スピンオフ編~台湾花蓮市・日本軍将校の宿舎がそのまま残る『将軍府』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、台湾花蓮市の『将軍府』をテーマにします。

 

 

花蓮市は

台湾東海岸中部にある

人口約11万人の直轄市。

 

日本占領時代には

日本海軍の重要な軍港でした。

 

私が台湾で常々不思議に感じるのは

日本政府並びに日本軍に対する反感が

韓国に比べ極端に少ないということです。

 

日本占領時代のことを

『日治時代』と表記し

博物館などでの公式な年表でも

その間の出来事の発生時期は

『大正』、『昭和』が使われています。

 

『占領されていた』という感覚は

余りないのでしょうか?

・・・日本軍が犯した悪行は

さほど変わりないと思うのですが・・・

 

街には

日本軍を懐古するような

案内板も設置されています。

 

 

市の中心部から500mほど東に行くと

『美崙渓』という小川が流れ

『中正橋』と名の橋が架かっています。

 

余談

 

台湾には

『中山』や『中正』という文字が冠された

通りや広場、橋などが数多くありますが

『中山』は孫文の号

『中正』は蒋介石の名

・・・『介石』は字です。

 

 

閑話休題

 

中正橋を渡ると

右側に『将軍府』の文字と矢印が。

 

 

矢印の先には通りを挟み

平屋の日本風家屋が軒を連ねています。

 

 

建物群は

1936(昭和11)年に

日本軍将校の宿舎として

建造されたもので

このことから『将軍府』と呼ばれています。

 

日本軍撤退後は

国民党軍の宿舎となりましたが

老朽化が進み

撤去の計画も持ち上がりました。

 

 

2005年には

花蓮県が歴史的建造物に指定したことから

撤去は免れましたが

定期的な補修やメンテナンスが

行われなかったため

台風や盗難で破壊された部分が

各所に多く残っています。

 

 

しかし

屋根などには

往時の面影を残すところも

多くあります。

 

 

花蓮市は

将軍府の一部を補修する計画を立て

2010年には一部の建物の改修を行いました。

 

その一つがこちら

花蓮港陸軍兵事部部長の

官舎だった建物です。

 

この家には

日本の敗戦まで

3人の陸軍大佐が住んでいました。

 

現在は

将軍府を管理するボランティア団体の

事務所になっています。

 

 

この神社もどきは

明らかに補修の際に追加されたものでしょう。

 

 

将軍府の中で

屋内に立ち入れる数少ない家の一つで

縁側など建築当時の様子が

忠実に復元されています。

 

 

玄関脇の納戸のような部屋には

日本風の浴衣が吊るされ

無料でレンタルされています。

 

 

書斎の本棚には

日本に関連する書物が・・・

但しほとんど中国語ですので

古いものではありません。

 

 

訪問客もまばらで

市にはこれ以上の修復をする

計画は無いようですが

ボランティアの方々が

清掃をしたり説明をしたりし

独自に維持しようという姿勢を

窺うことができました。

 

将軍府

中華民国花蓮市中正路622巷6号

886-3-822-7121

月~金 13:00-17:00

日祝 9:00-17:00

月曜日休館

敷地内は月曜日でも入れます

入場無料

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都台東区です。