私と蓮先輩は今、何故か裕也先輩の家にいます

何故??

それはさかのぼる事、1時間前___


「恭子ちゃんってさ、彼氏居るの?」

「えっと、居ません!!」

(おいおい!!健君が居るでしょ!!)

「じゃぁさ、俺と付き合わない?」

「ええぇぇ!?」

「恭子ちゃんと居ると、なんかわかんないけど心の奥からこう…なんて言うのかな…暖かくなるって言うの?安心するって言うか…」

「でも…恭子なんか」

「そんな事言っちゃダメだよ!!恭子ちゃんは良い子だよ!!」

「先輩…」

「お願い…こんな気持ち初めてなんだ…」

「クス…裕也先輩って結構遊んでるように見えるのに、実はかなりのシャイボーイだったんですね」

「絶対誰にも言うなよ!!」


裕也先輩の顔はものすごく紅くなっていた

恭子はそんな裕也先輩をみて、OKの返事をした


[こんな裕也はじめてみた…]

[それだけ本気って事かな?]


「あ、そうだ!今から家に来ない?」

「いまから!?」

「そ。なんか親がさ、恭子ちゃんに会いたいって言ってるんだ」

「なんで!?」

「なんでって…その…」

「裕也が本気の子を見つけたなんて今まで無かったからあの人達も見たいんじゃね?」

「~~~~~ッッ!!」

「それ…ホントですか?」

「俺嘘はつかないよ。」

「あ、そうだ~☆ニシシ、陽芽ちゃんも一緒にどう??」

「え?」

「だって恭子ちゃん一人だと、緊張するだろうし~、陽芽ちゃんが居た方があんまり緊張しないじゃ~ん??」

「裕也テメェ…」

「さっきのお返し~☆」

「「??」」


私と恭子は頭の中に?がいっぱいになった

何で私の行く事がお返しなの?

それになんで蓮先輩はそんなに嫌そうな顔なの??



ピ、ピ、ピ、


「あ、修治?俺だけどさ、今から迎えに来てくんない??そう、その道を左に曲がった所。んじゃ待ってるから。」


ピ。


「誰に話してたんですか??」

「あ、俺の世話係の相田 修治(あいだ しゅうじ)。今迎えに来てもらってるからもう少し待ってて」

「え?迎えにって、家はすぐそこじゃ…」


確かに、裕也先輩の家はそこの角を右に曲がって、すぐ行くと見えてくる

別に歩いていける距離なのに…


「ああ、アレは俺の家であって、本邸じゃねぇから」

「「は?」」

「コイツの家が金持ちなのは聞いてるだろ?」

「あ、はい」

「で、あの家はコイツ、裕也の私物であって、親の住んでる家とは違うって事。」

「「はいぃぃッ!?」」

「あ、驚いた恭子ちゃんの顔も可愛い~☆」


のんきにそんな事言ってる場合ですか!?

恭子なんか、目が点になってるよ!!

確かにお金持ちとは聞いていたけど…まさかこれほどとは…

つーか、高校生が普通あんな広い家を持ってるなんて可笑しいでしょうが!!

わからない…人は見た目ではわからないよ…

こんな脳天気な人が凄いお金持ちの跡取りなんて…



「恭子~先に行ってて~」

「…いいの?」

「いいからいいから」




西階段___


「アンタが陽芽って子?」

「は、はい」

「あのさ~、蓮に近づかないでくれる?」

「ど、どうしてですか?」


ガンッ!!


「!!」

「邪魔だからに決まってんじゃん」

「そ、んなこと言われても…」

「どうでもいいからさ~、近づくなっていってんの」

「……」

「ま、その顔に傷が付いても良いって言うんなら話は別だけど」

「!!」

「どうする?」

「わ、私はッ…」


~♪~♪


あ、携帯…


______放課後に電話するから!!


そうだ…蓮先輩から…


「あ、あの…」

「なに?」

「私はッ…蓮先輩が好きなんですッ!!!!だから…だから…」

「は?今アンタなに言った?」

「え?何って………ッッッ!!!」


え?え!?えぇ!?

ぃ、今私…蓮先輩の事を……


「ふざけてッとッ!!」


ヤバイッ!!

殴られるッ!!


……あれ?


「!!なんだよお前!!」

「え?私?今日からここに転入してきたんだけど、学校が広いから迷っちゃって…そしたら女の子が危ないかな~って思ったから止めに入ったの。」

「テメェもふざけてっと…」

「クス…貴方も良く周りを見た方が良いわよ?」

「は?」

「ココは階段よ?階段は結構音を反響する場所なの…そんな所で大きな声を出していたら…どうなるか…」


[誰か居るのか~?]

