スピンオフ編~東京都葛飾区金町・ぐるぐるに縛られたお地蔵様で有名『南蔵院』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都葛飾区金町の『南蔵院』です。

 

 

最寄駅は

JR常磐線『金町』または

京成金町線『京成金町』。

 

 

駅から徒歩15分

歩くのが苦手な方は

JR南口からバスも出ています。

 

乗車10分弱

『しばられ地蔵』で下車します。

 

 

バス停から徒歩2分

1348(貞和4)年に林能によって開山された

天台宗の寺です。

 

山号寺号は『業平山東泉寺』といい

もともとは墨田区の業平橋近くにありましたが

1923(大正12)年の関東大震災で罹災し

1929(昭和4)年に当地に移転してきました。

 

 

伊勢物語の主人公のモデルとも言われる

平安時代の詩人・在原業平が東下りの際に

隅田川で舟遊びをした時に舟が転覆して

多くの人が亡くなりました。

 

業平はその人々を弔い

法華経を写経して塚に納めました。

 

その塚は『業平塚』と呼ばれるようになり

その傍らに創建されたのが南蔵院で

そのことから山号が業平山となりました。

 

境内は隅田川の様子を表したもので

白御影の砂利は隅田川

参道は業平橋

中央に見える石は業平の舟石です。

 

 

山門を抜けると

右手に手水舎があります。

 

 

手水舎の斜め左には

本堂があります。

 

 

質素な造りですが

要所要所に趣向が凝らされています。

 

屋根の両側には

蓮の花を形どった飾り瓦が。

 

 

本堂の斜め前には

樹齢450年の老松

『聖徳の松』があります。

 

 

聖徳の松の前には

3棟の御堂と祠が一つ並んでいます。

 

 

手前の御堂は

『聖徳太子堂』。

 

南蔵院の現在地には

もと聖徳寺という天台宗の寺があり

聖徳太子像を本尊として安置していました。

 

しかし

明治維新の神仏分離令による

廃仏毀釈運動によって荒廃し

廃寺となってしまいました。

 

この建物は旧聖徳寺の本堂の一部で

間口三間、奥行一間の茅葺切妻造りでしたが

1980(昭和55)年に瓦葺の八角堂に建て替えられました。

 

 

堂内には

聖徳寺時代からの

聖徳太子像が安置されています。

 

 

聖徳太子堂の隣には

『しばられ地蔵』があります。

 

お寺には失礼な言い方ですが

しばられ地蔵のほうが

南蔵院よりも知名度が高いと思います。

 

 

1701(元禄14)年に造立された

像高1m程の地蔵尊は

何故に縄で縛られているのでしょう?

 

江戸時代の享保年間

日本橋にある呉服問屋の手代が

南蔵院の境内でうっかり一眠りしている間に

反物を荷車ごと盗まれてしまいました。


 調べに当たった南町奉行大岡越前守は

寺の門前に立ちながら

泥棒の所業を黙って見ているとは地蔵も同罪なり

直ちに縄打って召し捕って参れ

と命じました~桜吹雪を見せながら?。


 かくして地蔵はぐるぐるに縛られ

江戸市中を引き廻され南町奉行所へ。

 

物見高い野次馬が

どんなお裁きが始まるかと楽しみに

奉行所になだれ込みました。


 頃を見計らった越前守は門を閉めさせ

「天下のお白州に乱入するとは不届至極

その罰として反物一反の科料申附ける」の一声

奉行所にはその日の内に反物の山が出来ました。

 

 

手下に調べさせるとその中から盗品が出て

それからそれへと調べると

当時江戸市中を荒した大盗賊団が

一網打尽となったのそうです。


 越前守は地蔵尊の霊験に感謝し

立派なお堂を建立し盛大な縄解き供養を行いました。

 

 

以来、お願いするときは地蔵を縛り

願い叶えば縄解きするという風習が生まれ

盗難除け、足止め、厄除け、縁結びなど、

あらゆる願い事を聞いて下さる

霊験あらたかな地蔵尊として祀られています。

 

しかし

これだけぐるぐるに巻かれていると

どれが自分が縄か分からないですよね。

 

適当に解いているのでしょう

・・・などと無信心者は考えてしまいます。

 

 

しばられ地蔵の隣

一番奥にあるのは『地蔵堂』

しばられ地蔵とは別の地蔵尊が祀られているようです。

 

 

地蔵堂の裏手には

曼荼羅の世界を表現した

庭が広がっています

・・・私には理解不能ですが

庭としては素晴らしいものと思います。

 

 

庭に片隅には『水琴窟』があり

竹に耳を当てると

琴の音のような美しい響きを聴くことができます。

 

 

庭の奥には茶室がありますが

一般には公開されていません。

 

 

境内のそこかしこに

不思議な形の石像があり

その多くは聖徳寺時代のものだそうです。

 

こちらの狛犬

聖徳寺が別当寺を務めていた神社のものでしょうか?

 

 

だるまのような石仏も

何体か見かけました。

 

 

 

出世牛

こういう像は概して神社にあるものですね。

 

おそらく別当寺を務めていた

神社にあったものでしょう。

 

 

出世牛に願掛けをする人も多いようで

絵馬がたくさん奉納されています。

 

 

絵馬は2種類あり

しばられ地蔵とリラックマ

人気も二分しているようです。

 

 

南蔵院=しばられ地蔵

そんなイメージがありましたが

その他にも見応えのあるものが

たくさんありました。

 

南蔵院

東京都葛飾区東水元2-28-25

開門時間 9:00-16:00

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京墨田区錦糸町です。