喫煙席をめぐるトラブルは、本当に絶えることがなかった。
もう一つ、思い出しました。
これまた、13時間のフライト中、機内後方、喫煙席付近、すばやく
通り過ぎようとしていた私は呼びとめられた。
「喫煙席、予約入れたらいっぱいですって言われた
けど、どうにもならへんの?」
喫煙席に座り、おいしそうにタバコを吸う人達に聞こえるように
おじさんは言った。
「オレ、ここで立って吸うわ!」
「航空法で、立ったままの喫煙は認められてないんです・・・」
「ここに席ある人だけ吸えるん、不公平やんけ!」
「もうしわけございません。」
「それからなあ!オレの席、壊れてんねんぞ!」
「それは大変申し訳ございません。どの部分が故障
しておりますか?」
「電気、つかへん。」
「機内に、簡易電気をご用意しておりますので、お席まで
お持ちいたします。」
「どっか、他にタバコ吸えるとこないの?ビジネスクラスとかファーストクラスは?」
「喫煙席は、もうどこもいっぱいなんです。申し訳ございません。。。」
「ほな、あそこで吸うわ!」
おじさんが指を指した先は、ジャンプシート(乗務員用席)。
「恐れ入りますが、乗務員席には乗務員しか
座れないことに決まってるんです。。。。」
なぜか・・・?それは、お客さんがそこに座ってしまうと、
急に機体が急降下した場合、もしくは乱気流に巻き込まれて
しかもその日の機内が満席だった場合、乗務員の座る席が
なくなるからである。なので、乗務員はいかなる場合も
自分の席と言うものをいつでも使えるように管理しておく
必要があるのである。。。。
「アカン、アカンばっかりやな!お前とこは!もう、ほんまどこでも
ええわ。吸わして!席も壊れてるくせに満足なこともしてもらわれ
へんやなんて、おかしいんと違いますか?これが良いサービス?
なんか、満足いくようにしてや!」
・・・・・・・タバコ吸わな満足せ~へんねやろ!
「では・・・、喫煙席にお座りの起きてらっしゃるお客様に
少しの間だけ交代してもらえないかお伺いしてきます。」
機内は真っ暗である。喫煙席のお客様は、残念ながらみんな寝ていた。
「恐れ入ります。今は全員お休み中のようなので、
起きられたお客様を見つけたら、お伺いして呼びに
参りますので、一旦お座席におつきいただけますか?」
「今、吸いたい!全然、満足できへん、そんなんじゃ!」
え~~~~~~~~(:-:)もう知らん・・・・
途方にくれていたら、一人の外国人スッチーがギャレーから
出てきてこちらの方に歩いてきた。
あなた・・・助けて~(T-T)
彼女に精一杯、「助けてのまなざし」を送った。
彼女はそんな私を見て微笑みながらも、私の横を素通りした。
向かった先は、ジャンプシート。カバンから何かを取り出し
カチッ・・・・・・・・・・・・・・・
(@-@)今、この状況で吸うの?!?!
私を睨んで機内前方を向いていたお客さん、ライターの音に反応して
後ろを向いた。。。。。
ああぁ・・・見んとって・・・・(:-:)
お客さんが振り返る前に逃げたかった。
もう一度私のほうを振り返ったお客さんの顔は直視できなかったけど、
きっとこの世の者とは思えないほど怖い顔やったと思う。
「ふ~ん。。。。スッチーはああやって自由にあの席に来て、
自由に吸えるんや!えらいお客をバカにした会社ですねえ!」
謝るしかなかった。そして、そこにタバコを吸いに来たスッチーのことを
殴りたいと思う衝動を必死にこらえた。。。
あのころの私は、常に喫煙席がなくなることを夢見ていた。。。。。