“Hillary 2.0 Would Be Hillary XX”
「2度目の大統領選で、ヒラリーは女性を強調するだろう」(2015年12月6日付ニューヨーク・タイムズ紙)
次の米大統領選は2016年。立候補を検討している政治家たちの間では、準備のためのposturing(構え)はすでに始まっている。中でも最も有力とされるのがヒラリー・クリントンだ。この記事によると、彼女はすでにどんなイメージで売り出せば勝率を最大限にできるかをしっかり考えて行動しているようだ。
手がかりとして挙げているのは、あるSuper PAC(特別政治活動委員会、Super Political Action Committeeの略)が最近ネット上にアップしたビデオで、strangely revealing(妙に意味ありげ)だ。カウボーイハットをかぶった男性がcountry-and-western twang(カントリーミュージックのような鼻声なまり)で、どんなにヒラリーが好きかをcroon(感傷的に歌う)ものだという。
歌はfirst and foremost(何よりも)女性としてpositions her(彼女を位置付けている)。母であり、そしてthrough it all(何があろうと)夫を愛する良き妻。Sledgehammer(大きなハンマー)で板ガラスをshatter(粉々にする)場面が2回も出てきて、初の女性大統領になることによってglass ceiling(ガラスの天井、つまり女性にとって見えない障壁)を突き破ることを連想させる。
ビデオが示唆するのは、もしヒラリーが立候補すれば、前回の大統領選の時よりも女性であることを強調するだろうということだ。記事の見出しはそこからきている。2.0は「第二弾」の意味(ソフトのバージョンを示す番号が由来)であり、XXは女性の染色体を示している。
前回の大統領選のcampaign trail(選挙遊説)中のヒラリーのジェンダーに対する姿勢はtortured(ひどく苦しんだ)ものに見えたという。女性性をembrace(好意的に示す)時もあれば、dismiss(はねつける)時もあった。さらに、overcompensate(それを補うために逆のことを過剰に強調する)ように見える時もあった。つまり、決してat ease(楽な状況)ではなかった。彼女のアドバイザーの中には、toughness(断固たる姿勢)を示すことで女性という「ハンディ」を乗り越えるべきだと考えていた人もいたらしい。
記事は、最近ヒラリーがequal pay(男女同一賃金)や保育など女性が関心を寄せるテーマに関してweigh in(意見を言う)ことが多いと指摘する。女性をテーマにしたイベントもいくつも企画。ソーシャルメディアに自分と孫の写真を載せ、祖母であることを強調している。次回選挙でヒラリーはジェンダーを武器にするに違いない。
(ロッシェル・カップ)
(朝日新聞GLOBE 2015.1.4)
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