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誠意・敬意・熱意をモットーに、希望の種を蒔き続けています。
大石欣則

過去の質問、色々出てきた。

そらぁ、嫌われるわ(笑)

 

平成24年第2回定例市会(第3日) 本文 2012-06-22

◯15番(大石よしのり君) 

 私はみんなの党神戸市会議員団を代表し,そして元矢田立郎後援会の一員として,矢田市長並びに当局に誠意を持って議案外質問をさせていただきます。3つございます。

 まず,矢田神戸市政10年を迎えて。

 市役所出身の市長が60年以上変わらない,この神戸市の体質,つまり脈々の受け継がれた市民よりも身内を守るしきたりが見受けられます。

 顕著なのは,高度成長期に次々とつくられて使命を全うしてきたにもかかわらず,既得権益や天下りのために残されている外郭団体の存在ではないでしょうか。

 そもそも,時代の時流を読み,離陸と着陸のタイミングをはかることができないから,住宅供給公社300億円,海上アクセス130億円での民事再生,舞子ビラ101億円の負債を抱えての事業者公募という,市民の血税を踏みにじり,だれも責任をとらないといった悲惨な結末を迎えることになったのではないでしょうか。

 我が会派は,不要になった外郭団体は,社会性を見た上で民間に委託・移譲することで自治体としてのスリム化はまだまだ図ることができると考えています。外郭団体だけでなく,個別の事業を見ても,民間に任せた方がよいものもある。後で述べますように,指定管理者制度では,無理やり特定のとある外郭団体にとらせようとしたり,逆に他の都市の外郭団体にとられたりと,局によっては方向性がばらばらで,市長のリーダーシップ,一貫した施政方針が見えません。

 外郭団体の数は,確かに平成7年には64団体あったものが,現在は41団体まで削減されてはおります。しかし,出資比率を変えたものだけや,まだまだ削減できる団体があると思っております。

 矢田市政におきましては,震災以降膨れ上がった3兆2,000億円もの全会計神戸市債残高をよくぞ2兆2,000億まで減らしてこられました。これには敬意を払い,拍手をしたいと思っております。

 しかしながら,市長の発言に,よく議事録にも出てきます,乾いたぞうきんを絞り切ったとおっしゃいますが,すべてのぞうきんを本当に絞り切ったと言えるでしょうか。もしかしたら,その右のポケット,左のポケット,ずぶぬれのぞうきんが隠されているのではないでしょうか。その1つが埋立地や造成地であったり,後で指摘する外郭団体であったりです。

 市民も決して神戸が改革を進める先進的な都市だとは思っていないのが現実ではないでしょうか。これは,大阪をとりたてて肯定するわけではございませんが,テレビをつけると橋下 徹大阪市長や大阪維新の会のニュースばかりです。劇場型の市長と──首長と言われようと,何と言われようと,民意が彼を選び,時代を求めているのは確かでございます。改革という旗印のもと,首長与党が議会を牛耳って,政治団体の代表が首長を務める,まさに一枚岩になって改革を進める大阪府と大阪市,そこには強烈なメッセージが常にあります。午後1番の横畑議員もおっしゃっておりました首長としての強烈なメッセージがそこにはございます。市民への問題提起や市政のあり方を発信しているのではないでしょうか。

 では,ここ神戸ではどうでしょう。テレビの露出は,市職員の悪行や事件,もしくは神戸・清盛隊に扮した謎のキャラクター矢田市長,あったときぐらいです。大阪市と神戸市で決定的な違い,これは民間の市長と市役所出身というよりは,真の改革をする覚悟があるかないかの違いではないでしょうか。劇場型の首長がよいとは一概には思いませんが,今,市民が求めているのは,市長の発信力,営業力,推進力など,前へ,上へ進む力ではないでしょうか。このように思います。営業する市長,すなわち国や県に乗り込んで,予算を取ってくる,神戸の誇るべき地場産業や商品,そしてデザイン──誇るべきデザインそのものをトップセールスしていく,そんな姿勢ではないでしょうか。この夏にできるデザイン・クリエイティブセンターも市長の営業力にかかっていると言えます。

