スピンオフ編~東京都大田区西馬込・1日1.5時間しか入れない公園『龍子公園』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都大田区西馬込の『龍子(りゅうし)公園』です。

 

 

最寄駅は

都営地下鉄浅草線の終着駅

『西馬込』。

 

 

駅から徒歩15分

住宅街の中に

突如現れます。

 

 

公園とは言うものの

開門は1日3回

10時、11時、14時からそれぞれ30分間。

 

それ以外の時間帯は

門が閉ざされて中には入れません。

 

 

入園を希望する場合には

公園前にある『龍子記念館』に

開門時間の前に入館し

事務所に申し込みます。

 

 

そもそも『龍子公園』て何なの

そう思われているかも・・・。

 

20世紀初頭から半ばに活躍した

日本画家・川端龍子の旧宅とアトリエを

大田区が公園として管理している場所です。

 

 

旧宅、アトリエ、庭園の全てが

龍子自ら設計したもので

門からの曲がりくねったアプローチは

自らの名前に付けるほど好きだった

龍をイメージしたものです。

 

 

アプローチの途中の左側には

『爆弾散華の池』があります

・・・この日は水が張られていませんでした。

 

かつてここには

1920(大正9)年に建てられた

龍子の居宅がありましたが

第二次世界大戦終戦2日前の

1945(昭和20)年8月13日に

連合軍の爆撃を受け倒壊しました。

 

龍子はその体験をもとに

庭草が爆風で飛び散る光景を描いた

『爆弾散華』という作品を制作するとともに

被爆跡地にこの池を造成し

『爆弾散華の池』と命名しました。

 

 

アプローチの先には

長屋門風の門が。

 

こちらが

アトリエへの入口になります。

 

 

アトリエへのアプローチも

龍をイメージした

曲がりくねったものになっています。

 

 

1938(昭和13)年に建てられたアトリエは

連合軍の爆撃を免れ

建築当時のままの姿で残っています。

 

 

建物の内部には入れませんが

ガラス越しに見ることができます。

 

外出をあまり好まなかった龍子は

終日アトリエに籠り

制作に勤しんでいたそうです。

 

 

アトリエと居宅の間には

庭があり小径が通じています。

 

 

龍子は熱心な仏教の信仰者で

庭の中央に十三重塔を建立しています。

 

 

激しい画風とは裏腹に

自然を重視した質素な作庭で

十三重塔以外には

目立った装飾品はありません。

 

 

十三重塔の先には

旧宅の持仏堂があります。

 

居宅は

1948(昭和23)年に建てられたものです。

 

 

この部屋には

龍子が所蔵していた

十一面観音、毘沙門天、不動明王の

立像が納められていましたが

龍子没後に遺族より

東京国立博物館に寄贈されました。

 

興味深いのはこの部屋の畳

どのような意味があるのかは不明ですが

龍子の考えでこのような不思議な配列になっています。

 

 

こちらは客間

ここに面白いものがあります。

 

 

向かって左の側面の白いガラス窓

写っているのは庭の木々で

窓自体には何も描かれていません。

 

 

室内から見ると

樹木のような図柄が見えます。

 

ガラスに描いたものではなく

切ったものを貼っているようです。

 

 

 

見学の最後は

先ほどの長屋門の脇にある

旧宅の玄関。

 

戸のデザインは

崩した『卍』の文様があしらわれていて

これも熱心な仏教信仰医者であった

龍子の発案によるものです。

 

 

私はひねくれものなので年末に訪問しましたが

これからの季節は梅が咲き誇り

その後には桜

秋には紅葉と

四季折々の光景を楽しめます。

 

龍子公園

東京都大田区中央4-2-1

03-3772-0680(龍子記念館)

入園料 200円(龍子記念館含む)

月曜日休園

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、台湾台中市です。