芝居見物が決まった小藤次さんですが、
いつもと変わらぬ毎日。
今日も研ぎ仕事に精を出しております![]()
今日の仕事場は、畳職の備前屋さん。
ご隠居の梅五郎さんと話に花を咲かせます![]()
すでにこの当たりにも小藤次さんの芝居見物の話は噂に。
どうやらそのことが書かれた読売が出回ったみたいですね。
しかし、読売の文面は、いつもネタを仕入れに来る「ほら蔵」こと
空蔵さんの筆ではない様子![]()
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どうやらよその読売が先に書いてしまったようです。
しかし、小藤次さんはこの読売に不安を感じていました。
御鑓拝借の一件を再び書き加えた箇所があったのです。
空蔵さんならそのあたりの加減はしてくれるはず。
小藤次さん、あの時の無念を雪がんとする方々が出なければいいけど…
そんなことを考えながら研ぎ仕事をしておりました。
さて、備前屋さんの仕事を終え、長屋に戻った小藤次さん。
お土産に頂いたお酒
とお料理を、お隣の勝五郎さんと食べることに。
料理と酒がなくなったところでそれぞれの長屋に戻り、
眠りにつこうとしますが、暑さの名残で寝苦しい夜に![]()
それでも、夜中の12時くらいに浅い眠りに落ちました。
どれほどたった頃か、小藤次さんは水面を差す竿の音を
聞いたように思えました。
そして忍び寄る殺気が長屋を包み込みます![]()
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刀と竹とんぼを掴み、そっと裏庭に出ます。
堀留には2艘の舟が岸に着くところで、
黒装束の人影十数人が乗っていました![]()
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先手を打った小藤次さん、
竹とんぼを庭に飛び移ろうとした影に向けて放ちます。
中には金で雇われたと思われる浪人の姿も![]()
西国訛りの人物が言うということは、
やはり御鑓拝借の大名四家に頼まれたようです。
しかし、小藤次さんは目にも留まらぬ早さで動き、
次々と襲ってくるものたちを堀に落としていきます。
と、これまで言葉を発しなかった人影が、
「悟られてはもはや致し方ないわ。引き上げじゃ。」
と厳しい声を上げます。
「桐村どの、このままでは。」
と別の声が抗議![]()
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しかし「桐村」と呼ばれた人物は潔く最後の決断を下し、
堀に落ちた面々を引き上げ、長屋から撤退していきました。
心配で顔を出した長屋の皆さんにあやまり、
小藤次さんも自分の部屋で横になります。
「桐村」と呼ばれた人物のことを、御鑓拝借で縁ができた
四家の者を呼んで厳しく糾弾しなければ…
そう考えながら二度目の眠りに就きました![]()
次の日の朝、小藤次さんは目が覚めるとまず、
赤穂藩の古田寿三郎さんに手紙を書きました![]()
この方は御鑓先を返却した経緯を通じて知り合った方で、
今でも連絡を保ち、この方々を通じて騒ぎを鎮めてきました。
この手紙を勝五郎さんに赤穂藩上屋敷に届けてくれるように頼み、
小藤次さんは仕事へと向かいました。
次回へ続く![]()