 また,やはりそこに必要なのは,強烈なメッセージ,発信力でございます。もっと表に出てください。市民から見える市長になっていただきたいと思っています。

 非常に残念な一例がございました。関西広域連合の会議よりも,各区の神戸まつりのテープカットを選ばれた日がございました。これが政治家としての首長の仕事でございますでしょうか。市民から,選挙で選ばれた市長にしかできないことがあるんです。そして,市長を補佐する優秀な副市長お二人もおられます。前置きが長くなりましたが,ここから質問でございます。

 市長は,神戸の顔として,大都市制度や空港の規制緩和など,政治的課題の解決の場へ直接出向き,そして市長の意思を表明するとともに,神戸の都市戦略やブランドを明快なメッセージによって強く発信することに全力を傾けていただきたいと考えますが,ご見解をお伺いいたします。

 そして,市長が忙しく,体がなかなかあかないということであれば,副市長の体制を強化して,午後からのむらの議員がおっしゃったように,副市長のもう1人,民間人を登用すると,公言をいち早く実現をされてはいかがでしょうか。

 そして今,副市長を1人登用されたとしても,市長の任期も1年と少しでございます。その間に,どう並走して新しい民間人副市長と歩んでいかれるか,その覚悟と心意気をお聞かせください。

 もしくは,もうやはり見つからないんだと,こういうメッセージでも結構です。はっきりとメッセージを発していただきたいと思います。

 2番目でございます。デザイン都市・神戸についてでございます。

 さきの本会議で,議案質疑では,デザイン・クリエイティブセンターについて,当会派の池本議員が質疑をさせていただきましたので,この部分については触れません。

 さて,平成22年1月,民間人のデザイン統括監齊木さんが,神戸市において誕生されました。そもそも,大学教授が純粋な民間人かというのは,甚だ疑問ではございますけれども,それはそれとして,公募ではなく,市長の任命でございます。期待を持って,デザイン統括監と,こちらは一応の公募だった広報専門官について,かなり注目をしておりましたけれども,私なりの成果に対しての評価はまだ何をしているかわからないなという感じでございます。

 デザイン統括監は立派な実績をお持ちですし,恐らくデザイン業界ではすごい人なんでしょう。多くの市民の──ただ,それが神戸市に,そして神戸市政にどう反映されているかというと,多くの市民アンケート等々の意見のとおり,デザイン都市そのものがよくわからないということでございます。

 デザイン都市・神戸,これはすばらしい響きだと思います。暮らし・まち・物づくりなど,各部局で取り組んでいるデザイン,関連施策をくくる役割というのがデザイン統括監でございます。では,このデザイン統括監,果たして本当に市役所全体を見られているんでしょうか。デザイン業界の人脈や知識は相当なものとお聞きしておりますが,さて,市役所でどう活躍されておられますでしょうか。少し,細かい部分にはなるんですけれども,あえてご指摘をさせていただきます。

 市の職員の方々の名刺でございます。これは自腹でつくられるんですよね。幾ら自腹でも……(「わかりにくい,わかりにくい。」との声あり)

 はい。(「わかりやすくしゃべれ。」との声あり)

 はい。(「わかりやすくしゃべってくれ。」との声あり)

 かしこまりました。

 市の職員方の名刺でございます。1度に4~5人の職員の方とお会いすると,大体3種類以上のデザインの名刺が来ます。そこには,たまにユネスコ・デザイン都市と書かれています。これを外部の方々に渡した場合,デザイン都市・神戸,何,となりませんか。コーポレート・アイデンティティー,自己同一性,これは神戸には皆無ではないでしょうか。幾ら名刺でも──自腹でも,統一すべきだと思います。一般企業の方々と会うと,全員同じデザインの名刺でございます。それは,同じ旗,同じアイデンティティー,自己同一性のもと,活動していますという姿勢そのものではありませんでしょうか。

