MUSIC編~The Waterboys『Red Army Blues』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は『MUSIC編』。私の好きな楽曲をご紹介しようと思い始め、今年の元旦にこのシリーズをスタートしました。

 

今日は、The Waterboysの『Red Army Blues』です。

 

 

The Waterboysは、1983年にエディンバラ出身のMike Scottを中心に結成された英国のフォークロックバンドです。同年にデビューアルバム『The Waterboys』をリリースしますが、全くヒットしませんでした。翌1984年にセカンドアルバム『A Pagan Place』を発表しますが、こちらも不発。1985年にリリースした3枚目のアルバム『This Is The Sea』が全英アルバムチャートで最高位37位となり、ようやく注目され始めます。Mike Scottは、このアルバムに客演したアイルランドのバイオリン奏者Steve Wickhamに感化され、アイルランドのダブリンに拠点を移します。

 

1988年、Steve Wickhamが正式にバンドに加入し、4枚目のアルバム『Fisherman's Blues』リリースします。このアルバムは、アイルランド伝統音楽を取り入れられ、大きく作風が変化したため賛否両論になりますが、全英アルバムチャートで最高位13位を記録し、バンドは人気を不動のものにします。なお、Steve Wickhamは、アイルランドのロックバンドIn Tua Nuaの創設メンバーであり、U2の『Sunday Bloody Sunday』でのバイオリンも彼によるものです。

 

Red Army Blues』は、デビューアルバム『The Waterboys』からシングルカットされた『December』の12インチバージョンのB面に収録されていた曲で、アルバムには未収録でした。セカンドアルバム『The Pagan Place』に改めて収録されましたが、シングルカットはされていません。第二次世界大戦中にベルリン攻略に従事したソ連の若き兵士について歌った曲です。ロシア民謡の『ポリュシカ・ポーレ』の旋律が要所に使われた物悲しい曲で、特に最後の2コーラスの歌詞がとても印象的です。拙い訳ですが添えておきます。スターリンプーチンに置き換えると何か見えてくるように思えます。

なお、このMVは2007年にドイツのTVの音楽番組『Rockpalast』に出演した時のものです。

 

Then the war was over~戦争は終わり
My discharge papers came~退役通知が届き
Me and sixty thousand others~私と6万人の兵士は
Went to Stettiner for the train~列車に乗るためベルリンのシュテッティン駅へ向かいました
Kiev! said the commissar~人民委員はキエフへ
From there your own way home~そこから君達はそれぞれの家に帰るのだと言いました
But we never got to Kiev~しかし、私たちはキエフに着くことはありませんでした
We never got home~そして我々は家に戻ることもありませんでした
Train went north to the Taiga~列車はタイガに向けて北へ進みました
We were stripped and marched in file~私たちは裸にされ分裂行進させられました
Up the great Siberian road~広大なシベリアの道を
For miles and miles and miles and miles~何マイルも何マイルも果てしなく
Dressed in stripes and tatters~ボロボロの縞模様の服(囚人服)を着せられました
In a gulag left to die~死しか残されていない矯正労働収容所で
All because Comrade Stalin was scared that~スターリン同志は恐れていたのです
We'd become too westernized!~私たちが余りにも西側諸国に影響を受けてしまったことを

I used to love my country~私はかつては祖国を愛していました
I used to be so young~私は若かったのです
I used to believe my life was the best song ever sung~私は信じていました人生はこれまで謳われた最高の歌のようだと
I would have died for my country back in 1945~私は1945年には祖国のために死んでいたかもしれません

But now only one thing remains~しかし今たった一つ残されたものは
But now only one thing remains~しかし今たった一つ残されたものは
But now only one thing remains~しかし今たった一つ残されたものは

But now only one thing remains~しかし今たった一つ残されたものは
The brute will to survive!~野獣のように本能に任せ生き延びる意思です。

 

こちらはオリジナルの音源。ライブより悲しげなサウンドです。

 

次回は、明日9月26日(月)にスピンオフ編。ビーフカツからも他の食べ物からも離れ、東京都新宿区余丁町の『抜弁天』をテーマにします。