スピンオフ編~東京都中央区&千代田区・都市整備のあり方を考えさせられました『常盤橋』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

東京都中央区と千代田区を結ぶ

『常盤橋』です。

 

最寄駅は

東京メトロ半蔵門線『三越前』

B1とB2出口が東詰の袂になります。

 

北西方向(画像左手)から流れてくる

神田川の分流である日本橋川が

東に向けてほぼ直角に曲がる地点に

2本の橋が架かっています。

 

画像の奥に見えるのが『一石橋』

手前にあるのが『常盤橋』にです。

 

架橋の時期については諸説ありますが

『大橋』という名称で

16世紀に建造されたという説が有力です。

 

1629(寛永6)年

江戸城の常盤橋門が『大橋』の西詰の設置され

この頃から『常盤橋』と呼ばれるようになったようです。

 

門自体は現存していませんが

石垣の一部が残っています。

 

元々は木造橋でしたが

1877(明治10)年に

石造のアーチ橋に架け替えられました。

 

しかし

手狭であったことから

関東大震災後の復興事業の一環として

下流50mほどの現在地に

幅広の新たな橋が建設され

1926(大正15)年に開通しました。

 

親柱の橋名板は

建造当初のものが使われています。

 

親柱上部の灯窓が

レトロモダンで素敵です。

 

四隅の親柱の脇には

それぞれポケットパークがありますが

西詰下流のものだけが立入可能になっています。

 

橋の横にある公園の一角には

ウッドデッキがあり

日本橋川を眺めることができます。

 

ウッドデッキから望む『常盤橋』のフォルム

緩やかな二連アーチの美しさを

首都高速道路が台無しにしています。

 

こちらは

公園に隣接する

『Tokyo Torch 常盤橋タワー』から眺めて

ウッドデッキで『常盤橋』

・・・やはり首都高速が邪魔です!

 

西詰上流側には

千代田区立の『常盤橋公園』がありますが

公園整備工事と遺構調査のため

殆どの部分が今年5月末まで閉鎖されています。

 

唯一開放されているのは

橋の袂にある広場

どなたかの銅像が立っています。

 

来年から1万円紙幣の顔になる

渋沢栄一翁です。

 

渋沢栄一翁は

関東大震災の復興事業に尽力し

常盤橋一帯も

渋沢翁の意思を継ぐ『渋沢青淵翁記念会』

現在の『渋沢栄一記念財団』からの

多額の寄付により復興を遂げました。

 

初代の像は1923(昭和8)年に

朝倉文夫氏の製作で建立されましたが

第二次世界大戦中に

金属供出のため撤去されました

 

1950年代に入り

銅像再建の声が盛り上がり

各界の有志が再び朝倉氏に製作を依頼し

1955(昭和30)年に再建されました。

 

さて、渋沢翁が向いている先は・・・?

 

1873(明治6)年に

渋沢翁が創設した日本最古の銀行

『第一国立銀行』本店があった場所を

懐かしそうに眺めているのです。

 

余談ですが

『第一国立銀行』は

1883(明治16)年に日本銀行が開業するまでは

発券機能を有し紙幣を発行していました。

 

西詰上流側から望む『常盤橋』

やはり美しいフォルムですね。

 

この美しい橋の上に

無機質で景観破壊の高速道路を建設した

無粋な人間を恨みます。

 

再び東詰に戻ると

親柱とハーモナイズした

レトロな建物が見えます。

 

日本銀行本店本館

ベルギー国立銀行を参考にして

辰野金吾がデザインし

1896(明治29)年に竣工した建物です。

 

上流50mほど先にあるのが旧『常盤橋』

平日の昼下がりですが通行が全くありません。

 

近くまで行くと柵で囲われています

通行不可なのでしょうか?

 

橋上に立ち入ることはできますが

対岸にある『常盤橋公園』の整備工事が終了する

今月末までは通り抜けはできません。

 

1877(明治10)年に架けられたこの橋は

都内に残る最古の石橋です。

 

1926(大正15)年に

下流側に新しい橋が完成したことにより

新しい橋を『常盤橋』

旧橋を『常磐橋』とし

呼び名は同じですが漢字一文字に

『磐』と『磐』の違いを持たせました。

 

親柱にも

『常磐橋』と刻まれています。

 

2011(平成23)年に発生した

東日本大震災により橋の一部が損傷し

通行禁止となっていましたが

2013(平成25)年から修復工事が始まり

約7年の歳月を経た2021(令和3)年

歩行者専用橋として通行が再開されました。

 

東詰の下流側には

小さな展望テラスが設置され

一般にも公開されています。

 

展望テラスから望む二連アーチ橋

可能な限り高速道路を排除して

撮影してみました。

 

東詰上流側のテラスには立入れませんが

何やら古い装置が設置されています。

 

何の装置か興味津々ですが

全く分かりません。

 

先ほど寄った『常盤橋公園』

その片隅にあったこれらの石材は

解体された常盤橋門の一部のようです。

 

『常盤橋公園』の整備が終了し

再開されると展示されるのかもしれません。

 

わずか50mの間に架けられて

二つの『ときわばし』

そして頭上を通る首都高速道路

都市整備のあり方について

しみじみ考えさせられました。

 

次回は、本日15時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。Toploaderの『Dancing In The Moonlight』です。