パラサイト 半地下の家族 の感想 | ハングル勝手に独学中! (タイトル変えました)

ハングル勝手に独学中! (タイトル変えました)

2011年9月~
ドラマ、音楽をきっかけに韓国語の勉強開始。

現在はツイなどのお知らせを気の向くまま訳す程度。
とりあえずハングル検定4級取得。
いまだに会話は苦手ーー;

アカデミー取る前からちょっと気になっていて、少し前に見たけれど、小さなシネコンとはいえ、

渋谷だからか、アカデミー受賞作品だからか、めっちゃ混んでいた。

今まで映画館行っててこんなに混んでる中で見たことはない気がした。やはり評判や

アカデミー受賞の肩書はすごい。もちろん元々興味があってきてる人もいるだろうけど。

 

なんというか。さすが生々しい感じとか見せ方が韓国だなぁと。特にどんなに頑張っても

取り繕っても消すことのできないにおい…それは臭いではなく、逃れようのない明らかな

貧富の差、置かれた境遇…そんな切なさを一瞬の表情で見せるソンガンホ。

すごい俳優さんだ。昔、大統領の理髪師(2004年だ!)を見たので、韓国を代表する名優という

イメージがあり、それは今回も変わらなかった。

 

ネタバレになるのであまり詳しく書けないが、半地下に住む主人公たちがとんでもないことに

なっていても、そんな状況すら知らず、お構いなしな金持ち。それも今どきの、商売で急激に

儲けて、由緒ある家をポンと買うような。

テーマがあるからこそ、わかりやすい2家族(+1家族)を対比で描いたのだろうけれど、

あれがそのままではないにしろ、かなり韓国の一面を鋭く切り取って突き付けた映画と

感じた。

 

おぎゃーと生まれたときは、赤ん坊に大差はないだろうに、どこで様々なことが違ってきてしまうのか。

面白かった、とか、○○だったね、次は何見ようかな、と気軽には言わせてくれない後味を残す

(それこそが監督の狙いでもあるのだろうけど)映画だった。

見応えがあって、デフォルメは多少あったにしても、貧富の差、どうにも変えがたい現実といったものが

頭のどこかにずっと残されていつまでもそれを無意識化で突き付けられるような作品だった。