がわかると思いますし、長い目でチーム作りをしていくのであれば、これこそ大事な要素かなと思うわけです。


また、これから海外のチームと戦う機会も増えていく中で、アウエーでどう戦うかというのはディフェンス抜きでは考えられないと思いますし・・・。


そして話は少し飛びますが、今季は浦和の堅守ばかりが目につきましたが、実は驚異的なチームがあります。


それは清水エスパルスです。

時間別失点数をご覧ください。ちょっと手抜きの表ですみません。


清水エスパルス  1  7  5  8  9  11

開始直後が年間で1失点というのは激しく驚異です。

踏ん張りどころを知っている優秀なディフェンダーたちの存在、そしてリーグで最も完成された4バックを機能させたという点で清水は来年も引き続き上位争いをするような気がします。


それでは今回はこの辺で。

データ関係は今後暇をみつけてはやっていきたいと思います。



浦和レッズの優勝の余韻に浸っているうちに、世の中では天皇杯が進んでいます。

ここ数日のNewsで気になったものをPickupします。


□コンサドーレ札幌、天皇杯5回戦突破!

北海道の快進撃はプロ野球だけではなく、サッカーでも続いています。J2のコンサドーレ札幌が新潟を破って準々決勝進出を決めました。決勝まではあと2勝です。最近はJ2はこの5回戦でお役御免だったので、今年は札幌が天皇杯を盛り上げてくれています。今頃札幌ブロガーのyukiさんは大喜びな事でしょうね。おめでとうございます。来年のACLまで行っちゃいそうな「ノリ」が今の札幌にはありますね。こういう勢いを持つチームとはあまりあたりたくないですね。


□ギド・ブッフバルト監督、勇退!

浦和のギド監督が勇退を発表しました。自分がサッカーでディフェンダーを目指したきっかけが西ドイツ代表のギドでした。あの絶対性とクレバーさは憧れでした。


初めてスタジアムで監督としてのギド見た時はこみあげたなあ・・・。

世界一の男が若くして日本で采配を振るうなんてまずありえないと思ったから。ギドの優秀さは、謙虚さでしょうか。俺が俺がと自分で必死にチーム育成や采配をしてしまう日本人監督の中で、ギドは実にうまくヘッドコーチのエンゲルスを使ってましたね。

エンゲルスに大半を任せていたって言っても過言じゃないかな。
だからギドの評価を低くする人が多かったんですよね。

でも僕はそれでいいと思うんですよ。バルセロナを率いるライカールト監督も若い。彼もまた、優秀な経験豊富なヘッドコーチがいて、代表監督時代から彼をずっとエンゲルスのように使い続けてきたんだよね。結果、世界最強チームを作りあげた。


監督が社長なら、ヘッドは専務。
選手掌握術に長け、チームのモチベーションを上げ、選手の不満を無くすのが非常に上手い監督と実務能力に長けるコーチの融合はチームにものすごい可能性の幅を与えると思うんですよね。


勘違いしている日本人監督は、明日こそはモウリーニョやオシムになろうと気合いをいれる。だから、ある日本人監督のように舞い上がってしまって収拾がつかなくなるんです。


モウリーニョだって実はファミリーがいて、優秀なコーチがずっとついている。

監督の能力を決め、監督を育てるるのはコーチだという事に気がついて、ギドだけにチーム運営をまかせなかった当時の浦和フロントは快挙に近いと思います。この先、ギドが名監督になっていくとしたら、浦和レッズは最大の功労者になると思いますよ。


決して選手より前に出る事はない、Jリーグでは近年稀ににみる素晴らしい人格者の監督でした。

ありがとうギド。
また一緒にサッカーをしよう!



□神戸がJ1復帰!

