あるアジアベースのおばちゃんスッチーの中には・・・・
ゲイが一人いる。
「あの人らしいよ。」
「いや、今日の人は違うらしいで。」
そんな会話が先輩達と繰り返されている中、私は先日
本物に遭遇できた。
あれは、アジア行きの便。いつものようにパーサーの
飛行前のブリーフィングが始まった。
・・・あのおばちゃん、もすごい「おっちゃん」ぽい・・・( ̄_ ̄ i)
そのおばちゃんパーサーは一見日本人と間違うほどのアジア人。
でも、ほとんどお化粧もしていないし、髪の毛も角刈り風。しかし
スカートだったので、かろうじて性別が判断できた。
「・・・緊急時の対処だが、われわれはプロである。プロ意識を持ち・・・」
と、笑顔のかけらも無い軍隊風のブリーフィングが終了した。一緒に飛ぶ
先輩が私のところに小走りに近づいてきた。
「私、例の人この人やと思うねんけど!」
「え、ゲイってことですか?」
「そうそう!角刈りでオッサン風やって聞いたもん。」
「確かに、オッサンですよね・・・」
「あとで、他のCAに聞いてみよ!・・っていうかちょこちゃん、
今日パーサーとビジネスクラス担当やん!!調べといて!」
・・どうやって・・・(-"-;A
ビジネスクラスで搭乗前の準備をする私に、軍隊風のパーサーが
サービスのやり方についてブリーフィングを始めた。が、私が目を
見て話そうとすると目をそらす・・・・
・・・・もしかして照れてる?!・・・(((゜д゜;)))
お客様の搭乗が始まった。先にビジネスクラスのお客様が搭乗。
あの日は見事に、日本人のおばちゃんばっかりのツアーでビジネス
クラスが満席となった。おばちゃん同士、みんな友だちなのか
この場で仲間意識が生まれたのか、大声張り上げて会話が
大盛り上がりしている。
「今日のフライトは、うるさくなりそうやね・・・。」
「・・・っち・・・」
ヽ(*'0'*)ツ舌打ちかいな・・・っていうか、おばちゃんばっかりが
イヤってことはやっぱりゲイちゃうんちゃうかな??
スムーズに飛行が始まった。思ったとおり、忙しいフライトとなった。
パーサーと話す暇も無く、飛行は残すところ1時間となってしまった。
私が免税品のカートを閉まっていたら、パーサーが声をかけてきた。
「免税品売れた?」
「一個売れただけやったわ~。残念。」
「で、今日のレイオーバー(到着地滞在)は何するん?」
・・・話の展開、急やな、おばちゃん・・・(・・;)
「決めてないけど。お金ないし、ホテルにこもるかも・・・」
「ふ~ん。私、あんたらが泊まるホテルの近くに住んでるねん。」
「へ~。」
「何かあったら、ここに電話してよ。どっか連れてってあげるし。ね?」
とおばちゃんパーサーは、電話番号の書いてあるメモを渡し、ウィンクをして
去って行った。
おぇ・・・・ウィンクが似合わない・・・(゜д゜;)っちゅうか、どうしょ、
電話番号もらってもた・・・
しばらくの間、ギャレーの中で一人でウィンクの残像と戦っているところに
先輩がやってきた。
「あれ?どしたん?」
「や・・何も無いです。」
あ・・・言うたら良かった・・・・Y(>_<、)Y
「ねーねー、どうやった?あのパーサー!!」
「あんまり話す時間無かったんですけど・・」
「あのね、後ろで働いてる、他のCAに聞いてんやんか~。」
「ど・・どうでした?」
「ゲイちゃうねんて~。確かにおばちゃんの中に一人ゲイいるけど
あの人ではないってさ。ゲイの人の名前聞いたけど、教えてくれへん
かったわ。」
なんや・・ちゃうんや・・・(‐^▽^‐)
無事、目的地に到着した。先輩はここに住んでる友達に会う、ということ
だったので、私は滞在中一人である。ホテルに着いて仮眠を取り、
夕方目覚めた。
晩御飯どうしょ~かな~(。-人-。)屋台にしょ。
部屋の電話が鳴った。
「もしもし、ちょこ?今日のパーサーやけど。起きてる?」
「ああ、うん。さっき起きた。」
「晩御飯どうすんの?」
「近くの屋台に買いに行こうかと思ってるけど。」
「あ、ちょうど良かった。私も今から御飯食べに行くから、一緒に
行こ!今、家やけど10分で着くわ。ほな、ロビーでね!」
一方的に電話が切れた。
もっすごい強引や・・・・(;´▽`A``
10分間考えた・・おばちゃんは、ほんまにゲイではないのか?なんで
ロクに喋ってもない私を誘うんやろ?なんか意味があるんやろうか?
電話して断るべき?考えすぎかな・・・
ロビーにフラフラと降りていった。オッサンおばちゃん、手を振っている。
地元のおいしいレストランに連れて行ってもらって、大満足だった。店を
出た。
「うち、来る?」
「は?」
「うち、来たい?」
「いや・・・ええわ。」
「DVD借りてきてんけど、一緒にみーへん?」
( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚ガクガクブルブル・・・なんか怖い(_ _。)
「明日も早いし、帰るわ!じゃあ、ありがとう!じゃ、バイバイ!!」
ほぼ駆け足で去ろうとしたその時、オッサンおばちゃんが言った。
「タイプやったのに・・・・」
おばちゃん・・・やっぱりオッサンやってんやん・・・・°・(ノД`)・°・