重松清さんの本を又読みました。これで3冊目です。
「卒業」
4編から成っていますが、それぞれのストーリーに関わりがある短編連作ではありません。でも、「卒業」という一つのテーマに基づいています。
「卒業」といっても、言葉から連想される学校を終了するという意味ではありません。
「まゆみのマーチ」は息子と母、「あおげば尊し」は息子と父、「卒業」は娘と亡き父、「追伸」は息子と義理の母についてのお話しです。
それぞれ理由があって関係がぎこちないのですが、最後にはぎこちない関係を「卒業」する、と私は解釈しました。身近な人の死を乗り越え,新たな視点を持つことで人間的に成長することを卒業という言葉で表しているのではないでしょうか。死について触れているにもかかわらず暗く終わっていないのは、著者があとがきで書いている通り、「卒業」という言葉から連想される「始まりを感じさせる終わり」が描かれているからでしょう。
今まで読んだ重松清さんの「その日の前に」、「きみの友だち」に比べて、涙をこらえるくらい感動するということはありませんでしたが、やはり重みのある内容でした。
でもこれで死に触れる内容の本を3冊連続で読んだのでちょっと疲れました。
近くの図書館がまだ1カ月以上閉鎖中なので(´□`。)、違うジャンルの文庫本を本屋さんで探してみようと思います。