福岡、1年でJ2に降格してしまいました。博多の森で苦しめられたのを思い出しますが、得点力に乏しかったのが最後まで響きましたね。駒場で横に福岡のユニを着て浦和サポに囲まれて必死に福岡を応援していたおばあさんをはじめとしたサポーターの為にも福岡イレブンは1年で帰ってこれるよう頑張ってほしいと思います。一方、神戸はおかえりなさい。でも、J2降格時と現在で何が変わったかというとそれほど変化が無いような気がします。再び相手が強化されたJ1の中で何ができるのか。このオフの補強がすべてだと思います。J2を圧倒的な強さで制してJ1で惨敗を喫した京都がJ2の現実です。セレッソ、福岡と甲府の違いは軸となるFWの存在でした。頑張ってください。



□浦和、FC東京、千葉・阿部へオファー。FC東京今野には横浜FMからオファー。

日本代表MF阿部選手にチャンピオンチームの浦和と、原東京がオファーを出したそうです。ミスター・ジェフの域にいる阿部選手を千葉が簡単に放出するとも思えませんが、阿部選手の株があがってきている証拠ですね。同時に浦和が本気でACLを狙うつもりであることがわかります。この浦和の貪欲さは絶対に無くしてはいけないものです。野球の巨人と似てきたという声がありますが、チームとしては山田、小野、長谷部、鈴木啓太、堀之内、坪井、田中達也とレギュラー組はすべて生え抜きという事実です。育成をおろそかにしているわけではなく、世界を目指すには当然の動きではないでしょうか。ただ、一方でサポーターに愛されている控え選手の扱いが重要になってきます。ギドはそれをうまく管理してきました。次期監督の手腕が問われる所ですね。


いずれにしても、阿部選手が浦和に加入しても、鈴木啓太、闘莉王、長谷部といった選手たちからレギュラーの座を奪うのは至難の技といえると思います。その代わり、阿部選手がもう一皮向けるには最高の競争環境だと思います。個人的には阿部選手はガンバ大阪向きな気もしますが・・・。遠藤選手とのコンビネーションが見てみたいですね。FC東京は・・・・伊野波選手をしっかり育ててくださいよ!!!


今野選手については、原監督が復帰しましたから出ることはありえないのではないでしょうか?



□反町ジャパン敗退

この世代については言うことありません。反町監督反対派なので。

レールを敷かれた優等生監督が通じるのはJ2までだと思います。辛口ですみません。




パソコンが壊れてしまって、更新が鈍くなってすみません!




『何とかしろ~、この弱さ!』



世間からお荷物チームと呼ばれサポーターが泣きながらチームに訴えた時代があった。精神面の脆さに勝ちゲームを落とす事も多々あった。優勝するチャンスはあった。だけどこれまでチャンピオンになることはできなかった。


『カップ王者は所詮はカップ王者。真のチャンピオンにあらず。』


セカンドステージや天皇杯を制してもなお、手に入れられないものがあった。



J.LEAGUE CHAMPION



2004年年間2位、2005年年間2位。

浦和レッズが手に入れられないものはそれだった。2005年に至ってはわずか勝点1差で逃したその王座だった。



そして2006年。

開幕戦は王者ガンバ大阪。前週のXerox杯でガンバ大阪を一蹴し、意気揚々と乗り込んだ相手ホーム。しかし結果はリードしながら最終的に追いつかれてのドロースタート。まだ開幕節というのはあるにしても、昨年の準優勝チームである天皇杯王者が5位以下でのスタートという屈辱的な2006年のスタートだった。そしてそれは2005年王者のガンバ大阪も同じだった。


2006年のロケットスタートを決めたのは横浜Fマリノスだった。かつての王者は再び栄光をその手にたぐりよせるべく、無傷の6連勝という恐るべきスタートを切っていた。新時代を築くためには、浦和レッズがかつて1度だけ届きそうだった年間王者の座を奪い取った相手である横浜Fマリノスを、過去のものとして過去に置いてこないといけない。前半戦最大の難所と言われた横浜Fマリノス戦で浦和レッズは勝利を収めた。これ以降、横浜Fマリノスは凋落の一途をたどり、二度と優勝戦線に絡む事はなく、中位以下をさまよう事になり、監督解任という事態にまで陥った。



過去の王者を過去に葬り去った浦和レッズの前に現れたのは開幕から好調の川崎フロンターレとじわじわと迫っていたガンバ大阪だった。W杯をはさんで、この3強の時代が少しずつはじまろうとしていた。



