スピンオフ編~東京都豊島区巣鴨・旧中山道に残る民間信仰の名残『庚申塚』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は、東京都豊島区巣鴨の『庚申塚』です。

 

最寄駅は

都電荒川線(東京さくらトラム)

『庚申塚』。

 

JR山手線、都営地下鉄三田線の

『巣鴨』駅も徒歩圏にあります。

 

『庚申塚』電停から徒歩30秒

『おばあちゃんの原宿』として有名な

『巣鴨地蔵通商店街』の

北端の入口の直ぐ脇にあります。

 

巣鴨の『庚申塚』は

猿田彦大神を祭神とする

庚申塔を奉安するお堂です。

 

この近辺は

中山道の板橋宿の一つ手前の立場として

上り下りの旅人の往来が盛んで

休憩所として賑わい簡単な茶屋もありました。

 

庚申信仰は

中国の道教の伝説に基づくもので

日本には平安時代に入り

室町時代を経て江戸時代に盛んになった

民間信仰や習俗などが複雑に絡みあった複合信仰です。

 

庚申塔は

庚申の日に神仏を祀って徹夜する行事

『庚申講』を3年18回続けた記念に

建立されることが一般的で

塚の上に塔を建てることから

庚申塚とも呼ばれています。

 

庚申信仰では

『申(さる)』に由来し猿が神徒とされています。

 

庚申塔には三猿が彫られていますが

巣鴨の『庚申塚』では塔が非公開なもので

神徒である猿の像の台座にも施されています。

 

手水舎は古いように見えますが

1976(昭和51)年の建立です。

 

玉を握った龍頭の吐水口

素晴らしいデザインです。

 

庚申塔を奉安する『庚申堂』。

 

旧庚申堂は

1944(昭和19)年の空襲で焼失し

長らく仮本堂の状態でしたが

手水舎と同じく

1976(昭和51)年に再建されました。

 

余談ですが

お賽銭を集めている場面に遭遇しました

・・・初めて見ました。

 

初代の庚申塔は

1502(文亀2)年に

高さ八尺(240㎝強)で建立されました。

 

『明暦の大火』(1657年)の後

復興のため江戸の入口である巣鴨にも

秩父や川越方面から持ち込む

木材が多く集積されたため

道路の左右には少しの空地も無く

庚申堂にも木材が立て掛けられる事態になりました。

 

ある時、その木材が重心を失い

庚申塔に倒れ当たり

塔は5つに砕けてしまいます。

 

砕けた塔は地中に埋められ

1657(明暦3)年にその場所に

現在奉安されている庚申塔が建立されました。

 

巣鴨と言えば

『とげぬき地蔵』の『高岩寺』が有名ですが

不思議な因縁を持つ『庚申塚』も

興味深いものがあります。

 

庚申塚

東京都豊島区巣鴨4-35

 

次回は、本日15時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。今回は、The Bandの『Evangeline』です。