スピンオフ編~東京都墨田区鐘ヶ淵:カネボウの栄枯盛衰を物語る『カネボウ公園』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都墨田区鐘ヶ淵の『カネボウ公園』です。

 

 

最寄駅は

東武スカイツリーライン

『堀切』駅ですが

話の流れ上

一つ浅草寄りの

『鐘ヶ淵』駅から出発します。

 

 

西口前のファミリーマート

その右側のノスタルジックな小径を入ると

近道になりますが

経路が非常に分かりにくいので

左側の通称『鐘ヶ淵通り』を進みます。

 

 

200m程直進すると

墨堤通りとの交差点に出ますので

これを渡らずに右折します。

 

 

しばらく行くと

右側に工場のような白亜の建物が。

 

 

建物の屋上には

カネボウ化粧品のロゴマークが。

 

 

この建物の先にある

綾瀬橋のたもとを右に曲がり

一つ目の丁字路を右に曲がります。

 

 

しばらく進むと

白亜の建物の後ろに

小さな公園が現れます。

 

これが『カネボウ公園』

GOOGLE MAPにもYAHOOの地図にも

記載されていません。

 

 

しかし

入口にはちゃんと

カネボウ公園の銘板があります。

 

 

公園に入ると

すぐ左側に四阿のようなものがありますが

ご覧の通りの荒れ放題

・・・本当に公園?

 

 

グラウンドのような感じで

とても公園には見えません。

 

 

ベンチがありますので

公園は公園なのでしょうが

使われている形跡はありません。

 

 

この辺で

『あんや何を紹介したいの?』

イラつき始めた読者の方も

いらっしゃるのではと思いますが

ここからが本番ですので

もうしばらくお付き合いください。

 

荒れ放題の草むらに

何やら石碑が見えます。

 

 

近づいてよく見ると

『発祥の地』と刻まれています。

 

 

ここは

今はなき『鐘淵紡績』発祥の地

それを記念して作られたのが

この公園なのです。

 

 

1987(明治20)年創立の『東京綿商社』が

1989(明治22)年に当地に紡績工場を開設し

地名にちなんで『鐘淵紡績』に社名を変更しました。

 

その後

社名を鐘紡、カネボウと変えながら

繊維のほかに

化粧品、薬品、日用品など手広く事業展開しましたが

オイルショック、バブル崩壊などで経営が悪化し

2008(平成20)年に

法人格としてのカネボウは消滅しました。

 

コスメ業界では

日本のみならず世界的にも

有名ブランドとなっていた『カネボウ』は

『花王』の子会社

『カネボウ化粧品』に引き継がれています。

 

 

創立記念碑の後ろには

何やら像が見えますが

アプローチも荒れ放題。

 

カネボウが隆盛を誇っていた時には

この公園も整備され

社員の憩いの場であったのでしょう.。

 

栄枯盛衰

 

 

観音像がありました。

 

 

震災記念観世音

関東大震災の犠牲者を慰霊するため

建立されたようです

 

 

目の下が変色したご尊顔は

余りの酷い処遇に

悲しみのあまり涙を流れているようです。

 

 

観音像の前にも

小さな石碑が見えます。

 

 

『震災復興記念樹』と刻まれていますが

記念樹らしきものは

カネボウとともに枯れてしまったのでしょうか

何処にも見当たりません。

 

 

帰りは

23区内で最も辺鄙な駅

東武スカイツリーライン『堀切』へ。

 

駅の前には

商店街はもとより

お店は一軒もありません。

 

 

地図にも記載がなく

近隣に住民に利用されることもない

世の中から忘れ去られた公園。

 

近代日本経済を牽引した

一大企業の栄枯盛衰を

感じることができます。

 

カネボウ公園

東京都墨田区墨田5-19

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都台東区谷中です