2006年はW杯があった。日本は屈辱的な予選敗退を喫し、世界からの信頼を失った。

そして、激震は続き、この10年近くの日本サッカーを牽引した中田英寿が現役を引退し、1つの時代が終わった。


這い上がらないといけない時代に差し掛かった日本サッカー界を引き継いだのが、イビチャ・オシム監督だった。


Jリーグ功労者であったジーコの影響が強かった時代は、ジーコジャパンの終焉と共に区切りがつき、これからの日本は『再生』というテーマと共にイビチャと歩む事になった。


そのオシムジャパンにはこれまでの日本代表と違って新しい顔がJリーグから選抜された。浦和、千葉、ガンバ大阪といった当時の上位チームから多くの選手が選抜された。


『日本式』


それはJリーグが世界を制するための戦いをはじめる第一歩だったと言える。


そしてそれ以降、Jリーグは更なる活性化を遂げた。

浦和からは鈴木啓太が、ガンバ大阪からは播戸が、川崎フロンターレからは中村憲剛が全国区に躍り出た。



代表でのJリーガーの活躍はJリーグにも影響を及ぼす。

浦和、ガンバ大阪、川崎の3チームが2ヶ月に渡って死闘を繰り広げる。浦和が首位にたった後も、勝点3~7の間でつかず離れずの熱戦を演じてきた。川崎と浦和の死闘は両者譲らずのドローだった。


最終節まで3強の争いが続くのかと世間は思いはじめていた。


しかし11月も終わりに近づき、2006年のJリーグもフィナーレを迎えようとし始めた頃、川崎フロンターレが遂に力尽きた。J2から昇格して2年目。最後の最後で表れたのはリーグを制するだけの体力である選手層の差だった。これによって今年も優勝の可能性を最後まで持ち続けることができたのは昨年のトップ2だけとなった。



かくして2006年12月2日14:05、埼玉スタジアム2002で今年の最後の試合、優勝決定戦が行われた。



J.LEAGUE DIVISION 1 第34節-最終節

埼玉スタジアム2002

2005年天皇杯王者 浦和レッドダイヤモンズ

       vs

2005年J.LEAGUE王者 ガンバ大阪


『開幕戦の借りを返す』(三都主) と言われるように、ガンバ大阪を強く意識していたのはむしろ首位の浦和レッズ。アウエーで取れなかった勝点2を奪い返す事は優勝に繋がる事で気合は十分入っていた。一方、『気負ってもしゃあない。いつも通りやる。』(宮本)と王者の貫禄すら漂わせていたガンバ大阪。


赤き炎の熱さが王者を焼き尽くすのか。

それとも青き氷のような残酷さで、浦和レッズの初優勝を奪い去るのか。


スタジアムに駆けつけた赤と青の62,241人が暴発寸前の熱狂で応援を続ける中、試合ははじまった。


『最初の5分』『前半終了時』

この試合の1つのポイントとなるのはこの時間帯だった。
ガンバ大阪はこの試合、3点差での勝利が絶対条件だった。浦和レッズの直近の負け試合を見ると、磐田戦の開始10分での2失点がある。ガンバ大阪が突きたいのはまさにそこだった。しかし、1点でも浦和に奪われれば、4得点しないといけない。試合開始早々から前懸かりでいきたいガンバ大阪の葛藤がはじき出した結論は、『まずはしっかりと守備をして試合に入る。』(西野監督)という方針だった。


試合が始まり、試合の主導権を即座に掴んだのは浦和レッズだった。前節のFC東京戦ではアウエーということもあり、慎重に試合に入ったのとは対照的に、この試合は開始早々ワシントンのヘディングシュートがあったりと、前半開始の5分は浦和が奪った。最初の5分で1点をとらないといけないという世間の声に反した西野采配であったが、裏をかえせば、守備をしっかりと固めたからこそこの5分をしのいで先制点に繋がったとも考える事ができる。一方、浦和としては最近の中で最も嫌な思い出のある時間帯を攻めて消化できた事は、無得点だったとはいえ、上場のスタートだったと言える。


