スピンオフ編~栃木県宇都宮市・栃木の歴史を見守ってきた『第4代栃木県庁舎昭和館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

栃木県宇都宮市の

『第4代栃木県庁舎昭和館』です。

 

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最寄駅は

東武鉄道宇都宮線

『東武宇都宮』。

 

駅から徒歩7~8分

栃木県庁舎のとなりにある

ルネサンス様式を基調とした建物が

『第4代栃木県庁舎昭和館』です。

 

1938(昭和13)年に竣工し

2003(平成15)年までの65年間

県庁舎の役割を果たしてきました。

 

設計は

栃木県出身の建築家で

早稲田大学理工学部建築学科創始者の

佐藤功一氏(1878.07.02-1941.06.22)です。

 

氏は

『早稲田大学大隈講堂』、『群馬會舘』

『日比谷公会堂・市政會舘』などの設計者で

39年間で233件の作品を残しています。

 

県庁舎としての役割終了後に

正面部分を現在地に移設され

復元等の改修工事を経て

2008(平成20)年に

展示施設やイベント会場として生まれ変わりました。

 

館内は一部を除き一般公開されており

誰でも自由に見学することが出来ます。

 

正面玄関を入ると

広く緩やかな階段に迎えられます。

 

階段の親柱には小さな部屋が設けられています

・・・警備員の控室でしょうか?

 

アカンサス模様の装飾

館内の要所要所に見られます。

 

階段の両脇は

ベランダ風になっていますが

用途は不明です。

 

天井の照明

いつのものかは不明ですが

素晴らしいデザインです。

 

廊下の壁にも

ちいさなアカンサスのレリーフ

何を意味しているの興味津々です

・・・解明できていませんが。

 

建物が4階建てで

2階から4階までは

瀟洒な階段室に導かれています。

 

手摺の模様は

アールデコ風ですが

アカンサスではなくパルメットのようです。

 

2階階段室の扉上部に配された

アカンサスのレリーフ

溜息が出る素晴らしさです。

 

階段室の窓に嵌められたステインドグラス

シンプルですが趣きある意匠です。

 

2階には『ふくしレストラン』がありますが

今回はスキップしました。

 

3階には

『近代栃木のすがた』、『市町村情報室』

『貴賓室』の3つの部屋がありますが

ハイライトは『貴賓室です』。

 

要人のために設置された部屋ですが

建物全体に見られるレリーフはなく

比較的簡素な造りになっています。

 

反面

家具などの調度には配慮がなされ

貴賓室らしさが見てとれます。

 

画像では椅子に隠れて見えませんが

正面のマントルピースは当時のものです。

 

最上階の4階へ続く階段室の手摺は

第二次世界大戦中の金属類回収令により

供給されなくなっていましたが

建設当時の図面を参考に復元されました。

 

4階には『正庁』があり

この部屋だけは土足厳禁になっています。

 

各種儀式などに使われた広間で

庁舎内で最も優美な造りになっています。

 

アーチ型の天井には

アカンサスやパルメットを蔦で結んだ

優雅な装飾が施されています。

 

ペディメントにも

銀色のアカンサスなどがデザインされています。

 

豪華さはさほど感じませんが

趣味の良いシャンデリア。

 

正庁の前の階段室は

バルコニーのような造りになっています

・・・知事が来賓達を送迎したのでしょうか?
 

地階には

『4代目県庁舎と佐藤功一』という部屋があり

設計者の佐藤氏の来歴などが展示されています。

 

旧県会議場は移設されませんでしたが

最後まで使われていた演台が

そのままの形で展示されています。

 

旧県会議場の壁や天井には

パルメット模様などがデザインされた

石膏レリーフが飾られていましたが

その一部がこの部屋に展示されています。

 

会議場正面の壁には

日光市出身の日本画家

小杉放菴氏(1881.12.30-1964.04.16)の

壁画が予定されていましたが

戦争による物資不足などで実現できず

大形の石膏レリーフで代替されたそうです。

 

隣接する部屋は『安全庫』と呼ばれ

扉や鉄格子は建設当時のもので

1970(昭和45)年まで

金庫などが収納されていました。

 

こちらがその金庫です。

 

栃木の歴史を見守ってきた『昭和館』

素晴らしい建築に感動しました。

 

第4代栃木県庁舎昭和館

栃木県宇都宮市塙田1-1-20

月~金 8:30-17:15

土日祝日  10:00-17:15

見学無料

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、全国津々浦々です。