ソウェト-へクター・ピーターソン博物館 | 海外で働く★女の恋模様

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仕事柄、世界を飛び回ってます。ヨーロッパ→アジア→アフリカと移動した後、またまたアジアに戻ってきました。
ここでも、素敵な出会いがあるといいな♪。

Soweto


日本では、あまり知られていないかもしれないけど  実は私も知らなかった (;^_^A


欧米では、アパルトヘイトを象徴する場所として有名。


ソウェトの正式名称は、South-Western Township(サウス・ウェスタン・タウンシップ)。


それぞれの最初の文字(South-Western Township)を取って、Soweto(ソウェト)と呼ばれています。






タウンシップとは、非白人居住地。


白人から隔離したけれども、昼間は安い労働力として彼らを利用するため


市郊外の通勤可能な土地に政策的に作られた居住地です。


そのため、ヨハネスブルグだけでなく、他の南アフリカの都市の郊外にも、タウンシップが存在します。






ソウェトは、ヨハネスブルグから18kmほど南西に行ったところ。


そして、南アフリカのアパルトヘイトを一躍世界中に有名にした場所でもあります。


それは、1976年に起きたソウェト蜂起。


きっかけは、学校で「アフリカーンス語」の授業を導入する政府の決定でした。






アフリカーンス語は、もともと白人が持ち込んだもので、黒人から見れば支配者の言葉。




「英語のうえに、アフリカーンス語も学ばなきゃいけないなんて。」




と、子供達が反発。


1976年6月16日、数千人の小・中・高校生が、抗議デモを実施しました。


そのデモは平和的に行われていたんだけど、警官隊は道をブロックして、子供達にデモ中止を要求。


が、子供達は歌を歌ったり、プラカードを回したり、投石したりと要求を却下。


一部の生徒が、警察犬を殴り殺した(警察官による証言)ことに恐怖を感じた警察官の一人がデモ隊に発砲。


パニックに陥った子供達が逃げ惑う大混乱の中、他の警察官も続けて発砲。


何人もの子供達が犠牲となりました。


その一人が、この子。



Hector Pieterson


へクター・ピーターソン、当時12歳。


抱きかかえているのは、へクターのお兄さん、隣にいるのはお姉さんです。


この写真は、ニュースと共に世界に配信され




「アパルトヘイト支配下の警察による不当な暴力」




の象徴として、世界中にショックを与えました。






この日をきっかけに、抗議行動は暴動へと発展。




「子供達が戦ってるのに。」




と、多くの大人も参戦すると同時に、丸腰の子供達が撃たれたことに一部の白人も反発。


もともとは「アフリカーンス教育」に対する抗議行動だったのが、反アパルトヘイトへと拡大していく。


いや、その前から反アパルトヘイト活動はあったんだろうけど


それまでは主に政治的活動だったのが、この事件で社会的な動きに変換したんだと思う。


そして、国際社会も、アパルトヘイト政策に反発。


欧米及び国連が、アパルトヘイト政府に制裁を課すきっかけにもなりました。






このソウェト蜂起からアパルトヘイトが終わるまで、さらに15年以上の月日がかかったわけだけど


この事件が、アパルトヘイト終焉のきっかけであったことは確か。


それを忘れないために、ソウェトにはへクター・ピーターソン博物館があります。



Hector Pieterson Museum1


博物館前にある追悼碑。


「In memory of Hector Peterson and all other young heroes and heroins of our struggle who laid down their lives for freedom, peace and democracy(自由と平和と民主化を得るために犠牲になったへクター・ピーターソンと他の多くの若いヒーローやヒロイン達を忘れないために)」


という文字が刻まれています。


隣には、写真の左端にちらっと見えてるけど、↑のニュースになった写真が飾ってあります。



Hector Pieterson Museum2


この草のラインは、博物館の入り口とへクターが撃たれた場所を、一直線に結んでいます


草の横にあるサインには、


「A line of grass and trees connects the entrace of the museum to the site where Hector Pieterson was shot」


という文字が。






博物館の中庭に置かれたレンガ。



Hector Pieterson Museum3


この一つ一つに、6月16日とその後の暴動で亡くなった子供達の名前が刻まれています。


レンガの多さに、思わず溜息が出ます。






今回、南アフリカを訪問するまで、「アパルトヘイト」について、あまり知らなかった私。


いや、もちろん学校で習った知識くらいはあったんだけど


ソウェト蜂起や、多くの子供達が犠牲になってたことは全く知らず。


改めて人種差別に憤りを感じると共に、今なお世界中にある「人権」の問題に関して




「私は、何が出来るか?」




を、考えさせられました。


南アフリカを訪問する機会があったら、ぜひ訪ねてほしい場所の一つです。




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Hector Pieterson Museum


住所:cnr Khumalo & Pela St., Soweto


電話:+27 (011) 536-0611


時間: 10am - 5pm


入場料:10ランド(約150円)


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同じく


「子供達がこんなに犠牲になってたなんて。」


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