スピンオフ編~東京都中央区銀座・ビルの谷間にひそむ古社『宝珠稲荷神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都中央区銀座の『宝珠稲荷神社』です。

 

 

最寄り駅は

東京メトロ日比谷線、都営地下鉄浅草線

『東銀座』。

 

 

駅から徒歩3分

『Hanako』や『クロワッサン』などを出版する

『マガジンハウス』の目の前にある

小さな神社です。

 

 

ビルの谷間にひっそりと佇み

地元民以外には

ほとんど知られていませんが

500年以上の歴史を持つ

由緒ある神社なのです。

 

 

1615(慶長20~元和元)年頃

三河の国深溝の領主

板倉重昌の江戸屋敷内に

家内安全と火除の神として

祀られたのが始まりとされています。

 

1760(宝暦10)年に

屋敷は石見の国津和野の城主

亀井家に譲渡され

明治維新後も亀井家が所有していました。

 

1918(大正7)年には

亀井家から岡山の岡崎家に売却されましたが

神社は敷地とともに地元の氏子に寄進され

1950(昭和25)年には

地元氏子の有志が隣接地を買収し

新たに社殿と社務所を建設しました。

 

 

社殿を護る狛犬は

右側に口を開いた阿形。

 

鞠のようなものを持った

玉取りになっています。

 

 

左側には口を閉じた吽形

こちらは子取りになっています。

 

 

とても小さな神社ですが

銀座の旦那衆の粋が要所に見られ

参道も玉砂利に囲まれた美しいものです。

 

 

鳥居の脇には手水石がありますが

水は引かれていません。

 

隣に蛇口があり

氏子の方々が参拝の都度

水を足しているのだと思います。

 

 

手水石の隣には

灯籠の宝珠のような形をした

不思議なものがあります。

 

ひょっとしたら

社名の由来になっているものかもしれませんが

詳細は不明です。

 

 

社殿の前には

方位石と思われる石が置かれています。

 

方位は刻まれていませんが

縁の溝で分かるのでしょうか?

 

 

社殿の前には

美しいフォルムの対の神狐が。

 

右側は鍵取り

鍵は宝蔵を開く秘鍵の象徴です。

 

 

左側は玉取り

玉は稲荷神の霊徳の象徴で

『宝珠』と呼ばれています

・・・これも社名の由来かも?

 

 

社殿の枠組みはコンクリート造りですが

木製の扉が味のあるものになっています。

 

 

向拝虹梁には狐の彫刻

こちらもコンクリートのようですが

鍵を咥え宝珠を背負う姿は

なかなかのデザインです。

 

 

木鼻もコンクリート製

密集地に建てた神社ですので

耐火、防火を考えると

致し方ないことなのでしょうね。

 

 

この辺りの光景は

半世紀で大きく変わりましたが

『木挽町』と呼ばれていた頃の

面影を残す素敵な神社です。

 

宝珠稲荷神社

東京都中央区銀座3-14-15

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国広東省広州市です。