私は歌が好きなので、特にボーカル推しだったりするのだけれど、歌好きゆえに、曲の雰囲気や
歌詞とあまりにも違いすぎるMV（2AM 電話に出ない君に など）や、前後、曲の合間にドラマとか
セリフがやたらたくさんあるのMVは苦手。
OSTでちらりと入っているくらいはいいのだけれど、曲あってのMVだと思うからどうも…
先日、泣けるMVだと友人から言われて見たのが、２０１１年の東日本大震災をテーマにした、
前を向いて手を取り合って頑張ろう、という感じのKぽグループの歌だった。
でも再現ドラマのような部分が長く、途中で堤防を越えて津波がなだれ込んできて、
家や車を押し流すシーンが少しの間はさまれていて。ドラマは結婚を前にした二人が
震災で悲しい結末に終わる、というストーリーなのだけれど、私は泣けなかった。
あれほどまでに大きな災害で、本当に今も悲しい思いをしている人がたくさんいて、
いろんな話をドキュメンタリーや新聞で見聞きしているから、
あの津波の映像をMVに入れること自体がちょっと…と思ったし、
再現ドラマならともかくMVにそんな悲しい話をわざわざ入れ込む必要があるのかと
再現ドラマはドラマでやればいいことで、被災した人に向けて励ますような歌なら
そんな映像をつける必要があったのだろうかと
…思ってしまった。
実際にもとになるような話があったのかわからないけど、
わざと泣かせるような演出のようにも思えて、ダメだった。
そしてU-KISSもビリーブという曲があって、コンサートで歌ったとき、みんな泣いていて
ファンも泣きながら一緒に歌ったことを思い出した。
日本のことなのに、メンバーがみんな泣いていたのはやはりあのすごい映像を
見て胸を痛めていたからだろう。
昔、韓国語の講座に通っていたとき、東日本大震災について、先生から聞いた話はショッキングだった。
日本では刺激が強すぎるから流してないと思うけど、海外からはどんなに大変か
（衝撃的な映像を流すことで）理解してもらって援助や寄付を求める必要があるから
人が流されていくような映像が出てます、と
確かに日本のニュースでは家や車や物置が流れていったけど、見かけたのは
何かにつかまって流れていく様子くらいまでで、人が本当にあの大量の水の中に
飲み込まれて流されたり溺れてたりする生々しい姿は見てない
我が家は震源地からは遠いけれど、あの日は生まれてこのかた経験したことのない
すごい揺れに何事かと思って、実際には大した被害は受けなかったけれど、
かなり怖かった。
感受性は人それぞれだし、自分がこう思うからとそれを人に押し付けるつもりはないけれど、
私はこのMV苦手だと上のようなことを簡単に書いて送ってから
友人から返事は来てない。それきり連絡は途絶えている
せっかく泣けたからと教えてくれたのに、否定するようなことになってしまったのか
申し訳ないと思い、そのことについては謝ろうかと考えたりもしたけど
結局私がそのMVを受け入れがたいのは変えようがないから
中途半端に謝っても、また同じようなことを繰り返すだけかなと
お互いの感じ方が違うのだから。向こうも忙しいし、また元通りになってから同じようなことを
繰り返すよりは、そのままのほうがいいのかなと。
たかが歌、されど歌
歌には、即効力はないかもしれないけど、どこかでふと何かの力になってくれる気がする。
素敵な振り付けがあったり、おしゃれな映像がついていてもいいんだけど、
琴線に触れるメロディーや人のぬくもりある声あってこそじゃないかとつい
思ってしまう
電話に出ない君へ はもう電話にも出てくれなくなってしまった元の恋人に向けて
歌う切ない歌なのに、MVでは彼女と待ち合わせしたホテルに爆弾犯？がやってきて
なぜか彼女のいる部屋に向かっていて、それに気づいて助けに行こうとしたけど、
手遅れで…という全然違う映像がついてる。
もともとタイムスリップして「あの日」に戻れたから、阻止しようと彼が助けに向かって…
というドラマになっていた気がするけど、原曲は切ない歌なのに、なんだか全然違うものに
なってる。
まぁ、見てもらうためにドラマティックにしたり、派手で新しい映像にするとか、
必然性もあるのかもしれないから、私の個人的なこだわりなだけなんだろうな
私がいつまでたっても子供なだけかもな…ーー；