スピンオフ編~横浜/神戸/大阪・『関帝廟』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編、ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、横浜、神戸、大阪の『関帝廟』です。

 

『関帝廟』とは

その名の通り

関帝を祀る廟です。

 

関帝は

紀元3世紀の中国三国時代

蜀漢の創始者劉備に仕えた将軍

関羽のことで

実際に皇帝になったことはありません。

 

 

義に厚く武勇に秀でた関羽は

三国時代という乱世にあって

劉備一人に忠誠を尽くしたことから

為政者から見ると

賞賛すべき人物でした。

 

後世

明や清の皇帝が為政の観点から

関羽を神格化し

『関聖大帝』、『関聖帝君』等の

称号を追贈したため

民間にも関羽信仰が広まり

『関帝』と崇められるようになりました。

 

これとともに

中国各地に『関帝廟』が建設されました。

 

また

華僑の海外進出に伴い

『関帝廟』は

中国のみならず東南アジアなどにも

広まりました。

 

日本にもいくつかあります。

最大のものは

横浜中華街の『関帝廟』です。

 

 

廟の前の通りの名前も

ずばり『関帝廟道』。

 

 

横浜に次ぐ中華街を有する

神戸にもあります。

 

神戸の『関帝廟』は

南京町にはなく

兵庫県庁の近く

中山手通7丁目にあります。

 

 

横浜の『関帝廟』と比べると

華麗さはありませんが

私はこちらの方が好きです。

 

 

門をくぐると

こんな感じです。

 

 

本堂の中央に祀られているのが

関帝=関羽

向かって右が養子の関平

左が家臣の周倉です。

 

 

境内には

関羽の顔ハメも。

 

 

大阪市にもあります。

天王寺区勝山にある

『清寿院』です。

 

横浜と神戸のものが

道教寺院であるのに対し

大阪のものは黄檗宗の仏教寺院です。

 

 

黄檗宗は

江戸時代初期に

中国からの渡来僧・隠元隆琦を

開祖とするもので

中国とは関係深い宗派です。

 

そういえば

『清寿院』のご住職の苗字は

隆琦です。

 

本堂へのアプローチは

仏教建築らしからぬデザイン。

 

 

余談です。

『清寿院』には

惜字炉と言うものがあります。

 

1887(明治20)年に

中国人信者によって建てられたものです。

 

中国では

字紙を踏みにじったり、汚したりすると

目が悪くなるという

言い伝えがあるとのこと。

 

このため

道路に落ちた

文字を書いた紙や印刷物を

拾い集め

住職の読経とともに

この惜字炉で焼却したそうです。

 

 

・・・閑話休題・・・

関羽信仰と関帝廟が

これほどまで民間に浸透した

理由がもう一つあります。

 

関羽は軍神であるとともに

商売の神様でもあるのです。

 

関羽の故郷・山西は塩の産地

かの地の塩商人たちは

同郷の関羽を崇拝していました。

 

その理由は

商売において大切な信義と

関羽の義の厚さを重ねたことです。

 

皆さんも

是非お近くの『関帝廟』をお訪ねください。

 

横浜関帝廟

神戸関帝廟

大阪関帝廟

 

次回は、明日5月11日(金)に番外編。 上海市の人気麺処『阿娘麺』をテーマにします。