スピンオフ編~東京都品川区新馬場・不思議な狛犬たちが本殿を護る『品川神社(其之貮)』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

9月4日(月)の続編で

東京都品川区新馬場の

『品川神社(其之貮)』です。

 

前回は

『双龍の鳥居』から

参道階段を上り切った処にある

摂社の『浅間神社』と石碑群までご紹介しましたが

今回は本殿まで進みます

・・・途中脱線もあるかもしれませんが。

 

二の鳥居は

伊勢鳥居のように見えますが

島木が伊勢鳥居のような角柱ではなく

円柱になっています。

 

二の鳥居の先には

陶製で赤い色をした

珍しい狛犬が鎮座しています。

 

右側は口を開いた阿形ですが

あまり大きくは口を開いていません。

 

1830(文政13)年に奉納されたもので

備前伊部の窯元で焼かれたそうです。

 

以前参詣した時には

金網で保護されていましたが

今回は取り外されていて

上手く撮影することができました。

 

左脚と尾の先の損傷が

痛々しいです。

 

左側には口を閉じた吽形

こちらも両脚の一部が損傷しています。

 

真っすぐ進めば拝殿なのですが

陶製の狛犬の右側に

気になる鳥居を見付けてしまいました。

 

鳥居に導かれ石段があり

その先に小さな祠が見えます。

 

摂社の『御嶽神社』

こちらにも変わった狛犬がいました。

 

右側には阿形

小さいながら味のある造りです。

 

左側には吽形

特段変わったところはないように見えますよね。

 

変っているのは目の色です。

 

赤い目をした狛犬は

これまでに何体か見たことがありますが

青い目のものは初めてです。

 

江戸幕府による開国に備え

欧米人を威嚇するために

青い目の狛犬を造った

・・・そんな馬鹿なことはないですよね。

 

再び参道に戻りますと

石造りの古い明神鳥居があります。

 

1648(慶安元)年に

三代将軍徳川家光の側近だった

堀田正盛が奉納したものです。

 

都内に現存する鳥居としては

『上野東照宮』のものに次いで

二番目に古いものです。

 

鳥居の右斜前には

立派な神楽殿があります。

 

神楽殿の隣には祖霊社があります。

 

祖霊社は

祖先累代の霊を合わせて祀ったもので

いろいろな場所にありましたが

1886(明治19)年に明治政府が

神社の公的性格を強調するため

祖霊社の創設を禁止しました。

 

しかし

第二次世界大戦後には

再び神社境内の祖霊社が増えつつあります。

 

こちらの祖霊社も

祠自体新しいことから

戦後の造営と思われます。

 

祠の隣には『忠魂碑』があります。

 

1910(明治43)年に

品川町在郷軍人会が

日清・日露戦争の戦没者慰霊のため

乃木希典大将の揮毫により

当時の東海小学校の構内に建立されました。

 

1945(昭和20)年

占領軍の命令により撤去されましたが

住民の方が引き取られ

千葉県南行徳の『源心寺』に移されました。

 

1995(平成17)年

戦後50周年事業として

『品川神社』が引き取り現在地に移設されました。

 

平和の尊さを後世に伝えるとのことですが

砲弾を持って伝承するのは

軍国主義的な現れで賛成できません。

 

神楽殿の向かいの社務所の前には

何とも風情のある手水舎があります。

 

『品川神社』のウェブサイトによると

前述の石造りの鳥居と同様に

1648(慶安元)年に

堀田正盛が奉納したものだそうです。

 

水盤の角では河童が座禅を組んでいます

・・・こんなの初めて見ましたが

なんともユーモラスな構図です。

 

上部には

祭礼の時に神面を付けた氏子達が担ぐ

大神輿が描かれた額が飾られています。

 

手水舎の後ろには

大和屋の方が奉納した

『二十八年余 一萬度参拝』と彫られた

石碑があります。

 

28年間というと1万日強になりますので

ほぼ毎日参拝されたのですね。

 

さて

漸く拝殿に到着しました。

 

信仰心の篤い方であれば

まずお参りを済ませ

それから境内を散策するのでしょうが

生来の無信心者は

どの神社を参詣しても

あっちへフラフラこっちをフラフラで

なかなか拝殿に辿り着きません。

 

閑話休題

 

現在の社殿は

1964(昭和39)年に造営されたもので

建物として特筆すべきものはありません

・・・勝手に決めるなと叱られそうですが。

 

特筆すべきは

社殿を護る対の狛犬で

1884(明治17)年に奉納されたものです。

 

いつもは阿吽の順で

右側の阿形からご紹介していますが

今回は訳ありで口を閉じた吽形から始めます。

 

一般的な狛犬とは

何か違うなというのを

お分かり頂けるでしょうか?

 

子を抱えた子取りの狛犬

ここまでは良くあるデザインです。

 

ところが

背中にもう一匹います。

 

2匹の子取りの狛犬

初めてみました。

 

口を開いた阿形の方は

経年劣化が進み分かりにくいのですが

こちも2匹の子取りになっています。

 

矢印の先に

2匹の顔がぼんやりと

浮かび上がっています。

 

阿吽ともに

2匹の子取りの狛犬は

とても珍しいのではと思います

・・・私が知らないだけかな?

 

社殿の脇には宝物殿がありますが

事前予約制です。

 

私はさほど興味がないので

予約はしませんでした。

 

なんとか拝殿に辿り着きましたが

まだまだリポートしたいことがあります。

 

この続きは

9月11日(月)にアップします。

 

品川神社(其之壱)

 

品川神社

東京都品川区北品川3-7-15

03-3474-5575

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都新宿区西新宿です。