スピンオフ編~京都府京都市左京区・明治時代の高度な土木技術を物語る文化遺産『ねじりまんぽ』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は、京都府京都市左京区の『ねじりまんぽ』です。

 

最寄駅は

市営地下鉄東西線『蹴上』。

 

駅から三条通りを北に徒歩5分

右側に煉瓦造りの建造物が見えます。

 

これが『ねじりまんぽ』の西口。

 

『ねじりまんぽ』とは

あまり聞かない言葉ですね。

 

『ねじり』とは『ねじれた』

『まんぽ』は古い言葉で『トンネル』を意味し

『ねじりまんぽ』は

『ねじれのあるトンネル』になります。

 

三条通りから南禅寺へ向かう

道路の造成に伴って建設され

1888(明治21)年に完成しました。

 

『ねじりまんぽ』の上にあるのは

琵琶湖疎水の舟運の一区間をなしていた

傾斜鉄道=インクライン。

 

上部にあるインクラインと斜めに交わる道路に合わせ

トンネルも斜めに掘られるとともに

強度を確保する観点から

内部の煉瓦を螺旋状に積む工法が採用され

これが『ねじり』の由来になっています。

 

こちらの画像で

煉瓦がトンネルに対して水平ではなく

傾斜を付けたら螺旋状になっているのが

はっきりとお分かり頂けると思います。

 

このような工法、形状のトンネルは

旧国鉄(現JR)東海道本線の施設工事に於いて

関西地区で見られますが

鉄道以外での施工例は珍しいとのことです。

 

トンネルの東西の入口の上部には

第3代京都府知事・北垣国道が

完成を祝して揮毫した扁額があります。

 

西口の扁額には右書きで

『雄観奇想』と書かれ

『見事な眺めとすぐれた考えである』

と言う意味だそうです。

 

東口の扁額の文字は

経年劣化でほとんど消えていますが

『陽気発処』と書かれ

『精神を集中して行えば

どんな困難にも打ち勝つことができる』

と言う意味だそうです。

 

三条通りから南禅寺に行く際に

『ねじりまんぽ』を通り抜ける

観光客などは多くいますが

明治時代の高度な土木技術を物語る

貴重な遺産に興味を示す方は少ないようです。

 

ねじりまんぽ

京都府京都市左京区南禅寺福地町

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都世田谷区下北沢です。