しかし、前半も10分が近づくにつれて守備で一定のリズムを持ち始めたガンバ大阪が攻勢に転じる。3点を奪う必要があるので、前懸かりの展開になる。そして攻め続けた21分、マグノアウベスがするりとゴール前に走りこんでの技ありのゴール。ガンバ大阪からしてみると、あと2点を決めれば優勝となる大きな先制点となった。


しかし、『一発殴られて目が覚めた』(ギド・ブッフバルト監督)という浦和レッズはすぐさま反撃に転じる。先制点を取ったことで、早めにもう1点を取りにいくガンバ大阪は、前線とDFの距離が徐々に離れていく。前へ前への意識が強いマグノとDFラインは極力低めにおさえたい宮本の関係がこの試合の絶対条件の前に崩壊する可能性がある事は戦前から予測されていた事だったが、それがまさに現実となった。浦和のエース・ポンテにあっという間に同点に追いつかれる。1-1。


『ポンテの得点が流れを変えた』(鈴木啓太)と言うように、この得点により、この試合をポンテが支配した。


この時点でガンバ大阪が必要とする得点は最低でも4得点。『あの1点が痛かった』(西野監督)というように、浦和レッズにとっては優勝の為のほぼ全ての準備を終えようとしていた瞬間となった。


4得点の重圧がやってきたのか、ガンバ大阪はディフェンスラインが踏ん張りきれない。エンジンのかかった浦和はワシントンを中心としてポンテ、山田暢がバイタルエリアをポジションチェンジしながら突っ込んでいく。そして浦和が得意とする時間帯である前半ロスタイム。ポンテのセンタリングにワシントンがあわせて逆転ゴールをあげる。


この段階でガンバ大阪が必要とする最低得点は5。リーグ最小失点の1試合平均0.8を誇る浦和レッズ相手に絶望的な数字となる。


これで『2点目で勝負はついた』(ギド・ブッフバルト監督)となり、『後半はサッカーを楽しもうと思った』(平川)と浦和レッズは完全に重圧から開放される。



この試合のポイントとなる『前半終了時』の結果は2-1で浦和レッズがリード。実は浦和レッズは前半をリードして終了した場合、今季15勝1分というデータがある。1度も負けていない。


いよいよ追い込まれたガンバ大阪は後半はあと4点あげないといけなくなった。


しかし後半14分、浦和レッズは攻撃の手を緩めることなく三都主のコーナーキックを闘莉王が折り返してワシントンが逆転ゴールをネットに突き刺した。3-1。


この時点でガンバ大阪は6点を挙げる必要があり、事実上の終戦となった。いや、前半終了時で既に優勝争いは終わっていたのかもしれない。この後、遠藤を投入して怒涛の反撃を目指すが1点しか追加できなかった。



優勝を確信した浦和レッズは功労者を次々と投入する。三都主に変わって、左サイドに田中達也を入れ、ネネに変えて怪我の坪井を入れる。そして最大の見せ場は平川に変えて岡野を投入したことだった。本来、勝ちゲームでは使われない岡野。しかし山田暢と共に浦和の苦楽を長年共にしてきた男に、かつて共にプレーをしたこともあるギド・ブッフバルト監督は自身のゲームプラン、セオリーを壊してまで投入を指示し、岡野のサッカー人生に応えた。


北はおろか南まで90分間スタンディングオベーションとなった埼玉スタジアムの大観衆。サポーターが求めるものはもう『優勝』の瞬間だけとなった。監督、選手、関係者、サポーターがやれる事は全てやった。あとはその時が来るのを待つだけだ。




そして待ち焦がれた92分。



終盤のガンバ大阪の攻撃はすさまじかった。浦和レッズがボールを触れない時間帯が増えた。さすが昨年の王者。私達が誇る浦和レッズの守備力の全てのポテンシャルを引き出せる攻撃力はやはりガンバ大阪だと思った。このチームと共にアジアに出たいと思った。日本最強の日本が世界に誇れる攻撃力だと再認識した。


