スピンオフ編~東京都台東区浅草・貴重なカバン類のコレクションが550点『世界のカバン博物館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

東京都台東区浅草の

『世界のカバン博物館』です。

 

最寄駅は

都営地下鉄浅草線、東京メトロ銀座線

東武スカイツリーラインの『浅草』。

 

都営浅草線A1出口から50m

各種カバンの製造・販売会社

『エース株式会社』の東京店ビル内にあります。

 

1階受付で

入館手続きをして

エレベータで7階に上がりますが・・・。

 

1階ロビーで

既に展示は始まっています。

 

日本を始め

アメリカ、イギリス、ドイツで作られた

アンティークなカバンやスーツケース

博物館へのアプローチとして

見学者の心を惹きつけます。

 

7階の博物館は

『カバンの歴史』、『カバンのひみつ』など

5つのセクションに分かれていますが

今回は私にとって一番印象深かった

『世界のカバンコレクション』に

焦点を当ててご紹介します。

 

世界50か国以上から収集された

約550点のカバン類が展示されていますが

まずはこちらから。

 

19世紀から20世紀に掛けて

実際に使用されたスーツケースなどが

展示されたコーナーです。

 

中でも興味深いのは

1930年にアメリカの

ウェアリー・トランク社で製造された

ワードローブトランクです。

 

長期間の船旅用に使われたもので

文字通り持ち運ぶ洋服タンスとしての機能を

フルに備えています。

 

3段の引き出し

持ち運び用とは思えないほどの

収納スペースです。

 

スーツやドレスを掛ける

ハンガーも備わっています。

 

正装用のシルクハット収納スペースもあり

当時最も品質と機能性に優れた

ワードローブトランクとして評価されたそうです。

 

次のコーナーでは

比較的コンパクトな

旅行用のバッグが展示されています。

 

こちらは

1979年にフランスのランセル社が

シュールレアリスムの芸術家サルバトーレ・ダリとの

コラボレーションで製作したものです。

 

モチーフの『ダリグラム』は

ダリが女神として崇め

後に妻となるガラ・エリュアールに捧げた

オリジナルの愛の文字と言われています。

 

素材はランセル社が開発した合成皮革で

革素材一辺倒だった業界に一石を投じました。

 

こちらのコーナーには

度々ヨーロッパに派遣された

日本海軍将校が使用していた

スーツケースやトランクが展示されています。

 

こちらは

1923(大正12)年から2年間

ドイツに派遣された時に使われた

日本製のレザートランク。

 

貼られているステッカーは

宿泊されたスイス、イタリア、ドイツの

有名ホテルのものなどです。

 

下段の左隅に貼られた

N.Y.K.LINE(日本郵船)のステッカーには

乗船客名としてR.Tadaと書かれていますので

多田力三海軍機関中将のものと思われます。

 

日本製の横型ケース

通常よりかなり横長になっています。

 

横長の理由はこちらにあります

サーベルを収めるためのもので

この紐で固定したそうです

・・・さすが海軍将校の持ち物ですね。

 

こちらは

公家出身で

明治・大正期に2度にわたり

内閣総理大臣を務めた

西園寺公望が使った物です。

 

1919(大正8)年

第一次世界大戦後のパリ講和会議に

首席全権として出席した際に

使用したキャビントランクです。

 

長い船旅に耐える頑丈な造りですが

洗練されたデザインも備わっています。

 

上部にアルファベットで

K.SAIONJIの文字が書かれています。

 

こちらのコーナーには

アジア、アフリカ、オセアニアで作られた

さまざまなバッグが展示されています。

 

タイで作られた蛙革の

ショルダーバッグと小物。

 

はぎ合わせ革1枚が

ひき蛙1匹分に相当するので

バッグ1つを作るのに

かなりの数のひき蛙が犠牲になったようです。

 

雄クジャクの鮮やかな飾り羽根を使った

台湾製のクラッチバッグ。

 

扇状に開いた時の

美しい羽根の模様と光沢は

工芸品の材料として珍重され

広く使われてきたそうです。

 

清朝時代の中国で作られた

枕型貴重品収納箱。

 

まさに肌身離さず・・・

どのようなものを入れていたのでしょう?

 

明治期に作られた

日本製の牛革トランク。

 

江戸時代末期に生まれ

静岡で林業を営まれていた方が

商談で日本全国を歩き回られた時に

携行していたものとのことです。

 

一度使用すると

必ずメンテナンスに出していたため

保存状態は非常に良く

明治期の製造品で

これだけ綺麗に残されているカバンは

他に例を見ないそうです。

 

唯一取っ手の部分だけは

修理不可能になったため

似たようなデザインのものを

取り付けたとのことです。

 

素晴しいコレクションを

無料で拝見できるばかりでなく

来場者全員にエコバッグが

無料で配られています。

 

エース㈱のホスピタリティに

頭が下がります。

 

世界のカバン博物館

東京都台東区駒形1-8-10

03-3847-5680

10:00-16:30

日曜祝日休館

入館無料

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国福建省厦門(アモイ)市です。