ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。
今日は
東京都新宿区四谷の
『須賀神社』です。
最寄駅は
東京メトロ丸ノ内線
『四谷三丁目』。
駅から徒歩６～７分
１６３４（寛永１１）年創建
四谷十八ヶ町の総鎮守として
長年崇敬されてきました。
この急な石段を上り切ると
右側が境内になります。
母の実家が近所だったもので
この神社には子供の頃から
よく来ていましたが
今回は久々の参詣。
でも
なにか以前とは様子が異なります。
参詣者から聞こえてくるのは
中国語と韓国語。
そんなに有名な神社ではなかった筈
そう思っていたのは私だけだったようです。
韓国人青年に
『왜 여기에 오셨어요?』
（何故ここに来たのですか？）
と尋ねたところ
私の韓国語よりはるかに達者な日本語で
『アニメの「君の名は。」のファンだからです』。
なんのこっちゃさっぱり分かりませんでしたが
『아...그래요（そうですか）』と言って
その場を去りました。
帰宅後にネットで調べました処
２０１６年に公開されたアニメ映画
『君の名は。』のラストシーンで
主人公の２人が再開したのが
須賀神社の男坂とのことでした。
『須賀神社』は
もともとは稲荷神社で
往古より赤坂一ツ木村清水谷にありましたが
江戸城外堀普請のため
１６３４（寛永１１）年に現在地に遷座し
その年を創建年としています。
江戸時代には
牛頭天王社と稲荷社の２つの神社で
『稲荷天王合社』と呼ばれていましたが
１９６８（明治元）年に
『須賀神社』に改称されました。
鳥居をくぐると
右手に神輿庫があり
その前に阿形の狛犬が鎮座しています。
神輿庫の前には神楽殿がありますが
さほど古いようには見えません。
神楽殿の前には吽形の狛犬
阿吽ともに
１９６０（昭和３５）年の奉納です。
手水舎は
ごく普通に見えますが・・・
吐水口の龍頭の
首が長いのが印象的です。
朱塗りの神橋に導かれる本殿は
１８１９（文政２）年に造営され
戦災の折にも焼失を免れましたが
極度に老朽化が進んだことから
大修復工事が行われ
１９８９（平成元）年に
現在の姿になりました。
本殿脇に併設された社には
大國主命が祀られています。
しかし
中にいらっしゃるのは
どう見ても大黒天です。
大國主は
天皇家につらなる神様
大黒天は
インド密教の流を汲む仏教の神。
二神は全く異なる存在ですが
『大國』と『大黒』が同じ読みになることから
民間信仰で両神が習合するケースが
しばしば見受けられます。
本殿の右脇には社務所がありますが
門に鎮座する狛犬に
違和感を覚えました。
向かって右側には
セオリー通り口を開けた阿形。
左側は
口を閉じた吽形の筈なのですが
こちらも阿形。
なぜ阿吽でないのか
社務所でお聞きしたかったのですが
昼休みで皆さん不在で叶いませんでした。
本殿の左脇には
『三十六歌仙絵』のレプリカが
展示されています。
三十六歌仙は
平安時代中期の公家・藤原公任が
過去及び同時代の優れた歌人
３６人を選定したもので
小野小町、紀貫之などが選ばれています。
『須賀神社』の『三十六歌仙絵』は
１８３６（天保７）年に奉納されたもので
三十六歌仙一人一人の姿を描き
その代表的な歌を書き添えたものです。
文人画家として高名だった
旗本の大岡雲峰が絵を
和歌や書画で人気を博した
公家の千種有功が書を担当したもので
原本は額装され
本殿内に掲げられているそうです。
『三十六歌仙絵』の先には
摂社の『天白稲荷神社』です。
稲荷社ですが
社は対の狛犬に護られています。
吽形は劣化が進んでいますが
なかなかいい面構えです。
アニメファンの聖地になった『須賀神社』
海外からの参詣者が多かったですが
基本的には変わりなく安心しました。
須賀神社
東京都新宿区須賀町５番地
次回は、本日１５：００にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都台東区浅草橋です。