スピンオフ編~群馬県桐生市・群馬県最古級の石造洋風建造物『絹撚記念館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、群馬県桐生市の『絹撚記念館』です。

 

 

最寄駅は

JR両毛線、わたらせ渓谷鐵道

『桐生』。

 

 

駅南口から徒歩3分

群馬県最古級の

洋風石造建造物です。

 

 

1917(大正6)年に

『模範工場桐生撚糸合資会社』の

事務所棟として建設されました。

 

模範工場桐生撚糸合資会社は

1902(明治35)年に

当時の農商務省の殖産興業施策により

前原悠一郎氏が創業した

『桐生撚糸合資会社』として始まりました。

 

かつては

現在の桐生駅南口一体に

広大な工場があったそうです。

 

 

こちらが

創業者の前原悠一郎氏。

 

東京工業学校(現在の東京工業大学)卒業後

桐生織物学校の教諭を経て起業しました。

 

 

1908(明治41)年には『模範工場桐生撚糸合資会社』

1918(大正7)年には『日本絹撚株式会社』と

事業の発展とともに改称し

日本最大の撚糸工場となりました。

 

しかし

1944(昭和19)年に軍需工場となり

戦後は現在地での操業は再開されませんでした。

 

現存している建物は

事務所棟と付属する蔵だけです。

 

 

『撚糸』とは

織物に加工する前の糸に『ヨリ』を掛けたもので

日本絹撚の製品は

『スターヤーン(Star Yarn)』のブランド名の下

国内外で広く使われていました。

 

 

事務所棟は

第二次世界大戦後の一時期

進駐軍に接収され使用されていましたが

進駐軍の撤収後は荒れた状態になっていました。

 

昭和40年代に庶民信用組合の所有となり

1993(平成5)年に解体する計画がありましたが

桐生市が土地の等価交換で

建物の寄贈を受けました。

 

1994(平成6)年に

桐生市指定重要文化財となり

その後桐生市が

改修に向けた基本調査などを実施した上で

1934(昭和9)年ころの外観に復元し

2013(平成25)年から展示施設として

一般公開されています。

 

 

正面玄関を入ると

カウンターを備えた広い事務室があり

その奥には階段が。

 

 

カウンターの前には

日本絹撚時代から使われていた

大きな金庫が展示されています。

 

 

カウンターの中には

埴輪や桐生で出土した品など

撚糸とは無関係なもの展示されています。

 

それはそれとして

シーリングファンが趣ありますね。

 

 

蔵の内部では

撚糸を紹介するビデオが放映されています。

 

 

2階へは

このレトロモダンな階段から。

 

 

2階展示場には

日本絹撚に関係するものが展示されています。

 

 

中央には

Star Yarnブランドの撚糸

日本名は『星印撚糸』だったようです。

 

 

こちらは

前原悠一郎氏が愛用した

机と火鉢。

 

現代の机と比較すると

中途半端な高さですね

・・・座り机にしては高すぎますし・・・

 

 

2階奥には

撚糸と関係ありませんが

昭和の家電が展示されています。

 

 

こちらは家電ではなく

手動式の洗濯機。

 

上部の蓋を開け

洗濯物、洗剤、水を入れ

蓋を密閉し

右側にハンドルを付け

ぐるぐる回したようです。

 

どれだけ汚れが落ちるのか

ちょっと疑問ですね。

 

 

ラジカセは知っていますが

テレビが付いたものは始めて見ました。

 

 

小規模ではありますが

関東大震災以前の

貴重な石造洋風建造物に感動しました。

 

絹撚記念館

群馬県桐生市巴町1832-13

0277-44-2399

9:00-17:00

月曜日休み

入館料 大人150円 小人50円

 

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都台東区浅草です