スピンオフ編~東京都目黒区目黒・500体以上の石仏が圧巻『大圓寺』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都目黒区目黒の『大圓寺』です。

 

 

最寄駅は

JR山手線、東京メトロ南北線

都営地下鉄三田線

東急目黒線の『目黒』。

 

 

駅から徒歩3分

『行人坂』という急な坂の途中にある

天台宗の寺院で

山号を『松林山』と言います。

 

 

寛永年間(1624-1644年)

湯殿山の修験僧『大海法印』が

大日如来を本尊として

道場を開いたのが始まりとされています。

 

1772(明和9)年

寺より火を発し

江戸628町を延焼した『行人坂火事』で

自らも焼失しましたが

大火の火元であったことから

江戸幕府から再建の許可が得られませんでした。

 

1848(嘉永元)年

薩摩藩主島津斉興の帰依を受け

その菩提寺としてようやく再建されました。

 

 

大圓寺で有名なのは石仏群

山門をくぐった左側

手水舎の背後に見ることができます。

 

 

石仏群は

釈迦三尊像、文殊菩薩、普賢菩薩

十大弟子、十六羅漢、五百羅漢で構成され

全部で520体あるそうです。

 

ずらりと並ぶのは五百羅漢で491基あり

大火前の1763(宝暦13)年の

刻銘があるものもありますが

大半は1871(天明元)年以降に

行人坂火事の犠牲者供養のために

造立されたものと考えられています。

 

 

石仏群の中央には

釈迦三尊像が

十大弟子像、十六羅漢像に囲まれ

鎮座しています。

 

釈迦三尊像とは

釈迦如来像を中尊とし

その両脇に脇侍を配する

仏像安置の形式の一つです。

 

こちらの釈迦三尊像の脇侍は

文殊菩薩像と普賢菩薩像になっています。

 

 

こちらが釈迦如来像

天明元(1781)年の刻銘があります。

 

 

釈迦如来像の右には

普賢菩薩像が。

 

仏教画などでは

蓮座を乗せた白象に結跏趺坐し

合掌されているのが一般的ですが

こちらの像は合掌されていません。

 

 

釈迦如来像の左には

文殊菩薩像が。

 

獅子の背の蓮華座に結跏趺坐し

右手に宝剣、左手に教典を乗せた青蓮華

それが一般的なお姿のようですが

こちらの像は

両手で教典を開き読まれています。

 

 

釈迦如来像の周りには

お釈迦様の弟子の中で

特に優れた代表的な弟子である

十六羅漢像が左右に8体ずつ配されいます。

 

 

十六羅漢像のほかに

十大弟子像があるはずなのですが

信心が足らない

・・・というよりも全くない私には見えません。

 

ご住職にお尋ねしたところ

釈迦如来の左右に配されている

立像がそれとのこと。

 

しかし2体しか確認できません

やはり無信心者には見えないのでしょうか?

 

石仏群は全部で520体あるはずなので

五百羅漢→491体

十六羅漢→16体

十大弟子→10体

釈迦三尊→3体

491+16+10+3=520

やはり十大弟子は10体あることになります。

 

 

ちょっともやもやしますが

それはさて置き

少し移動します。

 

『とろけ地蔵尊』

江戸時代に品川沖で

漁師の網にかかって出現した石像で

庶民の悩みをとろけさせ解消してくれるそうです。

 

それでご尊顔が

とろけているのでしょうか?

 

おっと!見つかりました

とろけ地蔵の前に

十大弟子像の残り

・・・信じない者も救われます。

 

地蔵尊が私を哀れに思い

悩みをとろけさせて

解消してくださった?

 

 

石仏群の先には釈迦堂があり

『国寶生身の釈迦如来』と書かれた石柱があります。

 

 

大圓寺のご本尊

京都嵯峨の清涼寺に伝わる

釈迦如来立像を模して造られた像で

国の重要文化財に指定されています。

 

えっ!国宝じゃない?

国宝は清涼寺のもののようです。

 

1957(昭和32)年に行われた解体修理の際

胎内から白銅製の菊花双雀鏡

女性の毛髪、紙片、木札などが発見され

それらに書かれた陰刻や墨書から

1193(建久4)年に制作されたとされています。

 

毎月1回ご開帳され

ガラス越しではありますが

ご尊顔を拝することができます。

 

 

こちらが本堂

『大黒天』と書かれた旗が

翻っています。

 

 

堂内には2体の像が

後ろの立像は木造の『十一面観音像』

手前は『大黒天』です。

 

 

江戸最初の七福神巡りと言われる

『山手七福神』の大黒天

徳川家康をモデルにしたものと言われています。

 

 

本堂の前には

金箔に包まれた『薬師如来像』が。

 

寺務所で3枚500円の金箔を購入し

自分自身や家族などの

身体の気になる場所に

願いを込めて貼るそうです。

 

 

境内の一番奥には阿弥陀堂があり

木造の阿弥陀三尊像が安置されています。

 

 

ガラス越しで分かりにくいのですが

中尊は『阿弥陀如来像』で

左足を垂下した半跏の姿をしています。

 

脇侍は

『観音菩薩像』と『勢至菩薩像』。

 

左側の観音菩薩像は

蓮台を持ち左ひざを立て

右側の勢至菩薩は

合掌し右足を立てています。

 

 

大圓寺にはこの他に

3基の庚申塔、六地蔵、身代わり地蔵尊などなど

いくつもの石像がありますが

長くなりますので今日はここまでにしておきます。

 

松林山大圓寺

東京都目黒区下目黒1-8-5

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都中央区銀座です。