ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都豊島区巣鴨の『染井霊園外人墓地』です。
最寄駅は
ＪＲ山手線、都営地下鉄三田線の『巣鴨』。
駅から徒歩３分
中山道（国道１７号線）から少し奥まったところに
『染井霊園』の巣鴨門があります。
『染井霊園』は都立の霊園で
面積約６万７０００㎡、およそ５５００基の墓があり
ソメイヨシノの発祥の地とも言われています。
巣鴨門から２ブロック先に
霊園内に約１００本あると言われる桜の中でも
ひと際立派な樹があります。
この桜の樹の下の一画が
外人墓地になっています。
外人墓地と言えば横浜が有名で
『染井霊園』に外人墓地があることは
ほとんど知られていません。
かくいう私も
『染井霊園』は
５年間通った・・・否、在籍した大学への通学路で
親しみはあった筈なのですが
外人墓地があることを知ったのは
３年ほど前のことです。
全部で９基の墓がありますが
一般的に有名な方は眠っていません。
唯一私が存じ上げていたのは
『東洋のナイチンゲール』と呼ばれた
ローダスカ・Ｊ・ワイリック女史です。
こちらがワイリック女史の墓碑。
１９世紀後期に宣教師として来日し
２０世紀初頭に起こった日露戦争では
戸山（現新宿区）の陸軍病院で
負傷兵の介護に当たったそうです。
１９１４（大正３）年に
東京赤坂の病院で亡くなり
染井霊園で永眠に就いています。
・・・享年５７歳。
墓碑は日本語で刻まれていますが
女史の出身地米国オハイオ州が
『オハヨー州』となっています。
ワイリック女子の墓碑の正面には
エム・エイ・ホイットマン氏の墓が。
ネットで調べましたところ
かつて神田駿河台にあった
『駿台英和女学校』の創立者の一人だそうです。
アンナ・エイチ・キダー女史の墓。
１８７５（明治８）年に来日した婦人宣教師で
１９１３（大正２）年に亡くなるまで
前述の『駿台英和女学校』の校長を務めました。
因みに
横浜のフェリス女学院の創立者である
メアリー・E・キダー女史とは姻戚関係にありません。
こちらの墓碑には
『Archibald King』という名前が刻まれています。
明治時代に
『石川島播磨重工業（現ＩＨＩ）』に
造機技師として招かれたイギリス人のようです。
９基の内で唯一十字架が施されているのが
『Theodor Keyser』の名が刻まれたこの墓碑。
姓から推察すると
ドイツ人のようですが
詳細は不明です。
こちらは
１８６３（文久３）年に宣教師として来日した
『David Thompson』の墓。
来日してから一度も帰国することなく
１９１５（大正４）年に東京で亡くなっています。
トンプソンではなく
アメリカ英語の発音に倣い
タムソンと呼ばれていたそうです。
こちらの墓碑には
『Rev. G.E.Woodhull』と刻まれていますので
牧師のようですが詳細は分かりません。
『Gertrude Mae Messenger』
女性の墓のようです。
墓碑には文字が刻まれていますが
風化していてほとんど読み取れません。
日本に子孫の方がいらっしゃらないのでしょうか
雑草が生い茂り淋しい雰囲気なのが残念です。
墓地を観光地化することには賛成できませんが
もう少し存在を知らしめても良いのではとも思います。
東京都立染井霊園
東京都豊島区駒込５－５－１
次回は、本日１５時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。今回は、Dixys Midnight Runnersの『Come On Eileen』です。