スピンオフ編~兵庫県神戸市灘区・神戸最大級の異人館『旧ハンター住宅』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、兵庫県神戸市灘区の『旧ハンター住宅』です。

 

 

最寄り駅は

阪急電鉄『王子公園』。

 

 

駅から山側へ徒歩5分

『王子動物園』の園内にあります。

 

 

さすが坂の町

動物園も坂道だらけ。

 

 

坂道を登り切ったカバ園の隣に

動物園とは異質な建物が・・・。

 

 

こちらが『旧ハンター住宅』

1989(明治22)年ごろに

現在『神戸外国人倶楽部』がある

北野町4丁目に建てられたものとされています。

 

その後1907(明治40)年に

英国人実業家のエドワード・ハズレット・ハンター氏が購入し

北野町3丁目に移築改造しました。
 

 

1963(昭和38)年に

王子動物園に移設され

国指定重要文化財として保護措置が

講じられています。

 

4月、5月、10月は

動物園休園の水曜日以外の日

1月、2月、8月を除くその他の月は

土日祝日のみ内部が公開されています。

 

 

E・H・ハンター氏は1843年に

英国アイルランド州(現、北アイルランド)に生まれ

20歳のころアジアを目指して帆船に乗船し

1864(慶応元)年から

横浜で貿易事業に携わりました。

 

その後、神戸に移住し

日本人女性と結婚。

 

1874(明治7)年に

『E・H・ハンター商会』を設立し

1877(明治10)年の『西南戦争』で

西郷隆盛軍の軍需物資を取り扱い

ビジネスの基礎を固めました。

 

自らを『範多』と名乗り

1917(大正6)年に75歳で永眠しました。

 

北野町にある『ハンター坂』は

E・H・ハンター氏に由来するものです。

 

 

内部見学は

順路に従って2階から始まります。

 

 

2階東側奥には

マントルピースを備えた

居間があります。

 

 

南面と東面には

二つの張り出し部をもつ

コロネードベランダがあります。

 

北野の高台にあった頃は

神戸の港を望めたのでしょうね。

 

 

居間の西側には

寝室だったと思われる部屋が

3室続いています。

 

こちらは

一番西側の部屋。

 

ハンター一家は

隣接していた日本家屋に居住し

この洋館は迎賓館のような役割で

3室の寝室も来客用だったと

考えられています。

 

 

1階は3部屋で構成され

東側は来客をもてなした

食堂になっています。

 

 

中央にある応接室への

通路上部に施された

ブロークンペディメントが印象的です。

 

 

内部の見学を終えたら

外観を眺めてみます。

 

基礎は石造

外壁はモルタル櫛目引き

現存する神戸の異人館の中では

最大級のものです。

 

 

重層のベランダは

当初は開放されていましたが

日本の風土に適さないため

美しい意匠の窓がはめ込まれました。

 

 

ベランダの突出部の上には

三角形のペディメントがあり

棟飾りや唐草模様が施されています。

 

 

背面に回ると

三層構造の塔屋を

はっきりと見られます

・・・塔屋には入れません。

 

 

旧ハンター住宅への入館は無料ですが

動物園への入園料は必要ですので

帰りがけに動物たちを見ることもできます。

 

パンダは大混雑でしたが

ハンターは空いていたので

ゆっくり見学できました。

 

 

私は

象のお尻に見送られながら

動物園を後にしました。

 

 

観光地化した

北野の異人館群とは異なり

ほぼ往時のままの姿を見ることができ

とても素敵な場所です。

 

旧ハンター住宅

兵庫県神戸市灘区青谷町1-1-4

078-861-5624(動物園代表電話)

9:30-16:30 (11月と12月は16:00まで)

開館日はこちら

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国上海市です