ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。
今日は
大阪府吹田市岸部の
『旧中西家住宅』です。
最寄駅は
ＪＲ京都線『岸部』。
駅から徒歩１０分
閑静な住宅街に
立派なお屋敷が現れます。
こちらが表門ですが
常に閉ざされています。
見学者は
東側にある勝手門から入ります。
中西家は
江戸時代に大庄屋を勤めた家系で
漢詩人である廣瀬旭荘を始め
多くの文化人を温かく迎えてきたことから
『吹田吉志部文人墨客迎賓館』の
別称でも親しまれてきました。
２００７（平成１９）年に
家具や調度とともに
中西家から吹田市に寄贈されました。
敷地は約１０００坪あり
母屋、長屋門、内蔵（米蔵）などの建物が建ち
江戸時代の大庄屋の屋敷構えを
ほぼ当時のまま伝えています。
見学は事前予約制で
建物内と庭園は水・土・日曜日
庭園のみは火・木・金曜日になっています。
ただし
４月と１１月には特別公開があるため
通常と異なる日程になります。
実は訪問したのは
昨年の１１月１９日（土）
特別公開の準備中だったため
庭園のみの見学になりました。
勝手門から入ると
すぐ目の前に東の庭園があります。
周囲よりも一段低く作庭された
不思議な感じの庭です。
かつてはこの庭で
野点や月見が行われたそうです。
東の庭園の縁には
こんな不思議な形の
多重塔が置かれています。
東の庭園を抜けると
西の庭園に続く木戸があります。
コンパクトな東の庭園と違い
敷地の１／３ほどを占める
大きな西の庭園には
種々の樹木や石造物が置かれ
建物内から鑑賞できるようになっています。
西の庭園の一番奥にある離れ座敷
母屋とつながっています。
離れ座敷の前にある石造物
手水鉢でしょうか？
離れ座敷の縁側にも
素敵な石造物があります
・・・こちらが手水鉢のようですね。
『喜雨庵』と名付けられたお茶室
雨を喜ぶ・・・洒落た名前ですね。
縄を十文字に掛けたこの石
名前と目的をご存知ですか？
『関守石（せきもりいし）』
または『止石（とめいし）』と呼ばれ
茶庭や露地の飛び石や延段の岐路に置かれ
立入禁止を意味しています。
この日は
母屋の内部は見学できないので
建物の前に広がる素晴らしい石庭に
しばし見とれていましたところ
奇跡が起こりました・・・奇石の前で。
一緒に廻らせて頂いた老齢のご夫婦
半世紀以上前にご結婚された時
敷地内にあった貸家に住まわれ
母屋にもしばしば出入りされていたとのこと。
係の方がそれをお聞きになり御夫婦に
『中をご覧になられますか』とのお言葉。
そして私にも
『ついでですのでご一緒にいかがですか？』
そう声を掛けてくださいました。
『ついで』でも『おまけ』でも
異存があるはずがありません
有難く同行させて頂きました。
玄関を入ると右側には
中西家の素晴らしいコレクションが
展示されています。
そして左側に目を向けると
『萬歳楼』と書かれた扁額が掛けられた
和風の応接間が見えます。
母屋は
１８２６（文政９）年に建てられたものです。
応接間に上がると
和風の部屋とは裏腹に
絨毯が敷かれた床には
モダンな応接セットが置かれています。
応接間と次の部屋の境には
江戸時代後期の森派の絵師
森周仙作の衝立『朝顔に鶏図』があります。
森派の祖である
森周峰や森祖仙の名前は
朧気ながら聞いたことがありますが
二人の名前を合わせたような
森周仙の名前は聞いたことがありません。
インターネットなどで調ましたが
全くヒットしませんでした。
衝立の奥にある部屋は
立派な書院造り。
応接間との和洋・新旧のギャップが
とても面白く感じました。
幸運にも『ついで』または『おまけ』で
主屋内部の見学もでき
その素晴らしさを堪能することができました。
ありがとうございました。
旧中西家住宅
大阪府吹田市岸部中４－１３－２１
０６－６３８６－１１８２
母家・庭園観覧（要事前予約）
水・土・日曜日
１０時～、１３時～、１５時～の３回
観覧無料
庭園のみの観覧（要事前予約）
火・木・金曜日
１０時～正午、１３時～１４時３０分の２回
観覧無料
次回は、本日１５時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。The Lumineersの『Ho Hey』です。