ポッキーです。
先日、実に2年ぶりに北品川のフレンチの名店「カンテサンス」を再訪しました。
ここは17年連続でミシュランの三つ星を獲得しているという日本を代表するレストランです。
私はミシュラン・ガイドをそれほど信頼しているわけではありません。
ミシュランに掲載されてはいないけれど美味しいお店を何軒も知っているからです。
なぜこのお店に星が付かないのか、あるいは、なぜこの店に星が付いているのかと疑問に思ったことは一度や二度ではありません。
しかし…。
「カンテサンス」に関して言えば、ミシュランの星の上限が三つであるから三つ星を連続して獲得しているというだけで、星に上限がなければ四つ星、五つ星を獲得していてもおかしくはないと思っています。それほどの凄みがこのレストランにはあるのです。
料理はシェフのお任せコースのみ。
渡されるメニューは常に白紙で、何が出てくるかは皿が運ばれてくるまでわかりません。
ここで食事をしているといつも思うことがあります。
それは「美味しい料理は会話を弾ませるが、凄い料理は人を黙らせる」ということです。
コースは料理が8品、デザートが4品。
そのどれもが圧倒的で「美味しい」という以外の言葉を発して雑談に興じるのは、料理に対して失礼なのではないでしょうか。
そう思っているのは私だけではないようで、どのテーブルからも会話らしい会話が聞こえてくることはありません。
ワインはいつも料理に合わせてペアリングしてもらいます。
もちろん料理とのマリアージュを楽しむためですが、一皿一皿の完成度があまりにも高いので、もはやこの店の料理にはワインは必要ないのではないかと、今回、初めて思いました。
ワイン好きの自分がそんなことを思ったことに、私自身が衝撃を受けています。
お店を出る時には岸田シェフ自らがお見送りしてくれるので、一緒に記念撮影。
史上最年少で三つ星を獲得した天才と対面できたことをとても光栄に思いました。
今回、彼の手によって創り出された官能的な料理の数々がこちら。
パイ生地に乗せたカワハギのアミューズ
真鯛と香草のスープ
山羊のミルクのババロア
ホタルイカを乗せたアスパラガス ホタルイカの肝のソース
イタリア野菜のフライとジビエ(イノシシと熊)のラグーソース
甘鯛のソテー シェリー酒のソース
3時間かけて火入れしたバスク豚とインカの目覚めのブルーチーズソース
口の中で完成させる青リンゴの冷たいアップルパイ
シェフの考える最高のショートケーキ
熱いクレープ
能登半島の海水塩のスプレーをかけたメレンゲのアイスクリーム
先にも書いた通り、この店にはメニューがなく写真撮影も禁止なのですが、一皿一皿が衝撃的で食べた料理を忘れることができません。
カンテサンスが監修したドラマ「グランメゾン東京」の新作も今年中に放送されるそうなので今から楽しみです。
それではまたお会いしましょう。
Keep on Eating!