 以前,環境局の方が1人,裏紙を──浦上さんじゃなしに,ポスターとかの裏紙でございます──を再利用された名刺を使われていましたが,これには,非常に感激いたしました。ならば,環境局の方全員がこの裏紙を使い,ワケトンを起用した統一デザインにしましょうよ,これがデザイン統括ではないでしょうか。

 さらに,もう1点,各区の計画冊子,中央区計画ですとか,予算概要ですとか,須磨区80周年記念誌,こういったものが配布されております。これ,デザインもへったくれもない冊子でございます。しかし,裏表紙には誇らしげにユネスコ・デザイン都市と書かれております。ここは,ひとつデザイン統括監がすべて統括していただいて,市民のために優秀な力を発揮していただけませんでしょうか。

 いやいや,凝ったデザインはお金がかかるという発想ではなく,無償で実績をつけたい若手クリエイター,もしくは小学生の作品でも結構です。そこには自己同一性が必要だと思っています。私は,デザイン性にすぐれ,統一感のあるものことこそ,今,コーポレート・アイデンティティーならぬシティ・アイデンティティーが必要だと思っています。

 そこでお伺いいたします。

 大企業と同じように,巨大自治体・事業体の幹部であるデザイン統括監のお考え,今後の方向性をお聞かせください。

 また,ユネスコ・デザイン都市宣言による神戸経済における経済効果そのものを試算されていますでしょうか,お答えください。

 最後になります。

 神戸市水道サービス公社でございます。さきの建設水道委員会副委員長として,また外郭団体に関する特別委員会委員として追及してまいりました財団法人神戸市水道サービス公社の存在そのものについて,もう1度改めてお伺いをいたします。

 先般,破綻をし,民事再生をした神戸市住宅供給公社と同じように,高度成長期に神戸市100%出資の外郭団体として産み落とされたこの公社,当時は数多くの宅地開発を進められ,住宅がばんばん建設をされ,そして同時に水道事業もよりスピード化し,専門性を持たせたこの公社が誕生していますが,今や,水道供給量,消費量も減少の一方であり,またメーターの検針等々につきましては,随時民間に委託をされております。

 そもそもこの公社の事業予算のうち,92%が神戸市の委託料でございます。これでは破綻はしません。そのほか,駐車場の管理費等々が収入源であり,組織としては収支均衡を保っておりますが,自治体のスリム化を求められている今,わざわざ外郭団体として残しておく,そう存在価値はもうないと,早期の解体を委員会でも提案をしてまいりました。

 そして,一番残念だったのは,神戸市の水の科学博物館,この指定管理者に応募もせずに,あげくの果てに大阪市100%出資の株式会社大阪水道総合サービスに指定管理が決定いたしました。今春から──この春から管理運営されています。本当にこの神戸市水道サービス公社,存在価値はあるんでしょうか。

 神戸市が──神戸市水道局が大きくうたう水ビジネスへの海外進出も神戸製鋼の子会社に旗振り役を任せただけで,積極的な参加はしていません。もちろん,海外視察は一緒に行かれているというのは重々承知をしています。ただ,事業としては,積極的には参加をされておりません。そして,市販をしているボトルドウオーターも売れないことを理由に販促目的の商品としてやみくもに配布しているにすぎないように見受けられます。

 ここで質問です。この公社こそが神戸市の水の先進事業を推進し,親会社とでも言うべき神戸市への事業貢献をしていくべきだと思いますが,できないのならば──やる気がないのであれば,民間に開放できるものは開放,委託・移譲し,水道サービス公社の早期の解散・整理をするべきだと思いますが,当局のご見解をお伺いいたします。

 (「議長」の声あり)