「くる(来る)」は難しい | イギリス・フランス・レトロビンテージ雑貨コレクターの日記。

イギリス・フランス・レトロビンテージ雑貨コレクターの日記。

1960〜70年代初期の音楽、映画、ファッション、雑貨が大好きです。
所有(&販売)しているビンテージ食器の紹介を中心に、同じく60年代好きの夫との日々のこぼれ話も含めて日記に綴っています。
(通算10年近く住んだイギリスから永久(?)帰国しました。)

日本語の動詞で最も難しい単語のひとつが「くる(来る)」だと思います。

少なくとも、まだ殆ど日本語が話せない夫に教える日本人の立場として私にとっては一番説明が難しいし、夫にとっても「ええ?」という単語のようです。

 

日本語を教える資格の勉強などしたことのない普通の日本人(学生時代、国語は一番の得意学科でしたがあせる)としての感覚で、の話です。

 

まず、日本語は丁寧語と常体文(丁寧語じゃない語。もうこの時点でややこしい汗)があるのでそれ自体も面倒です。

英語だとビジネスメールなど少し丁寧に話さないといけない時は動詞の前後に「Could」や「Would」をつければいい場合が多いのでまだ単純なのですが、日本語の場合は単に形容詞や名詞に「です」「ます」「でした」「ました」をつけるだけでなく動詞の場合は様々な形に変形させなければなりません。

 

そして更にややこしいのが動詞の現在形から過去形への変更。

 

例えば

「あるく」→「あるいた」

「たべる」→「たべた」

「いく」→「いった」

「のむ」→「のんだ」

 

この4つだけでもただ単に基本の動詞の最後に「た」や「だ」をつけるだけじゃなく、ある「く」が「いた」に、たべ「る」が「た」に、い「く」が「った」に、の「む」が「んだ」に、と全て全く違う文字に変わっています。

 

何パターンかのルールがあるんだろうと思いますが(多分、学生の時に国語で習いましたかね汗)そのパターンを全て覚えるなんて動詞の原形そのものすらまだ殆ど知らない外国人にとっては到底無理な話です。

 

更に日本語には「尊敬語」や「謙譲語」などもあり・・・ガーン

この二つに関しては夫には「そういう文体があるよ」、という存在だけは伝えていますが詳しくは教えていません。(余計に混乱するので)

ただ、電車やお店のアナウンスでよく聞こえてくる単語(「いたします」とか「もうします」とか)については「どういう意味?」とよく聞かれるのでその場合はさらっと文全体の意味だけ教えています。

 

それで、本題の「くる」なのですが、これの変化が絶望的にややこしくて

 

過去形「きた」

否定形「こない」

丁寧語「きます」

丁寧語過去「きました」

丁寧語否定「きません」

丁寧語過去否定「きませんでした」「こなかったです」

 

おいおいおい・・・どの形にも原型の「く」「る」が一文字も入ってないぞ!!

 

更に非道なのが私の母国語は関西弁、私達の在住地も関西であるため、否定形の「こない」が

「こーへん」「きーひん」という、救いようのない形に変形するので本来なら日常語で最も使用頻度が高く、早く覚えた方が絶対にいい単語のひとつ、「くる」を使う文章は毎回、英語で済ませてしまうという状況に陥っています汗

 

英語だと「go」は過去形・過去分詞が+edではなく「went」「gone」に変わるイレギュラーな動詞ですが、さすがに否定形はイレギュラーではありません。

 

それでも日本語が最も難しい言語、とは私には言えません、なぜなら私は日本語以外には英語しか話せず、他の言語は全く知らないので比べることができないからです。

ドイツ語・ロシア語・中国語は難しいとう話はよく聞きますが・・・

 

日本語の方が英語より簡単なのはQuestion tagだと私は思います。

日本語だと文末に「~でしょ?」「~ですよね?」をつけるだけ。

簡単キラキラ

英語の場合は例えば「It is~、isn't it?」「 I went~、 didn't I?」「 They weren't, were they?」「She couldn't 、could she?」のように文末に”tag”をつけるのですがそのtagというのが基本の文章を疑問形に変え、且つ基本の文章が肯定文なら否定に、否定形なら肯定にと逆に変形し、更に元の動詞が過去形ならそのまま過去で、そしてbe動詞でない動詞の場合はdo、didなどに変えます。

これはWritingだと一つづつ考えながら正しく書けるのですが、日常会話で喋りながら数秒で↑のルールで変換して文末にさらっと付け足して言うのは私には一生無理です。

 

ただし、最近のイギリスの若い子は基本の文章が何であれ最後のtagを「Innit?」(Isn't itが短くなった変形。発音はイニッ)で済ませる子が増えて来ているようですが爆  笑

これだとまさに日本語の「でしょ?」「せやろ?」と同じで何も考える必要がなくとても簡単なので私もこれで済ませたいのですが40過ぎた女性が「Innit?」なんて使うと「いい年して・・・」と思われるので多分無理でしょう汗

(あとtagに「right?」を使う人もいますがイギリスではそんなに多くないような?)
 

夫には、最初は覚えるのが大変なので丁寧語だけ教えたらいいかなあと思ったのです。

人と話す時に丁寧じゃないよりは丁寧な方が当然いいでしょうから。

ただ、相手の返しが丁寧語じゃなかった場合・・・

例えば、もし夫がcome=「きます」としか覚えていなかった場合に相手が「くる」と言ったらまさかそれがcomeの意味だとは全く想像がつかないと思うのです。

だって一文字も同じ字がないんですよネガティブ

 

というわけでやはり丁寧語と常体文と両方教えないとダメなのかなあ~となんとなく両方教えようとしているのですが、夫はそもそも基本の動詞そのものを覚えている単語が少ないので丁寧語とか常体文以前のレベルの問題です汗

 

外国人で役所とか病院に一人で行ける人はすごいなあと思います。

 

 

下矢印「come」がタイトルに入っているSDGの曲のTVライブ。

 

バンドのオリジナル曲で、Jackie EdwardsとSteveの共作となっていますが、「Keep On Running 」や「Somebody Help Me」と同じく作曲はほぼJ.Edwardsなのかなあと勝手に憶測しています。

J.Edwardsはジャマイカのミュージシャンですが、Northern Soulで有名な曲もあったり、SDGのこの3曲はすごくPopで、この人、天才だな~と思います。

 

そしてSteveはまあ相変わらずカッコ可愛くて神童です笑い泣き