スピンオフ編~東京都中央区三越前・世界初で唯一の『凧の博物館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都中央区三越前の『凧の博物館』です。

 

 

最寄駅は

東京メトロ半蔵門線/銀座線

『三越前』。

 

 

B6出入口から徒歩1分

1977(昭和52)年に開館した

世界初の凧の常設展示施設です。

 

 

オフィスビルの2階にあり

此処が博物館?と思いそうな

地味なエントランスです。

 

 

設立者は

終生凧を愛した茂出木心護氏。

 

茂出木氏は

タンポポオムライスで有名な

日本橋の『たいめいけん』の創業者です。

 

 

以前は『たいめいけん』の5階にありましたが

日本橋1丁目界隈の再開発に伴い

『たいめいけん』が移転したことから

2020(令和2)年に現在地へ移りました。

 

館内には

和凧はもとより

世界各地の珍しい凧が展示されています。

 

 

私がまず興味を持ったのは

心護さんの像の裏手に展示されている

飛行機の絵が描かれた凧。

 

翼に日の丸があるので

日本の凧かなと思いましたら

第二次世界大戦中に米軍が使っていたものでした。

 

 

上空に凧を揚げ

日本の戦闘機を仮想して

機銃掃射の訓練をしていたそうです。

 

 

こちらのバッグにも凧が入っていますが

大きすぎて展示ができないようです。

 

どのように使ったのでしょう

やはり軍事目的でしょうか?

 

 

館の方にお聞きしましたところ

巨大なパノラマ写真機を取り付けた連凧で

1906年4月のサンフランシスコ大地震の直後に

サンフランシスコ湾上空600mまで揚げ

被害状況を調査したものだそうです

・・・ドローンの前身ですね。

 

その時に撮影された写真がこちらで

壊滅状態のサンフランシスコ市街が

鮮明に写し出されています。

 

 

隣には

マレーシアやインドなどの

色鮮やかな凧が展示されています。

 

 

隅のほうに

不思議な形の凧がありました。

 

インドネシアのスマトラ島で使われていた

魚釣り用の凧です。

 

 

こんな感じで

船の上から魚を釣るようですが

何故凧が必要なのかは

魚釣りをやらない私には理解できません。

 

 

隣のコーナーには

日本各地の凧が展示されています。

 

凧ではなく『イカ』と呼ばれる地方もあるそうです

・・・タコがイカに、思わず笑いました

 

 

何故ここに蝶の見本が・・・

と思いましたら

これ全てが実物大の凧だそうです。

 

 

こちらはアマビエの凧

コロナ退治に役立ってくれるといいですね。

 

 

圧巻はこちらの江戸凧コーナー。

 

江戸時代中期に

京都・大阪から伝わった凧は

主に半円形で無地のものでした。

 

浮世絵版画が流行していた江戸では

粋な江戸っ子の間で

浮世絵を大空に揚げたいという要望が出て

角型の絵凧が発生したと云われています。

 

 

 

そんな江戸凧の伝統を受け継いだ

大正から昭和の名人がこの方

橋本禎造さんです。

 

かつて江戸凧の職人は

下谷や浅草を始め各地におりましたが

1991(平成3)年にお亡くなりになった橋本さんは

台東区最後のお一人でした。

 

 

橋本さんの凧の特徴は

凧が大空に舞い上がった時

絵が鮮やかに見えるように顔を大きく中心にとり

鬢や髭を描いて勇ましく見せ

手や道具類などの細部はおおまかに描き

全体に明るい彩色とすることでした。

 

 

こちらが橋本さんの代表作

源義経を描いた凧です。

 

 

こちらも橋本さんの作品で

『浪裡白跳張順』。

 

『水滸伝』の登場人物で

梁山泊第三十位の好漢です。

 

 

部屋の片隅にさりげなく置かれていた

ランタンのようなもの。

 

 

館の方にお伺いしましたところ

こちらも凧で

このような感じで揚げるとのことです。

 

『面白いですね』と言ったところ

凧愛好家にとっては

大して面白いものではないそうです。

 

 

ご紹介したのは展示物のごく一部で

興味深いものがまだまだありますが

長くなりますのでここまでにしておきます。

 

凧の博物館

東京都中央区日本橋室町1-8-3 室町NSビル2階

03-3275-2704

11:00-17:00

日曜祝日休館

入館料 220円

 

※日本橋1丁目再開発が完了する2025年頃には

元の場所に戻るそうです。

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、新潟県新潟市中央区です。