母が亡くなって6年の月日が流れた。クミコさんのお気持ちが手に取るように

分かる。今になって見ると母も最期は認知症の症状が進んでいた。

入院していた時、サプライスで喜んで貰おうと「晴子さん、こんにちは」と

言ってみた。「あんたは誰?」と怖い顔で言われてしまった。

すぐに分かったが、あんなに怖い母の顔は初めて見た。

 

私がいくことが分かっていると、それは楽しみにしていたようだ。

それは介護をする人にとっては一番いやかもしれない。

月に2度、最初は3泊4日、そのうちに2泊3日。

弟は何でも自分でやらないと気が済まなかったので、一人で両親を診ていた。

介護のストレスを私ともう一人の弟にぶつけていて、母には会いたいが

実家にいる間は針のむしろだった。

 

クミコさんは介護をしながら、テレビ出演やコンサート活動をされている。

歌を唄っているときのクミコさんからは想像も出来ない。

 

人間は誰でも歳を取る。当たり前だけど怖い。