2024 0325 ヨコハマ 雨☔
何だか寒くて暗い日ですね。
朝から I さんのネックの作業をしてます。
この冬に指板材が痩せてフレットのエッジが出る、バリとり整形も済ませ、指板に特製のオイルを染み込ませています。
そうですね、指板材の豆知識でもお話ししましょうか。
指板材に選ばれているのは黒檀系、紫檀系、メイプルなどが主なる素材ですが、それらの材は縦方向の収縮が少ないことが挙げられます。縦方向への変化の大きな材を指板にしますと、ピッチが狂ってしまうのと、ネックに反りを与えてしまうので指板材としての採用は避けなくてはいけないのです。
その代わりに指板材は横方向に木が痩せるので、結果的にフレットのエッジが飛び出して来るのです。
言ってみれば、フレットのバリ出は指板の乾燥が促進した結果なのです。
また、それらの指板材は外洋材ですから、全て乾燥済みの素材を輸入してから、更に数ヶ月から半年ほどは寝かし様子を観た上で使用致します。
*現在、t.m.p のメイプル指板材は国内産は使用してません。全て、北米とヨーロッパ産だけです。
仕上げ直した指板面に特製オイルを吸わせて、対腐食性を与えています。* 市販品オイルではありません。
チューン途中のエピフォン スラッシュJ-45
本日は CF フレット加工です。
和音が整う楽器にしてあげます。
CF フレット整形終了。
明日はサドルを水牛の🐃角から削り出し、
グランドアース線をジャックにハンダ接合します。
ちなみに、ワタシが40年ほど前にサークルフレッティングを考案したのも、従来の平行フレッティングの楽器の音程を聴いてると、そのピッチの悪さにイライラして弾く気が失せるので、これを解決しようと、考案したのが理想的なフレッティングのシステムである CFS なのです。
未だにワタシはCF でない楽器の音を聴いてると、気持ち悪くて仕方がないのです。
まるでオンチな人の歌を聞かされているみたいな気分になります。