スピンオフ編~中国深圳市・広東客家の風習がよく分かる『龍崗客家民俗博物館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

現在、3週間余の予定で台湾を旅しています。記事は日本で書き溜めてあり、いつも通り毎日アップされます。コメントバックが遅くなることもありますので予めご了承ください。

 

本題に入る前に少しだけ台湾のお話を。

基隆の屋台で頂いた広東麺。日本の広東麺と全く違います。鶏ガラ醤油味のスープに具はチャーシュー一枚、もやしと葱だけ。でも、滅茶苦茶美味しいです。



麺は平打ち、滑らかで腰があります。



それでは本題に入ります。


ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、中国深圳市の『龍崗客家民俗博物館』です。

 

 

最寄駅は

地下鉄3号線

『南聯』。

 

 

龍崗大道を

東に5分程歩くと左手に

『端合客家民俗街』と書かれた門が現れます。

 

 

門をくぐると

観光ストリートにすべく

道路工事の真っ最中

 

 

完成すると

このような感じになるようです。

 

こうなると街が俗化し

つまらなくなりますね。

 

 

この通りの突き当りに

砦のような建物があります。

 

これが

『龍崗客家民俗博物館』です。

 

 

鶴湖という池の前に建つ建物は

『鶴湖新居』と呼ばれ

広東省客家の住居『囲屋(ウェイウー)』だっものです。

 

 

鶴湖新居は

1817年に羅一族が

数十年の年月を掛け

完成させた集合住宅です。

 

客家の風俗を知る

重要な建造物であることから

1996年に博物館として

保存、公開されることになりました。

 

 

鶴湖新居は

敷地面積2万5000㎡

祖先を祀る祖堂を中心に

住居が『回』の字に配置され

その数は300以上あるそうです。

 

 

 

 

そもそも客家とは何でしょう?

 

漢民族の一グループですが

独自の言語、風習を持っています。

 

北宋(960-1127年)の頃

遊牧民の侵略を受け

華南に移住した華北の漢民族の末裔で

広東省、福建省、江西省などに

広く分布しています。

 

土着の南方人から

外来の客人として差別を受け

客家と呼ばれるようになったと言われています。

 

独自の文化に固執し

反骨心も強かったことから

土着の南方人との抗争も

歴史上絶えませんでした。

 

反面

一族同士の絆は強く

鶴湖新居のような要塞として成立した

囲屋で共同生活することが

多かったようです。

 

 

龍崗客家民俗博物館では

住居を利用し

客家の風習などが展示されています。

 

こちらは

年長者の誕生日を祝う

儀式の模様です。

 

 

儀式の際には

『九大碗』と呼ばれる

客家料理が振る舞われたそうです。

 

 

清代の商いの光景も

再現されています

こちらは豆腐屋。

 

 

客家は

土着民族との抗争を乗り切るため

一族内での教育に

力を入れていました。

 

このため

孫文、鄧小平を始め

数多くの指導者を輩出しています。

 

また

商いに長けていたことから

東南アジアや北米に

移住した者も多く

華僑の1/3は客家だと言われています。

 

 

羅一族からも識者を輩出していますが

とりわけ人徳のあったのは

羅秋航です。

 

秋航は

辛亥革命や抗日戦線に参加した志士で

一族の誇りとされているようです。

 

そのためでしょうか

彼の住居は

他と比べると

若干豪華でした。

 

 

 

 

東洋のユダヤ人

そう呼ばれることもある客家

彼らの足跡と文化風習を

知ることができました。

 

龍崗客家民俗博物館

中華人民共和国広東省深圳市龍崗区

龍崗街道南聯社区端合北街1号

86-755-84296258

9:00-17:30

月曜日休館

入館料10元

 

次回は、明日4月12日(金)に番外編。中国福州市の香港茶餐廰『秘點心』をテーマにします。