まえの会社にはいたが、今の会社にも盗っ人ちゃんがいる。
盗っ人ちゃんのことを騒ぎ立てるより、自分らの「意地悪さ」を何とか
しろよ・・・と私は思うのだが、まあそれは置いといて(。・ε・。)
今の会社の盗っ人ちゃんは、現行犯ではないので捕まえられない
らしい。が、同乗クルーのバッグからお金を抜き取ったり、機内の免税品の
中から高級時計を盗んだりした・・・らしい。
前の会社にも、そうやって疑わしい人が何人かいた。
その中の一人の話である。
あの日もいつもと同じように飛行していた。同じ便の中には、盗人説のあるキャシー(仮名)
もいた。
飛行時間もあと半分になったころ、ある外国人スッチーのおばちゃんが騒ぎ出した。
「ちょっと~!!私の財布がないねんけど!!」
みんな必死に探し始めた。みんな明らかにキャシーの言動に注目しているのがわかった。
そのように見られているのがキャシーも分かっているのであろう、彼女は無実を証明したいのか
必死にポケットの中身をおばちゃんスッチーに見せていた。
捜索は、トイレのごみ箱の中、空席のシートポケットの中、客席の頭上の棚にまで及んだ。
「・・ないなあ・・・(T_T)」
みんなの思いは一つだった。「あいつ(キャシー)は、どこへ隠したんや?」
探しつつも着陸の時間がせまってきた。
私も席に着かないといけないがどうしてもトイレに行きたくなり、みんなが座っている中
トイレに行った。トイレを開けた。
なんかいつもと違う感じがする・・・Oo。。( ̄¬ ̄*)
上の天井の一角がこじ開けられ強引に閉めたあとがあった。中をのぞき込んだ。
めっちゃすごいホコリの中、財布のようなものが見えた。
もしかして・・・( ・(ェ)・)
パーサーを呼びに行って見てもらった。ホコリの中からおばちゃんの財布が出てきた。
もちろんお金はすべて抜き取られていた。
おばちゃんのところに、財布を持って行った。そのときに、キャシーの行動を最後まで
監視していたアメリカ人スッチーが言った。
「それって、どこのトイレ?もしかして、L1?」
「そう。」
「・・・そこに、キャシー、最後に10分ぐらい入ってたで。」
まじすか?!( ̄∇ ̄+)
パーサーがキャシーに、本当のことはいわないだろうけど・・・と言いながら
事情を聴きに行った。
「キャシー、ちょっといい?あのね、L1のトイレの天井部分がこじ開けられた
跡があって、そこから財布が見つかってん。君、そのトイレにいたっていう
乗務員がいるんやけど居た?」
「うーん、どこのトイレにいつ行ったかなんて、覚えてないけど。」
「とりあえず、L1のトイレに行ったらしいけど、その時天井部分どうなってた?」
「うーん、別に何も気づかんかった。」
そりゃ、そう言いますよね。。。Σ\( ̄ー ̄;)
そうこうしていると、飛行機が最終の着陸態勢に入った。
席に向かっている時にパーサーが、言った。
「あいつの爪、見た?」
「見てへん。」
「めっちゃボロボロなっとった。。。。機内サービスであんなにボロボロなることないし。」
「・・・ってことは・・・」
「たぶんな。でも、現行犯ちゃうしな。あのおばちゃんも、そんなにお金いっぱい入ってなかったから
警察沙汰にはせーへんって言うし。あいつには、気をつけるしかないわ。」
このように、キャシーはまた、みんなから一目を置かれることになった。
お客さんも、いろんな人がいますが乗務員ももちろんいろんな人がいるので、
機内でお休みになるときは、くれぐれもお鞄にお気を付けください♪