外国にフライトしたときは、乗務員はホテルの部屋で一人です。
アメリカなんか行ったら、アメリカンサイズの巨大な部屋に一人
です。
そんなホテルでこんなことがありました。
チェックインしたら、フロントのお姉さんがこう言った。
「あなた、今日は超ラッキー。部屋がオーバーブックしてるから、ジュニア
スイートに入れてあげるわ。」
おお、それは楽しみ♪
部屋を開けると、そこは天国のような空間。部屋は全部で4つもあり、
ジャグジー付き。ダイニングテーブルの上には、ウェルカムシャンパン
と共にいちごやマンゴ、パイナップル、メロンなどのフルーツの盛り合わせが
おいてあった。
私はその日、嬉しくてホテルの部屋にこもりっきりだった。
夜中、2時ごろ、ドンドンッ、ドンドンッ・・・とドアをノックする音が
聞こえてきました。
ん??隣の部屋、うるさいな~・・・
ノックの音はそれからもず~っと鳴り止みませんでした。だんだん
頭が起きてきた私。
え・・・・、私の部屋をノックしてる??
ごそごそと起きて、確かめに行くことにしました。ドアに向かっていたら、
ドンドンッとノックしながら声が聞こえてきました。
「おい、クレア、悪かった!オレが悪かったよ!クレア!クレア!
ドアを開けてくれないか!クレア!!」
はは~ん、この人はクレアさんに、ふられたんや・・・
ドアのところまで行って中から叫びました。
「あのねえ、部屋間違ってますよ。私はクレアじゃない、外国人やし!!」
「ウソつくな!クレア、君がこの部屋に泊まってることは分かってるんだ!
誰だ、お前は!クレアをかくまってるなら、出せ!!」
そう言って彼は、もっと激しくドアのノブをガチャガチャしながら、カードキーを
入れたり抜いたりし始めた。
こわっ!!
私は部屋の中のチェーンをかけなおし、もう一度叫んだ。
「私は、ほんまにクレアじゃない!!もう一度、フロントデスクに行って
部屋番号を確かめて!」
「い~や、オレは昨日ここに泊まってたんだ!だから、この部屋のカードキー
を持ってるんだ!クレア!早く開けるんだ!」
私は、怖くなってホテルの保安要員に電話した。彼らは、すぐに部屋に向かうと
言った。
彼はガチャガチャとドアと格闘していた。ふいに、ドアのカードキーを抜きさしする音が
一瞬止んだと思ったら
・・・・・ピコピコ♪・・・・
そう言って、ドアが開いた!!!!
なんで開くねんっ!!(:-:)
彼は、中のチャーンを外そうと必死にもがいている。私は、もうドアのそばに寄るのは
危険と感じ、中のトイレにこもって保安員が早く来てくれるのを祈っていた。
「おい、クレア!なんでこんなことをするんだ!もう、君がそのつもりなら
僕にも考えがある!」
なんやねん・・・・(@-@)
「クレア、君をこれで撃って、僕も一緒に死ぬ!」
え・・・・(:-:) 今、おっさん、確実に「SHOOT」って言ったよね・・・
銃を持ってるんや・・・
トイレ&お風呂場に、電話が付いてるのを見つけた。
「あのねえ!!さっき電話した者やけど例の男性、銃を
持ってて、撃つとか言ってるから。早く来て!!」
「さっき、電話した人?誰?何が起こってるの?」
なんで、知らんねんな!この国って・・・そんなんやなー・・・
「部屋に入ってこようとする人がいるんよ!」
「あら、それは大変!すぐに保安員を向かわせるわ!」
それ、10分前にも聞いたし・・・(@-@)
ドアのチャーンがボロボロになり、外れそうになったころ、外からこんな声が
聞こえてきた。
「おい、貴様何する!オレはこの中の女に用があるだけだ!離せ!!
撃つぞ!!」
その叫び声がだんだん遠くなっていった。。。。と思ったら、
ドスンッ!!
銃声が響いた!
え・・・・・撃った・・・・んやね・・・(:-:)
私は、トイレの中で震えていた。約10分後、部屋をノックする音が聞こえた。
「保安員の者です。お怪我は無いですか?」
私はヨロヨロとドアのところに向かった。ドアの穴から外を見ると男性のムキムキ
保安員がIDを穴のほうに向けて立っていた。横には、フロントのお姉さん。
安心して、ドアを開けた。
例の男のカードキーが作動して、ドアが開いたこと。それから、保安員が
きてくれるのが遅かったことを泣きながら訴えた。2人のアメリカ人は、
やっぱり想像通り、いろんな言い訳をして謝りはしなかった・・・・・・
うんうん。。ここはそういう国・・・・
「私は外国人やから、訴えたりしないから安心して。」
そう言ってドアを閉めた。
次の日の朝チェックアウトの時、フロントデスクのお姉さんに昨日の銃声に
ついて聞いてみた。
「ああ・・・あの男性が自殺したのよ。自分の頭を撃ったの・・・」
もう、あの部屋には絶対泊まりたくない!!
私は、その部屋番号をしっかりとメモした。