[なんだ今の怒鳴り声は…]


「知ってる?放課後に高校生が勝手に入っていて、生徒を脅している所をみられでもしたら…貴方の通うこの学校の事だから、きっと退学よ?」

「~~~~ッッそ!!」


タタタタタタ…


「た…助かった…」

「クス、大丈夫?」

「は、はい。ありがとうございます」

「いいのよ。それより貴方のお名前は?」

「清水 陽芽です」

「私は笹宮 千尋です」

「千尋さん…」

「陽芽ちゃん、私とお友達になってくれる?」

「はい!こちらこそよろしくお願いします!!」

「そういえばさっきから鳴ってる携帯は貴方の?」

「あ!!」

「クスクス…じゃあまた明日!」

「はい☆」


~♪~♪

ピ


「も、もしもし!!」

「あ、やっとでた~…ぜんぜんでないから心配したよ」

「すいません」

「それよりまだ学校だよね?校門で待ってるから」

「わかりました!」


ピ


私は駆け足で校門に向かった…

この時から私は初めて恋をしている自分に気付いた

嬉しくて嬉しくて…

でもこの気持ちを蓮先輩に伝えるのは避けたい…

だって…人との絆を失うあの悲しさをもう二度と味わいたくなかったから…


「あ、そういえば千香さんとはどうなったんですか?」


ドクン


「あぁ、別に」

「千香さん?」

「確か陽芽ちゃんの一個上だったと思うけど…あ、元サッカー部のマネージャー。ついでに言うと、蓮さんの彼女さんでもあったりして~☆」


ズキッ


「違う。彼女じゃなくて、元カノ。それに付き合ってたっていっても向こうが勝手に言ってるだけだろ」

「でも休みの日に2人でどこかへ遊びに行ってたらしいじゃないですか」

「それは、俺のバイトの所にたまたま千香が居たから送ってただけだ。」


___千香


呼び捨てって事は仲が良かったって事かな


「あ、でも千香さんがいきなり転校した時は驚いたな~」

「転校?」

「別にたいした事はないよ。千香の親父さんが転勤したからみたいだし」

「え?俺は違うって聞きましたよ?」

「違う?」

「なんか、虐めにあってたとかで転校したとか」

「ま、どっちにしても関係ないよ。」


なんか…蓮先輩が冷たい…?


「あ、それより陽芽ちゃん、今日暇?」

「?」

「裕也がさ、恭子ちゃんと一緒にどこかに行くみたいなんだけど、俺も付いて来いってうるさくて…今まであんなにはべらしてた奴が恭子ちゃんと二人っきりが恥ずかしいんだって。」

「え!?もしかして裕也先輩って…」

「そ。恭子ちゃんの事が気になってるみたい。ま、当の本人は気付いてないみたいだけど」

「そうなんですか☆クスクス、いいですよ。行きましょう」

「んじゃ放課後になったら電話するから!!」

「あ、私もちょうど帰る所ですし、一緒に帰りませんか?」

「あ、別に良いよ」

「それじゃあ光さん、手伝ってくれてありがとうございました!!」

「いいよ~」




「陽芽ーーーーーーーー!!!!!!」

「!?どうしたの、恭子」

「ゆゆゆ、裕也先輩に遊びに行かない?って誘われちゃった!!!!!」

「知ってるよ!」

「お願い!!陽芽も一緒に…」

「ついてきて欲しいんでしょ?大丈夫!ちゃんとついていくから!」

「ありがとうぅぅぅ!!」


ガラララララッ!!!


「沙羅ちゃん!!」

「沙羅!!」

「!!ぉ、お兄ちゃん!?それに要さんまで…」

「「一緒に帰ろう☆」」

「ぇ、えっと~…恭」

「ゴメンッ!!」

「陽…」

「そ~~~(明後日の方向)」

「うぅ…」

「「ゴメン沙羅!!」」

「わかってる…わかってるよ…慣れなきゃいけないもんね…ぅん…」

「あ、そういえばさっき、陽芽ちゃんの事呼んでる子が居たよ」

「え?どこですか?」

「俺等の棟の西階段で」

「ぉ、女の人ですか?」

「確かそうだったかな?」

「……」

「どったの?」

「い、いえ!」


私は正直、行きたくなかった…

この時、体の奥から悪寒が走った…