そして、このガンバ大阪の偉大でものすごい猛攻撃を耐え切ったボールがサイドラインを超えたとき、国際審判であり、W杯でも笛を吹いた上川主審がピッチの上で立ち止まる。



一瞬、空気が止まる。



そして全ての人の頭の奥底まで響き渡るような笛の音が埼玉スタジアムに響き渡り、上川主審の両腕が天高く掲げられ、浦和レッズの優勝を伝える。




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その瞬間、62,241人を動員した埼玉スタジアムに大歓声があがり、同時に多くの人々の顔に涙が流れ落ちた。両手を挙げて飛び跳ねて喜ぶ者、じっと立ち尽くして涙を流して喜ぶ者、旗を振って喜びを表す者、抱きあって泣いている者、60000個以上の喜びが試合終了後のピッチを駆け抜けた。14年目にしてはじめて決めた喜びのゴール。全員でせーので蹴りだしたボールが遂にゴールに収まった。



昨年の王者をガチンコで真っ向から勝負して倒しての優勝。

チャンピオンに防衛をさせず、今、ここに新チャンピオンが誕生した。




2006 J.LEAGUE DIVISION1

CHAMPION

URAWA RED DIAMONDS

浦和レッドダイヤモンズ


champ










共に戦い、共に頂点を目指した2006年の戦いは終わった。

ずっと手を繋ぎ続けてきた私達が栄冠を手にした。


合言葉は『ALL COME TOGETHER』だった。


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おめでとう浦和レッズ。

そして、ありがとう浦和レッズ。




そして来年。

アジアを制する長い旅に出よう。





WE ARE REDS!







最後に、今シーズンは初優勝に近づくにつれ、浦和レッズBlogとなっていきました。多くのチームの活躍を書くことができなかったのは心残りではありましたが、ご理解いただけますと幸いです。


2005年11月3日、Jリーグ2005ディビジョン1。

それぞれの場所で5チームが互いにぶつかる事はなく、激しい祭り を繰り広げた。


ガンバ大阪がその祭りの頂点にたってからはや1年。


あの時台風の目となったセレッソ大阪は降格争いに落ち、ジェフ千葉、鹿島アントラーズも失速して低迷。


昨年の祭りはなんだったのか?

そんな2005年への疑問符を解決するかのように、今年も浦和レッズとガンバ大阪が最終節まで生き残った。開幕戦でドローの死闘を演じた両雄は1シーズンを終える今、あの時と変わらず肉薄したままやってきた。時には不調にあえいでも、時には怪我人の多さに嘆いても、更には代表戦やカップ戦との並行開催に悩んでも、どちらも脱落する事も無くここまでやってきた。


ありがとう。


2006年の期待を裏切ることなく、最後までJリーグを盛り上げ続けてくれた両雄に感謝の言葉を述べよう。



ワシントンなのかマグノアウベスなのか。

闘莉王なのか宮本なのか。

三都主なのか加地なのか。

山田なのか二川なのか。



そしてギド・ブッフバルトなのか、西野朗なのか・・・。




2007年もまた一緒にやろう。

15年分の想いをここで放出しよう。

アジアの再挑戦を再び得よう。




黒を共有した赤と青が交わって生まれる色は何色か。

黒になるのか、赤なのか。それとも青なのか。




かつてお荷物と呼ばれた集団が今頂点へ登ろうとしている。

ジョホールバルで日本をW杯へはじめて導いたその男も経験した事がない優勝という高みへ。




『(直接対決が)苦しい?全然。僕はこの状況は楽しい。この仕事をやっていてこの緊張感が1番楽しいから辞められないし、この緊張感をどう楽しむかが1番。普通に考えればかなり有利だし、僕らはプロだから。ここで3点、4点とられるなんてあってはいけないこと。僕らは普通にゲームをすればいいと思う。(W杯フランス大会出場を決めた)ジョホールバルでは「入れなきゃいけない」勝たなきゃいけないという感じ。それとは全然違うし、楽しいし、いい緊張感があると思う。チーム全体もそんな雰囲気になっている。』 (岡野雅行)




さぁ行こう。